私の担当講義について(過年度分)


 私が過去に担当した講義は、下記の通りです。

2008年度

研究会(ゼミ)(三田キャンパス)

入ゼミ選考について
詳細は、研究会(ゼミ)についてをご覧下さい。

講義要綱
 本研究会は、財政金融政策をはじめとする経済政策を政治経済学的に考える力を養うことを目的とします。主に公共投資や社会保障、税制や国債管理などを総合した財政政策、量的金融緩和政策、地方分権改革などを対象に、政治の影響を考慮しつつ経済学的にどう分析できるかに取り組みます。特に、最近では、経済学的に専門性が高い政策課題に直面し、高度に政治的な意思決定を伴う局面が多く、それらを理解する上でも経済学的な素養が必要となってきています。
 ちなみに、近年における経済学の潮流の中で、「政治経済学(political economy)」が台頭しています。これは、従来の政治の経済分析であった公共選択論の成果を取り入れつつも、主に次のような点でそれとは異なる特徴があります。まず、政治活動を行う主体は、標準的なミクロ経済学やゲーム理論で想定している効用や利潤や利得を最大化することを前提に、その行動を分析することです。また、現実の政治現象を、政治過程にかかわる主体に内在する要因(目的や選好)よりも、政治過程を取り巻く制度に伴う要因で説明する志向が強いことです。例えば、官僚が汚職をするのは、官僚が予算やレントを追求する目的(関数)を持っていたり、そうした選好が強かったりするという要因より、自らの効用や利得を最大化するという意味で合理的な官僚に、汚職をする誘因を生む現行制度(予算配分の権限や決め方など)が与えられているという要因を強調します。
 本研究会では、2007年度までは、春学期に3年生を中心に様々な文献の輪読を行うとともに、4年生には卒業論文の中間発表を行ってきました。2008 年度から、春学期には、3年生と4年生が合同で、研究テーマ別にいくつかのグループに分かれて、そのテーマについて調査分析して発表する形式に変更する予定です。夏休みから秋学期にかけては、2007年度までと同様、三田祭論文や卒業論文を執筆し、その進捗報告・指導を行うとともに、他大学とのインゼミなどの準備を行います。

教科書
 研究会の進行に合わせて紹介します。

参考書
 土居丈朗『入門|公共経済学』, 日本評論社, 2002年.
 井堀利宏・土居丈朗『財政読本(第6版)』, 東洋経済新報社, 2001年.
 土居丈朗『経済政策II 財政金融政策』, 日本放送出版協会, 2005年.

を予定しています。
 分析手法は、ミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学を中心に使います。ただ、最近の経済政策は現行の財政金融制度の理解も不可欠なので、制度を解説した文献を通じて理解を深めてゆく予定です。より詳細については、最初の授業で説明します。
 経済分析に不慣れな3 年生を中心に、サブゼミを別途開き、上記参考書を教材として基礎的な能力を養います。
 現実の経済政策について高い関心を持ち、経済学の理論を駆使してそれらを説明したいという強い意欲のある学生を歓迎します。専門的な文献が英文でしか得られない場合があるため、英文を読むことに抵抗を感じない学生の参加を望みます。

公共政策(三田キャンパス) 竹中平蔵教授と共担

講義要綱
 我が国の公共政策の立案過程において、経済理論の知識を求められる機会が増えている。この科目は、公共政策の多種多様な課題に対応するため、より総合的、応用的な視点に立って、政策を分析・評価するのに資する経済学的素養を習得することを目指す。
 他の科目と比したこの科目の特徴は、具体的な政策課題に対して具体的な分析手段を示しながら政策形成過程を紹介する点である。
 例えば、歳出歳入一体改革の立案過程において、財政赤字の削減という政策課題に対して、これを実現するために歳出削減や増税がいくら必要かをどのように分析し、その具体策をどのように取りまとめるに至ったかを、具体的事例を交えて講義する。また別の例として、郵政民営化の立案過程において、郵政事業の現状での問題点や郵政民営化の利点をどのように分析し、その具体策をどのように取りまとめるに至ったかを、具体的事例を交えて講義する。
 このような公共政策の立案について、経済学の立場からしっかりとした見識を体得するには、現行制度の理解とともに経済理論に裏打ちされた視座が必要である。この講義で取り上げるそれぞれの政策について、現行制度と経済理論をバランスよく理解を深められるように講義を進める。適宜、経済財政諮問会議や各種審議会等での議論や提出資料も紹介する。
 主な講義内容は、以下の通りである。
1. 公共政策の評価に必要な知識
2. 公共政策の経済学的評価手法(理論分析)
3. 公共政策の経済学的評価手法(計量分析)
4. 政策の具体的事例研究
・歳出歳入一体改革
・2004年の年金改革
・医療制度改革
・三位一体改革
・郵政民営化
・政策金融改革
・規制改革  等

教科書
 土居丈朗『入門公共経済学』日本評論社.

過去の試験問題
2007年度秋学期
 試験問題


企業金融論(三田キャンパス) 塩澤修平教授と共担

講義要綱
 ファイナンスは、@企業金融論とA投資理論および資産市場論の2本柱から構成される。本講義は、もちろん前者を中心とする。それに伴い、本年度の特殊科目「ファイナンス入門a、b」は、後者を中心に講述される予定である。
 企業金融論の場合には、理論と実践のバランスがとりわけ重要である。そのために、講義では、実務経験の豊富な外部講師に多くを担当してもらう。ただし、その場合でも、理論的な整合性等には最大限の配慮を払うように依頼し、同一者に1回限りではなく2〜3回の講義を担当してもらうことで、できるだけ体系的な説明がなされるようにする。
 加えて受講者には、講義への参加とともに、積極的に自習を行うことを求めたい。具体的には、企業金融論の最も標準的なテキストである下記指定教科書の内容を講義の予習復習として自習することを受講の条件とする。
 企業金融論(ファイナンス)の基礎知識は、財務や経理の分野で職を得ようとする者のみにとどまらず、現代の社会に生きるすべての者にとって、いまや必要不可欠なものとなっている。その意味では、企業金融論は、就職を控えた経済学部の4年生は全員履修してもおかしくない科目である。
 しかし同時に、企業金融論の内容を十全に修得するためには、かなりの学習量を必要とする。それゆえ、既述のように、受講生にはしっかりとテキストの自習を行い、ファイナンス理論の理解を深めるように十分に努力することが求められる。この点では、真に学習意欲の高い学生でなければ、本講義から十分な成果を得ることは難しいといえる。
 成績の評価は、春学期・秋学期の各々終了時に試験を実施し、その得点による。出席点は特に考慮しない。試験の出題範囲は、講義中に述べられたもののみならず、指定テキストの内容も含むものとする。

教科書
 リチャード・ブリーリー, スチュワート・マイヤーズ著 (藤井眞理子, 国枝繁樹監訳)『コーポレート・ファイナンス』<上・下>日経BP社.


MONETARY AND FISCAL POLICY UBS LECTURE SERIES(三田キャンパス) 吉野直行教授と共担

講義要綱
 Offered to PCP students in the 4th year, undergraduate students in the Faculty of Economics, students in the Graduate School of Economics and exchange students affiliated with the International Centre This class is financially supported by the Union Bank of Switzerland (UBS). A scholarship for studying outside Japan, also funded by UBS, will be awarded to the student(s) who enrol in this class and show extraordinary effort and competence in writing an academic paper.
 Speakers are invited from outside the faculty of economics at Keio University, to lecture in English. Their lectures will be given from 10;45-12;00AM and students write their summary of the lectures between 12;00-12;15. Evaluation is based on the summary which students must submit after each lecture and the final examination.
 The lecture topics and the affiliated institutions of planned speakers are as follows:
(i) Japanese monetary policy, historical perspectives (Bank of Japan)
(ii) Japanese financial regulatory policy (Bank of Japan)
(iii) Monetary policy and the behaviour of private banks (Private sector bank)
(iv) The role of capital markets in Japan (Investment bank)
(v) Activities of foreign financial institutions in Japan (Foreign financial institution)
(vi) The role of FSA (Financial Services Agency)
(vii) International Finance of Japan (Ministry of Finance)
(viii) The Asian Financial Market and the role of Japan (Ministry of Finance)
(ix) The Japanese Government Bond Market (Securities House)
(x) Fiscal Policy of Japan (Ministry of Finance or Ministry of Land, Infrastructure and Transport)
(xi) Tax Policy of Japan (Ministry of Finance)
(xii) Central and local government relations in Japan (Ministry ofInternal Affairs and Communications)
(xiii) Postal privatisation and the Fiscal Investment and Loan Program (Ministry of Finance)
 この講義は、Professional Career Programme (PCP)に登録していない学生も履修できます。

大学院・財政論(三田キャンパス)

講義要綱
 財政論の中でも、地方財政を取り上げ、その分野の学術論文の展開を追えるに足る理論的基礎を学習することを目的とする。注目に値する論文を講読するとともに、論文を執筆する履修者に対しては、論文の作成途上段階での発表や必要な助言を行うなど臨機応変に対応する。
 履修者は、学部レベルの公共経済学(例えば、リーディング・リストに挙げた拙著レベル)を理解していることが望ましい。
 まずは、地方公共財の理論に関する基本的枠組みを学ぶ。次いで、地方税に関する文献について学ぶ。

教科書
 土居丈朗『地方財政の政治経済学』, 東洋経済新報社, 2000年.


2007年度

研究会(ゼミ)(三田キャンパス)

入ゼミ選考について
詳細は、研究会(ゼミ)についてをご覧下さい。

講義要綱
 本研究会は、財政金融政策をはじめとする経済政策を政治経済学的に考える力を養うことを目的とします。主に公共投資や社会保障、税制や国債管理などを総合した財政政策、量的金融緩和政策、地方分権改革などを対象に、政治の影響を考慮しつつ経済学的にどう分析できるかに取り組みます。特に、最近では、経済学的に専門性が高い政策課題に直面し、高度に政治的な意思決定を伴う局面が多く、それらを理解する上でも経済学的な素養が必要となってきています。
 ちなみに、近年における経済学の潮流の中で、「政治経済学(political economy)」が台頭しています。これは、従来の政治の経済分析であった公共選択論の成果を取り入れつつも、主に次のような点でそれとは異なる特徴があります。まず、政治活動を行う主体は、標準的なミクロ経済学やゲーム理論で想定している効用や利潤や利得を最大化することを前提に、その行動を分析することです。また、現実の政治現象を、政治過程にかかわる主体に内在する要因(目的や選好)よりも、政治過程を取り巻く制度に伴う要因で説明する志向が強いことです。例えば、官僚が汚職をするのは、官僚が予算やレントを追求する目的(関数)を持っていたり、そうした選好が強かったりするという要因より、自らの効用や利得を最大化するという意味で合理的な官僚に、汚職をする誘因を生む現行制度(予算配分の権限や決め方など)が与えられているという要因を強調します。
 春学期では、教科書などを用いて経済政策を政治経済学的に分析する基礎を身につけ、秋学期では、より高度で現実的な問題を取り上げて具体的な調査・分析作業を進め、論文を作成することを予定しています。

教科書
 研究会の進行に合わせて紹介します。

参考書
 土居丈朗『入門|公共経済学』, 日本評論社, 2002年.
 井堀利宏・土居丈朗『財政読本(第6版)』, 東洋経済新報社, 2001年.
 土居丈朗『経済政策II 財政金融政策』, 日本放送出版協会, 2005年.

を予定しています。また、分析作業で取り組む具体的なテーマは、今日の日本に求められる財政金融政策の最適なポリシーミックス、国から地方への補助金や公共投資を通じた地域間所得再分配政策の経済効果、地方債をめぐる地方自治体と金融機関の経済関係などを予定しています。
 本ゼミでは、数人のゼミ員に事前に与えられた課題について発表してもらい、それに基づいて皆で議論をしながら進めます。また、経済分析に不慣れな3年生のために、分析方法などを必要に応じて指導します。分析手法は、ミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学を中心に使います。ただ、最近の経済政策は現行の財政金融制度の理解も不可欠なので、制度を解説した文献を通じて理解を深めてゆく予定です。より詳細については、最初の授業で説明します。
 現実の経済政策について高い関心を持ち、経済学の理論を駆使してそれらを説明したいという強い意欲のある学生を歓迎します。専門的な文献が英文でしか得られない場合があるため、英文を読むことに抵抗を感じない学生の参加を望みます。

公共政策(三田キャンパス) 竹中平蔵教授と共担

講義要綱
 我が国の公共政策の立案過程において、経済理論の知識を求められる機会が増えている。この科目は、公共政策の多種多様な課題に対応するため、より総合的、応用的な視点に立って、政策を分析・評価するのに資する経済学的素養を習得することを目指す。
 他の科目と比したこの科目の特徴は、具体的な政策課題に対して具体的な分析手段を示しながら政策形成過程を紹介する点である。
 例えば、歳出歳入一体改革の立案過程において、財政赤字の削減という政策課題に対して、これを実現するために歳出削減や増税がいくら必要かをどのように分析し、その具体策をどのように取りまとめるに至ったかを、具体的事例を交えて講義する。また別の例として、郵政民営化の立案過程において、郵政事業の現状での問題点や郵政民営化の利点をどのように分析し、その具体策をどのように取りまとめるに至ったかを、具体的事例を交えて講義する。
 このような公共政策の立案について、経済学の立場からしっかりとした見識を体得するには、現行制度の理解とともに経済理論に裏打ちされた視座が必要である。この講義で取り上げるそれぞれの政策について、現行制度と経済理論をバランスよく理解を深められるように講義を進める。適宜、経済財政諮問会議や各種審議会等での議論や提出資料も紹介する。
 主な講義内容は、以下の通りである。
1. 公共政策の評価に必要な知識
2. 公共政策の経済学的評価手法(理論分析)
3. 公共政策の経済学的評価手法(計量分析)
4. 政策の具体的事例研究
・歳出歳入一体改革
・2004年の年金改革
・医療制度改革
・三位一体改革
・郵政民営化
・政策金融改革
・規制改革  等

今年度の試験
秋学期:2008年1月24日9:10〜10:10
 試験問題


企業金融論(三田キャンパス) 池尾和人教授と共担

講義要綱
 ファイナンスは、@企業金融論とA投資理論および資産市場論の2本柱から構成される。本講義は、もちろん前者を中心とする。それに伴い、本年度の特殊科目「ファイナンス入門a、b」は、後者を中心に講述される予定である。
 企業金融論の場合には、理論と実践のバランスがとりわけ重要である。そのために、講義では、実務経験の豊富な外部講師に多くを担当してもらう。ただし、その場合でも、理論的な整合性等には最大限の配慮を払うように依頼し、同一者に1回限りではなく2〜3回の講義を担当してもらうことで、できるだけ体系的な説明がなされるようにする。
 加えて受講者には、講義への参加とともに、積極的に自習を行うことを求めたい。具体的には、企業金融論の最も標準的なテキストである下記指定教科書の内容を講義の予習復習として自習することを受講の条件とする。
 企業金融論(ファイナンス)の基礎知識は、財務や経理の分野で職を得ようとする者のみにとどまらず、現代の社会に生きるすべての者にとって、いまや必要不可欠なものとなっている。その意味では、企業金融論は、就職を控えた経済学部の4年生は全員履修してもおかしくない科目である。
 しかし同時に、企業金融論の内容を十全に修得するためには、かなりの学習量を必要とする。それゆえ、既述のように、受講生にはしっかりとテキストの自習を行い、ファイナンス理論の理解を深めるように十分に努力することが求められる。この点では、真に学習意欲の高い学生でなければ、本講義から十分な成果を得ることは難しいといえる。
 成績の評価は、春学期・秋学期の各々終了時に試験を実施し、その得点による。出席点は特に考慮しない。試験の出題範囲は、講義中に述べられたもののみならず、指定テキストの内容も含むものとする。

教科書
 リチャード・ブリーリー, スチュワート・マイヤーズ著 (藤井眞理子, 国枝繁樹監訳)『コーポレート・ファイナンス』<上・下>日経BP社.


大学院・公共経済学(三田キャンパス)

講義要綱

教科書
 井堀利宏『課税の経済理論』岩波書店


大学院・財政論(三田キャンパス)

講義要綱

教科書
 土居丈朗『地方財政の政治経済学』, 東洋経済新報社, 2000年.


2006年度

研究会(ゼミ)(三田キャンパス)

入ゼミ選考について
詳細は、研究会(ゼミ)についてをご覧下さい。

講義要綱
 本研究会は、財政金融政策をはじめとする経済政策を政治経済学的に考える力を養うことを目的とします。主に公共投資や社会保障、税制や国債管理などを総合した財政政策、量的金融緩和政策、地方分権改革などを対象に、政治の影響を考慮しつつ経済学的にどう分析できるかに取り組みます。特に、最近では、経済学的に専門性が高い政策課題に直面し、高度に政治的な意思決定を伴う局面が多く、それらを理解する上でも経済学的な素養が必要となってきています。
 ちなみに、近年における経済学の潮流の中で、「政治経済学(political economy)」が台頭しています。これは、従来の政治の経済分析であった公共選択論の成果を取り入れつつも、主に次のような点でそれとは異なる特徴があります。まず、政治活動を行う主体は、標準的なミクロ経済学やゲーム理論で想定している効用や利潤や利得を最大化することを前提に、その行動を分析することです。また、現実の政治現象を、政治過程にかかわる主体に内在する要因(目的や選好)よりも、政治過程を取り巻く制度に伴う要因で説明する志向が強いことです。例えば、官僚が汚職をするのは、官僚が予算やレントを追求する目的(関数)を持っていたり、そうした選好が強かったりするという要因より、自らの効用や利得を最大化するという意味で合理的な官僚に、汚職をする誘因を生む現行制度(予算配分の権限や決め方など)が与えられているという要因を強調します。
 春学期では、教科書などを用いて経済政策を政治経済学的に分析する基礎を身につけ、秋学期では、より高度で現実的な問題を取り上げて具体的な調査・分析作業を進め、論文を作成することを予定しています。教科書としては、
 土居丈朗『経済政策II 財政金融政策』, 日本放送出版協会, 2005年.
 その他、研究会の進行に合わせて紹介します。
参考書としては、
 土居丈朗『入門|公共経済学』, 日本評論社, 2002年.
 井堀利宏・土居丈朗『財政読本(第6版)』, 東洋経済新報社, 2001年.
を予定しています。また、分析作業で取り組む具体的なテーマは、今日の日本に求められる財政金融政策の最適なポリシーミックス、国から地方への補助金や公共投資を通じた地域間所得再分配政策の経済効果、地方債をめぐる地方自治体と金融機関の経済関係などを予定しています。
 本ゼミでは、数人のゼミ員に事前に与えられた課題について発表してもらい、それに基づいて皆で議論をしながら進めます。また、経済分析に不慣れな3年生のために、分析方法などを必要に応じて指導します。分析手法は、ミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学を中心に使います。ただ、最近の経済政策は現行の財政金融制度の理解も不可欠なので、制度を解説した文献を通じて理解を深めてゆく予定です。より詳細については、最初の授業で説明します。
 現実の経済政策について高い関心を持ち、経済学の理論を駆使してそれらを説明したいという強い意欲のある学生を歓迎します。専門的な文献が英文でしか得られない場合があるため、英文を読むことに抵抗を感じない学生の参加を望みます。

公共選択論(三田キャンパス)

講義要綱

教科書
井堀利宏・土居丈朗『日本政治の経済分析』, 木鐸社, 1998年.

参考書
井堀利宏・土居丈朗『財政読本(第6版)』, 東洋経済新報社, 2001年.
土居丈朗『地方財政の政治経済学』, 東洋経済新報社, 2000年.
土居丈朗『三位一体改革 ここが問題だ』, 東洋経済新報社, 2004年.
その他、必要に応じて講義中に指示します。

過去の試験問題
2000年度秋学期
 試験問題
 正解
2001年度春学期
 試験問題
 正解
2002年度秋学期
 試験問題
2004年度通年(試験は秋学期末のみ)
 試験問題
2005年度通年(試験は秋学期末のみ)
 試験問題


企業金融論(三田キャンパス) 池尾和人教授と共担

講義要綱

教科書
リチャード・ブリーリー, スチュワート・マイヤーズ著 (藤井眞理子, 国枝繁樹監訳)『コーポレート・ファイナンス』<上・下>日経BP社.


大学院・公共経済学(三田キャンパス)

講義要綱

教科書
 井堀利宏『課税の経済理論』岩波書店
 Persson, T. and G. Tabellini, "Political Economics : Explaining Economic Policy," MIT Press


大学院・公共経済学演習(三田キャンパス)

講義要綱

2005年度

公共選択論(三田キャンパス)

講義要綱
 公共選択論とは、政治過程を経済学的に分析する研究分野です。より具体的には、政策決定過程で有権者、政党、官僚、圧力団体などの主体がどのように行動するか、財政政策、金融政策、通商政策、選挙制度などがこれらの主体の間でどのように決まるかなどを、経済学的に考察します。
 今年の公共選択論では、日本政治の経済分析をテーマとします。日本の政策決定過程における予算編成、財政赤字、公共投資政策、社会保障政策、地方分権、選挙制度、連合政権などについて、これまでに政治学・行政学などで分析されてきた仮説が経済学的にどう解釈できるか、実証分析でとらえられる日本の政治過程はどうであるかなどに、焦点を当てます。
 具体的な授業の計画としては、下記の項目を順番に進めて行きます。それぞれの項目は、受講者の理解の度合い等を見ながら、講義回数を適宜増減します。
第1部 日本の政治
 第1章 日本の政治:経済分析の課題
第2部 政治を動かす人々
 第2章 有権者の投票行動
 第3章 政党と選挙
 第4章 官僚の評価
 第5章 圧力団体
第3部 政府の政策決定
 第6章 景気と政治
 第7章 予算編成と財政赤字
 第8章 財政政策
 第9章 金融政策
 第10章 貿易政策
第4部 日本政治のあるべき姿
 第11章 選挙制度
 第12章 連合政権
 第13章 財政再建
 第14章 地方分権
 第15章 政治と国民

教科書
井堀利宏・土居丈朗『日本政治の経済分析』, 木鐸社, 1998年.

参考書
井堀利宏・土居丈朗『財政読本(第6版)』, 東洋経済新報社, 2001年.
土居丈朗『地方財政の政治経済学』, 東洋経済新報社, 2000年.
土居丈朗『三位一体改革 ここが問題だ』, 東洋経済新報社, 2004年.
その他、必要に応じて講義中に指示します。

担当教員から履修者へのコメント
 講義は、テキストに書かれていることだけでなく、講義と同時期に進行する日本の政治経済の動向も取り入れつつ、テキストには書かれていない内容も扱う予定です。

成績評価方法
 学年末試験(定期試験期間内の試験)の結果による評価のみ
 秋学期末試験のみ実施します。

今年度の試験
日程
2006年1月26日10:00〜11:00
 試験問題

過去の試験問題
2000年度秋学期
 試験問題
 正解
2001年度春学期
 試験問題
 正解
2002年度秋学期
 試験問題
2004年度通年(試験は秋学期末のみ)
 試験問題


研究会(ゼミ)(三田キャンパス)

講義要綱
 本研究会は、財政金融政策をはじめとする経済政策を政治経済学的に考える力を養うことを目的とします。主に公共投資や社会保障、税制や国債管理などを総合した財政政策、量的金融緩和政策、地方分権改革などを対象に、政治の影響を考慮しつつ経済学的にどう分析できるかに取り組みます。特に、最近では、経済学的に専門性が高い政策課題に直面し、高度に政治的な意思決定を伴う局面が多く、それらを理解する上でも経済学的な素養が必要となってきています。
 ちなみに、近年における経済学の潮流の中で、「政治経済学(political economy)」が台頭しています。これは、従来の政治の経済分析であった公共選択論の成果を取り入れつつも、主に次のような点でそれとは異なる特徴があります。まず、政治活動を行う主体は、標準的なミクロ経済学やゲーム理論で想定している効用や利潤や利得を最大化することを前提に、その行動を分析することです。また、現実の政治現象を、政治過程にかかわる主体に内在する要因(目的や選好)よりも、政治過程を取り巻く制度に伴う要因で説明する志向が強いことです。例えば、官僚が汚職をするのは、官僚が予算やレントを追求する目的(関数)を持っていたり、そうした選好が強かったりするという要因より、自らの効用や利得を最大化するという意味で合理的な官僚に、汚職をする誘因を生む現行制度(予算配分の権限や決め方など)が与えられているという要因を強調します。
 春学期では、教科書などを用いて経済政策を政治経済学的に分析する基礎を身につけ、秋学期では、より高度で現実的な問題を取り上げて具体的な調査・分析作業を進め、論文を作成することを予定しています。教科書としては、
 土居丈朗『経済政策II 財政金融政策』, 日本放送出版協会, 2005年.
 その他、研究会の進行に合わせて紹介します。
参考書としては、
 土居丈朗『入門|公共経済学』, 日本評論社, 2002年.
 井堀利宏・土居丈朗『財政読本(第6版)』, 東洋経済新報社, 2001年.
を予定しています。また、分析作業で取り組む具体的なテーマは、今日の日本に求められる財政金融政策の最適なポリシーミックス、国から地方への補助金や公共投資を通じた地域間所得再分配政策の経済効果、地方債をめぐる地方自治体と金融機関の経済関係などを予定しています。
 本ゼミでは、数人のゼミ員に事前に与えられた課題について発表してもらい、それに基づいて皆で議論をしながら進めます。また、経済分析に不慣れな3年生のために、分析方法などを必要に応じて指導します。分析手法は、ミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学を中心に使います。ただ、最近の経済政策は現行の財政金融制度の理解も不可欠なので、制度を解説した文献を通じて理解を深めてゆく予定です。より詳細については、最初の授業で説明します。
 現実の経済政策について高い関心を持ち、経済学の理論を駆使してそれらを説明したいという強い意欲のある学生を歓迎します。専門的な文献が英文でしか得られない場合があるため、英文を読むことに抵抗を感じない学生の参加を望みます。


企業金融論(三田キャンパス) 池尾和人教授と共担

教科書
 リチャード・ブリーリー, スチュワート・マイヤーズ著 (藤井眞理子, 国枝繁樹監訳)『コーポレート・ファイナンス 第6版』<上・下>日経BP社.


自由研究セミナー(日吉キャンパス)
秋学期集中

講義要綱

テーマ:「日本の財政」

 この自由研究セミナーは、日本の財政を理解する力を養うことを目的とします。近年では、地方分権改革、郵政事業改革、年金改革、特殊法人改革、国債の累増など、財政にまつわる諸問題が国民的な議論を呼び、大きな関心を集めています。これらの問題を正しく理解するためには、経済理論に裏打ちされた考え方と、財政の現行制度に関する知識が必要です。このセミナーでは、そうした考え方や知識を学んで行きます。
 通常の授業は、数人の参加者に、取り上げる文献に関するレポートを発表してもらい、それに基づいて皆で議論をしながら理解を深める形で進めます。このセミナーに関連する情報について、インターネット上で検索・閲覧することを積極的に試みたいので、受講する学生はインターネットが閲覧でき、電子メールが使えることが望まれます。
 セミナーには毎回積極的に出席できることが前提で、そこでの議論を基に学年末に提出するレポートで評価します。より詳細については、最初の授業で説明します。
 単に文献を読むだけにとどまらず、受講生の議論を積極的に行います。そのため、現実の財政政策や政策決定過程などに高い関心を持っている学生の参加を望みます。それとともに、近代経済学の考え方を愛し、より高度な理論や手法を身につけたいという向学心のある学生を歓迎します。この講義は、出席回数が少ないと良い成績は取れないと理解して下さい。
 具体的な授業の計画としては、下記の項目を順番に進めて行きます。それぞれの項目は、受講者の理解の度合い等を見ながら、講義回数を適宜増減します。
1. 財政の特色
2. 予算の仕組みと編成
3. 予算の内容
4. 租税の現状
5. 租税の改革
6. 財政投融資
7. 公債
8. 地方財政
9. 財政資金の流れ
10. 財政の現状と今後の課題

教科書
井堀利宏・土居丈朗『財政読本(第6版)』, 東洋経済新報社, 2001年.

参考書
土居丈朗『財政学から見た日本経済』, 光文社新書, 2002年.
土居丈朗『三位一体改革 ここが問題だ』, 東洋経済新報社, 2004年.
その他、授業の進行に合わせて紹介します。

成績評価方法
 レポートによる評価と平常点



2004年度

公共選択論(三田キャンパス)

講義要綱
 公共選択論とは、政治過程を経済学的に分析する研究分野です。より具体的には、政策決定過程で有権者、政党、官僚、圧力団体などの主体がどのように行動するか、財政政策、金融政策、通商政策、選挙制度などがこれらの主体の間でどのように決まるかなどを、経済学的に考察します。
 今年の公共選択論では、日本政治の経済分析をテーマとします。日本の政策決定過程における予算編成、財政赤字、公共投資政策、社会保障政策、地方分権、選挙制度、連合政権などについて、これまでに政治学・行政学などで分析されてきた仮説が経済学的にどう解釈できるか、実証分析でとらえられる日本の政治過程はどうであるかなどに、焦点を当てます。
 具体的な授業の計画としては、下記の項目を順番に進めて行きます。それぞれの項目は、受講者の理解の度合い等を見ながら、講義回数を適宜増減します。
第1部 日本の政治
 第1章 日本の政治:経済分析の課題
第2部 政治を動かす人々
 第2章 有権者の投票行動
 第3章 政党と選挙
 第4章 官僚の評価
 第5章 圧力団体
第3部 政府の政策決定
 第6章 景気と政治
 第7章 予算編成と財政赤字
 第8章 財政政策
 第9章 金融政策
 第10章 貿易政策
第4部 日本政治のあるべき姿
 第11章 選挙制度
 第12章 連合政権
 第13章 財政再建
 第14章 地方分権
 第15章 政治と国民

教科書
井堀利宏・土居丈朗『日本政治の経済分析』, 木鐸社, 1998年.

参考書
井堀利宏・土居丈朗『財政読本(第6版)』, 東洋経済新報社, 2001年.
土居丈朗『地方財政の政治経済学』, 東洋経済新報社, 2000年.
その他、必要に応じて講義中に指示します。

担当教員から履修者へのコメント
 講義は、テキストに書かれていることだけでなく、講義と同時期に進行する日本の政治経済の動向も取り入れつつ、テキストには書かれていない内容も扱う予定です。

成績評価方法
 学年末試験(定期試験期間内の試験)の結果による評価のみ
 秋学期末試験のみ実施します。

今年度の試験
日程
2005年1月25日18:15〜19:15
 試験問題

過去の試験問題
2000年度秋学期
 試験問題
 正解
2001年度春学期
 試験問題
 正解
2002年度秋学期
 試験問題


企業金融論(三田キャンパス) 池尾和人教授と共担

教科書
 リチャード・ブリーリー, スチュワート・マイヤーズ著 (藤井眞理子, 国枝繁樹監訳)『コーポレート・ファイナンス 第6版』<上・下>日経BP社.


自由研究セミナー(日吉キャンパス)
秋学期集中

講義要綱

テーマ:「日本の財政」

 この自由研究セミナーは、日本の財政を理解する力を養うことを目的とします。近年では、国債の累増、地方分権改革、年金改革、特殊法人改革、郵便貯金改革など、財政にまつわる諸問題が国民的な議論を呼び、大きな関心を集めています。これらの問題を正しく理解するためには、経済理論に裏打ちされた考え方と、財政の現行制度に関する知識が必要です。このセミナーでは、そうした考え方や知識を学んで行きます。
 通常の授業は、数人の参加者に、取り上げる文献に関するレポートを発表してもらい、それに基づいて皆で議論をしながら理解を深める形で進めます。このセミナーに関連する情報について、インターネット上で検索・閲覧することを積極的に試みたいので、受講する学生はインターネットが閲覧でき、電子メールが使えることが望まれます。
 セミナーには毎回積極的に出席できることが前提で、そこでの議論を基に学年末に提出するレポートで評価します。より詳細については、最初の授業で説明します。
 単に文献を読むだけにとどまらず、受講生の議論を積極的に行います。そのため、現実の財政政策や政策決定過程などに高い関心を持っている学生の参加を望みます。それとともに、近代経済学の考え方を愛し、より高度な理論や手法を身につけたいという向学心のある学生を歓迎します。この講義は、出席回数が少ないと良い成績は取れないと理解して下さい。
 具体的な授業の計画としては、下記の項目を順番に進めて行きます。それぞれの項目は、受講者の理解の度合い等を見ながら、講義回数を適宜増減します。
1. 財政の特色
2. 予算の仕組みと編成
3. 予算の内容
4. 租税の現状
5. 租税の改革
6. 財政投融資
7. 公債
8. 地方財政
9. 財政資金の流れ
10. 財政の現状と今後の課題

教科書
井堀利宏・土居丈朗『財政読本(第6版)』, 東洋経済新報社, 2001年.

参考書

土居丈朗『財政学から見た日本経済』, 光文社新書, 2002年.
その他、授業の進行に合わせて紹介します。

成績評価方法
 レポートによる評価と平常点


研究会(ゼミ)(三田キャンパス)

入ゼミ選考について
詳細は、研究会(ゼミ)についてをご覧下さい。

講義要綱
 本研究会は、財政金融政策をはじめとする経済政策を政治経済学的に考える力を養うことを目的とします。主に公共投資や社会保障、税制や国債管理などを総合した財政政策、量的金融緩和政策、地方分権改革などを対象に、政治の影響を考慮しつつ経済学的にどう分析できるかに取り組みます。特に、最近では、経済学的に専門性が高い政策課題に直面し、高度に政治的な意思決定を伴う局面が多く、それらを理解する上でも経済学的な素養が必要となってきています。
 ちなみに、近年における経済学の潮流の中で、「政治経済学(political economy)」が台頭しています。これは、従来の政治の経済分析であった公共選択論の成果を取り入れつつも、主に次のような点でそれとは異なる特徴があります。まず、政治活動を行う主体は、標準的なミクロ経済学やゲーム理論で想定している効用や利潤や利得を最大化することを前提に、その行動を分析することです。また、現実の政治現象を、政治過程にかかわる主体に内在する要因(目的や選好)よりも、政治過程を取り巻く制度に伴う要因で説明する志向が強いことです。例えば、官僚が汚職をするのは、官僚が予算やレントを追求する目的(関数)を持っていたり、そうした選好が強かったりするという要因より、自らの効用や利得を最大化するという意味で合理的な官僚に、汚職をする誘因を生む現行制度(予算配分の権限や決め方など)が与えられているという要因を強調します。
 春学期では、教科書などを用いて経済政策を政治経済学的に分析する基礎を身につけ、秋学期では、より高度で現実的な問題を取り上げて具体的な調査・分析作業を進め、論文を作成することを予定しています。教科書としては、
 土居丈朗『入門|公共経済学』, 日本評論社, 2002年.
 井堀利宏・土居丈朗『財政読本(第6版)』, 東洋経済新報社, 2001年.
を予定しています。また、分析作業で取り組む具体的なテーマは、今日の日本に求められる財政金融政策の最適なポリシーミックス、国から地方への補助金や公共投資を通じた地域間所得再分配政策の経済効果、地方債をめぐる地方自治体と金融機関の経済関係などを予定しています。
 本ゼミでは、数人のゼミ員に事前に与えられた課題について発表してもらい、それに基づいて皆で議論をしながら進めます。また、経済分析に不慣れな3年生のために、分析方法などを必要に応じて指導します。分析手法は、ミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学を中心に使います。ただ、最近の経済政策は現行の財政金融制度の理解も不可欠なので、制度を解説した文献を通じて理解を深めてゆく予定です。より詳細については、最初の授業で説明します。
 現実の経済政策について高い関心を持ち、経済学の理論を駆使してそれらを説明したいという強い意欲のある学生を歓迎します。専門的な文献が英文でしか得られない場合があるため、英文を読むことに抵抗を感じない学生の参加を望みます。
 本研究会は今回から募集を始めるため、サブゼミ、パートゼミなどの進め方やインゼミやゼミ合宿などのイベントについては、ゼミ員と相談して決めます。

 2002年度と2003年度は、財務省に出向して任期付国家公務員となったため、講義は土曜日に担当していました。


2003年度

研究会(ゼミ)(三田キャンパス)

講義要綱
 本研究会は、財政金融政策をはじめとする経済政策を政治経済学的に考える力を養うことを目的とします。主に公共投資や社会保障、税制や国債管理などを総合した財政政策、量的金融緩和政策、地方分権改革などを対象に、政治の影響を考慮しつつ経済学的にどう分析できるかに取り組みます。特に、最近では、経済学的に専門性が高い政策課題に直面し、高度に政治的な意思決定を伴う局面が多く、それらを理解する上でも経済学的な素養が必要となってきています。
 ちなみに、近年における経済学の潮流の中で、「政治経済学(political economy)」が台頭しています。これは、従来の政治の経済分析であった公共選択論の成果を取り入れつつも、主に次のような点でそれとは異なる特徴があります。まず、政治活動を行う主体は、標準的なミクロ経済学やゲーム理論で想定している効用や利潤や利得を最大化することを前提に、その行動を分析することです。また、現実の政治現象を、政治過程にかかわる主体に内在する要因(目的や選好)よりも、政治過程を取り巻く制度に伴う要因で説明する志向が強いことです。例えば、官僚が汚職をするのは、官僚が予算やレントを追求する目的(関数)を持っていたり、そうした選好が強かったりするという要因より、自らの効用や利得を最大化するという意味で合理的な官僚に、汚職をする誘因を生む現行制度(予算配分の権限や決め方など)が与えられているという要因を強調します。
 春学期では、教科書などを用いて経済政策を政治経済学的に分析する基礎を身につけ、秋学期では、より高度で現実的な問題を取り上げて具体的な調査・分析作業を進め、論文を作成することを予定しています。教科書としては、
 土居丈朗『入門|公共経済学』, 日本評論社, 2002年.
 井堀利宏・土居丈朗『財政読本(第6版)』, 東洋経済新報社, 2001年.
を予定しています。また、分析作業で取り組む具体的なテーマは、今日の日本に求められる財政金融政策の最適なポリシーミックス、国から地方への補助金や公共投資を通じた地域間所得再分配政策の経済効果、地方債をめぐる地方自治体と金融機関の経済関係などを予定しています。
 本ゼミでは、数人のゼミ員に事前に与えられた課題について発表してもらい、それに基づいて皆で議論をしながら進めます。また、経済分析に不慣れな3年生のために、分析方法などを必要に応じて指導します。分析手法は、ミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学を中心に使います。ただ、最近の経済政策は現行の財政金融制度の理解も不可欠なので、制度を解説した文献を通じて理解を深めてゆく予定です。より詳細については、最初の授業で説明します。
 現実の経済政策について高い関心を持ち、経済学の理論を駆使してそれらを説明したいという強い意欲のある学生を歓迎します。専門的な文献が英文でしか得られない場合があるため、英文を読むことに抵抗を感じない学生の参加を望みます。
 本研究会は今回から募集を始めるため、サブゼミ、パートゼミなどの進め方やインゼミやゼミ合宿などのイベントについては、ゼミ員と相談して決めます。


2002年度

公共選択論(三田キャンパス)
秋学期集中

講義要綱
 公共選択論とは、政治過程を経済学的に分析する研究分野です。より具体的には、政策決定過程で有権者、政党、官僚、圧力団体などの主体がどのように行動するか、財政政策、金融政策、通商政策、選挙制度などがこれらの主体の間でどのように決まるかなどを、経済学的に考察します。
 今年の公共選択論では、日本政治の経済分析をテーマとします。日本の政策決定過程における予算編成、財政赤字、公共投資政策、社会保障政策、地方分権、選挙制度、連合政権などについて、これまでに政治学・行政学などで分析されてきた仮説が経済学的にどう解釈できるか、実証分析でとらえられる日本の政治過程はどうであるかなどに、焦点を当てます。
 具体的な講義内容は、下記の通りです。
第1部 日本の政治
 第1章 日本の政治:経済分析の課題
第2部 政治を動かす人々
 第2章 有権者の投票行動
 第3章 政党と選挙
 第4章 官僚の評価
 第5章 圧力団体
第3部 政府の政策決定
 第6章 景気と政治
 第7章 予算編成と財政赤字
 第8章 財政政策
 第9章 金融政策
 第10章 貿易政策
第4部 日本政治のあるべき姿
 第11章 選挙制度
 第12章 連合政権
 第13章 財政再建
 第14章 地方分権
 第15章 政治と国民

教科書
井堀利宏・土居丈朗『日本政治の経済分析』, 木鐸社, 1998年.

参考書
井堀利宏・土居丈朗『財政読本(第6版)』, 東洋経済新報社, 2001年.
土居丈朗『地方財政の政治経済学』, 東洋経済新報社, 2000年.
その他、必要に応じて講義中に指示します。

今年度の試験
日程
2003年1月25日9:00〜10:00
 試験問題

過去の試験問題
2000年度秋学期
 試験問題
 正解
2001年度春学期
 試験問題
 正解


演習(三田キャンパス)
秋学期集中

講義要綱
 この演習では、「国家戦略の経済学的分析」をテーマとして、経済理論・ゲーム理論の考え方を用いて、政府が選択する国家戦略をどのように考えればよいかを経済学的に議論します。日本政府は国家戦略がないと言われて久しいですが、その原因は日本の政治経済の諸制度によるものであったり、日本政府がゲーム理論で言う「戦略的行動」を考慮に入れていなかったり、日本政府が直面している実行可能性の制約が狭くて望ましい政策選択ができなかったり、色々と考えられます。他方、欧米諸国の政府は(成否は別として)しかるべき国家戦略を持って行動していると解されています。この差は何かを考えるよりどころとして、アメリカを中心とした外交史を描いた文献H. A. Kissinger, "Diplomacy", Simon & Schuster, Inc. を用いて講義・議論を進めます。
 授業は前掲書をテキストとして、教員が各回に取り上げる題材(各時代の外交問題)を解説し、それをケーススタディーとして皆で議論をしながら理解を深めるという形で進めます。議論のポイントは、その時代の各国政府が置かれていた政治経済、軍事的環境を前提として、それぞれの政府がどのような戦略をとるのがよかったか、あるいは誤った戦略を選択した政府はなぜそのような選択をしてしまったのか、などを経済理論・ゲーム理論の考え方を用いて議論することです。成績評価は、出席状況等の結果を総合して決定します。
 この演習は、数式を用いた経済理論を直接的には使いませんが、経済学的な考え方を自分の言葉で説明できる能力が必要となります。それとともに、政府の政策決定プロセスを経済学的に考えたい学生を歓迎します。受講する学生は日吉のミクロ経済学、マクロ経済学(経済原論T、U)を履修済みであることが望まれますが、それ以上の予備知識は前提としません。この講義は政治学や外交史、国際関係論の講義ではありませんから、国際政治や世界史の知識は前提としません。より詳細については、最初の授業で説明します。
 この講義はあくまでも、政治学や外交史、国際関係論の講義ではありませんから、政治学や外交史、国際関係論の知識や理解を深めることが目的ではなく、外交問題を題材にして、国家戦略を経済学的に考えることを目的とします。

期末レポートのテーマ
 資本主義(近代経済学)の論理が必ずしも通用しない国との間で、日本は今後どのように外交を展開すればよいか。
(抽象的、具体的、どちらも可)

分量
A4・1枚(約1000字)以上

提出日
2003年1月18日講義時、または
2003年1月21日、22日学事センターのレポート提出ポスト


2001年度

公共選択論(三田キャンパス)

講義内容
 2002年度と同じ

今年度の試験
日程
2000年7月16日16:20〜17:20
 試験問題
 正解


演習(三田キャンパス)

講義要綱
 この演習では、政府の経済活動を対象とした公共経済学を、理論的・実証的に議論します。テキストには、土居丈朗「実践!公共経済学」(『経済セミナー』2001年4月号から連載開始)を使用します(未公刊の部分があるため、授業中に配布します)。内容は、下記の通りです。
第1回  公共経済学とは何か
第2回  公共財
第3回  最適課税論1
第4回  最適課税論2
第5回  地方公共財1
第6回  地方公共財2
第7回  公債
第8回  年金
第9回  公共投資
第10回  国際課税
第11回  地球環境問題
第12回  公共選択論

 授業は受講者がテキストの割り当てられた個所を発表し、難解な点を教員が補足的に解説して、皆で議論をしながら理解を深めるという形で進めます。成績評価は、出席状況、発表の内容等の結果を総合して決定します。
 この演習は、文献を読み進めるだけでなく、公共経済学や経済政策のあり方について理解を深めることを目的としますから、経済理論とともに政府の経済政策にも強い関心を持っている学生を歓迎します。受講する学生は日吉のミクロ経済学、マクロ経済学(経済原論I、U)を履修済みであることが望まれますが、それ以上の予備知識は前提としません。より詳細については、最初の授業で説明します。


中小企業金融論(三田キャンパス)
吉野直行教授と共担:春学期を担当


2000年度

日本経済の現状と問題(日吉キャンパス)
日本の経済(日吉キャンパス)

講義内容
 この講義では、現在の日本経済を様々な視点から解説します。この講義の目的は、今の日本経済の景気について理解を深めることです。講義回数の制約から、日本経済の全てを講義することはできませんが、以下のような内容を講義する予定です。
1. 戦後日本経済のあゆみ
2. 日本経済の現状
 @ 家計の消費
 A 企業行動
 B 企業の設備投資
 C 海外との貿易
 D 物価
 E 失業問題
 F 財政政策
 G 金融政策
3.今後の日本経済の行方

受講に際して、特別な知識を前提としません。皆さんの積極的な聴講を期待します。

評価
 出席点と試験の成績を総合して評価します。

参考書
村上龍編『JMM(Japan Mail Media)』vol.1〜4, NHK出版, 1999〜2000年.

今年度の試験
日程
2000年7月25日14:10〜15:10
 試験問題


公共選択論(三田キャンパス)

講義要綱
 公共選択論とは、政治過程を経済学的に分析する研究分野です。より具体的には、政策決定過程で有権者、政党、官僚、圧力団体などの主体がどのように行動するか、財政政策、金融政策、通商政策、選挙制度などがこれらの主体の間でどのように決まるかなどを、経済学的に考察します。
 今年の公共選択論では、日本政治の経済分析をテーマとします。日本の政策決定過程における予算編成、財政赤字、公共投資政策、社会保障政策、地方分権、選挙制度、連合政権などについて、これまでに政治学・行政学などで分析されてきた仮説が経済学的にどう解釈できるか、実証分析でとらえられる日本の政治過程はどうであるかなどに、焦点を当てます。
 具体的な講義内容は、下記の通りです。
第1部 日本の政治
 第1章 日本の政治:経済分析の課題
第2部 政治を動かす人々
 第2章 有権者の投票行動
 第3章 政党と選挙
 第4章 官僚の評価
 第5章 圧力団体
第3部 政府の政策決定
 第6章 景気と政治
 第7章 予算編成と財政赤字
 第8章 財政政策
 第9章 金融政策
 第10章 貿易政策
第4部 日本政治のあるべき姿
 第11章 選挙制度
 第12章 連合政権
 第13章 財政再建
 第14章 地方分権
 第15章 政治と国民

教科書
井堀利宏・土居丈朗『日本政治の経済分析』, 木鐸社, 1998年.
井堀利宏・土居丈朗『財政読本(第5版)』, 東洋経済新報社, 2000年.
その他、必要に応じて講義中に指示します。

今年度の試験
日程
2001年1月24日13:10〜14:10
 試験問題
 正解


公共経済学(三田キャンパス)
矢野誠教授と分担:秋学期を担当

講義要綱
 「市場競争を通じて最適な資源配分が実現する」というのは、アダム・スミス以来の経済学におけるもっとも基本的な結論の一つである。しかし、この結論はどんな状況においても成立するというわけではない。つまり、市場競争を通じて最適配分が達成されない場合もある(市場の失敗)。一方で、経済学的観点からみて理想的な政府の役割とは、そのような非最適状況を補正することにある。他方、現実社会では政府活動が必ずしも効率的な資源配分に寄与していない場合も数多く存在する(政府の失敗)。
 本講義では、市場経済において、政府の果たすべき役割を理論的モデルに基づいて検討し、その結果にもとづき、現実社会における政府の活動の評価を行うことを目的とする。講義は前半と後半の二部にわけられている。
前半のおもな内容
1.公共経済学とは
2.不完全情報市場の分析
 A.不完全情報の理論
 B.リスクと課税
3.費用逓減
 A.公共事業
 B.幼稚産業と産業政策
4.競争政策
 A.参入規制と不完全競争
 B.競争政策

後半の主な内容
5.所得再分配と租税の理論
 A.最適課税の理論
 B.最適所得税と所得再分配
6.非完備市場の分析
 A.公共財の理論
 B.クラブ財・地方公共財
 C.国際公共財
 D.外部性
7.公共選択の理論
 A.政府の失敗
 B.投票モデル
 C.政治家・官僚のモデル

今年度秋学期の試験
日程
2001年1月24日9:10〜10:10
 試験問題
 正解


外国文献購読(英)(三田キャンパス)

講義要綱
 公共経済学に関する文献を輪読します。テキストは、公共経済学について最近の発展をまとめたJha, R., "Modern Public Economics," Routledge, 1998.を用いる予定です。
 授業は受講者とともにテキストを読み進め、難解な点を教員が補足的に解説して、皆で議論をしながら理解を深めるという形で進めます。成績評価は、出席状況と年に数回のレポート等の結果を総合して決定します。
 この講義は、文献を単に和訳することではなく、公共経済学の数理モデルの理解を深めることを目的としますから、このテキストで多用している複雑な数式展開に強い関心を持っている学生を歓迎します。受講する学生は経済原論I、Uと、数学概論か微分積分、線形代数を履修済みであることが望まれますが、それ以上の予備知識は前提としません。より詳細については、最初の授業で説明します。

自由研究セミナー(日吉キャンパス)

講義要綱

テーマ:「経済学で考える日本の政治と財政」

 この自由研究セミナーは、日本の政治を経済学的に考える力を養うことを目的とします。主な内容として、日本の政治を動かす有権者、政党、官僚、圧力団体などの行動から、予算編成、財政赤字、公共投資政策、社会保障政策、地方分権、選挙制度、連立政権などをテーマに、経済学的にどう解釈できるかを取り上げます。特に、最近の日本政治は、経済学的に専門性が高い政策課題に直面し、高度に政治的な意思決定を伴う局面が多く、それらを理解する上でも経済学的な素養が必要となってきています。
 春学期では、教科書を用いて日本の政治を経済学的に考える基礎を身につけ、秋学期では、より高度で現実的な問題を取り上げて具体的な議論を深めたいと考えています。
 通常の授業は、数人の参加者に取り上げる文献に関するレポートを発表してもらい、それに基づいて皆で議論をしながら理解を深める形で進めます。このセミナーに関連する情報について、インターネット上で検索・閲覧することを積極的に試みたいので、受講する学生はインターネットが閲覧でき、電子メールが使えることが望まれます。

教科書
井堀利宏『基礎コース 公共経済学』新世社)1998年.

参考書
井堀利宏・土居丈朗『財政読本(第5版)』, 東洋経済新報社, 2000年.
井堀利宏・土居丈朗『日本政治の経済分析』, 木鐸社, 1998年.
その他、授業の進行に合わせて紹介します。


1999年度

日本の経済(日吉キャンパス) 2年生配当
日本経済の現状と問題(日吉キャンパス) 1年生配当

講義内容
 2000年度と同じ

配付資料 表示、印刷、ダウンロード可能

今年度の試験
春学期:1999年7月16日14:10〜15:10
 試験問題
 正解
秋学期:2000年1月16日14:10〜15:10
 試験問題


自由研究セミナー(日吉キャンパス)

講義要綱

テーマ:「経済学で考える日本の政治」

 この自由研究セミナーは、日本の政治を経済学的に考える力を養うことを目的とします。主な内容として、日本の政治を動かす有権者、政党、官僚、圧力団体などの行動から、予算編成、財政赤字、公共投資政策、社会保障政策、地方分権、選挙制度、連立政権などをテーマに、経済学的にどう解釈できるかを取り上げます。特に、最近の日本政治は、経済学的に専門性が高い政策課題に直面し、高度に政治的な意思決定を伴う局面が多く、それらを理解する上でも経済学的な素養が必要となってきています。
 春学期では、教科書を用いて日本の政治を経済学的に考える基礎を身につけ、秋学期では、より高度で現実的な問題を取り上げて具体的な議論を深めたいと考えています。
 通常の授業は、数人の参加者に取り上げる文献に関するレポートを発表してもらい、それに基づいて皆で議論をしながら理解を深める形で進めます。このセミナーに関連する情報について、インターネット上で検索・閲覧することを積極的に試みたいので、受講する学生はインターネットが閲覧でき、電子メールが使えることが望まれます。
 セミナーには毎回積極的に出席できることが前提で、そこでの議論を基に学年末に提出するレポートで評価します。より詳細については、最初の授業で説明します。

教科書
井堀利宏『基礎コース 公共経済学』新世社)1998年.

参考書
井堀利宏・土居丈朗『日本政治の経済分析』(木鐸社)1998年.
その他、授業の進行に合わせて紹介します。


外国文献購読(英)(三田キャンパス)

講義要綱

 公共選択論に関する文献を輪読します。テキストは、投票制度や官僚の行動の経済学的な分析について最近の発展をまとめたMcNutt, P.A., "The Economics of Public Choice," Edward Elgar, 1996.を用いる予定です。
 授業は受講者がテキストの割り当てられた個所を発表し、難解な点を教員が補足的に解説して、皆で議論をしながら理解を深めるという形で進めます。成績評価は、出席状況、発表の内容と年に数回のレポート等の結果を総合して決定します。
 この講義は、文献を単に和訳することではなく、公共選択論について理解を深めることを目的としますから、経済理論とともに政府の行動にも強い関心を持っている学生を歓迎します。受講する学生は経済原論I、Uを履修済みであることが望まれますが、それ以上の予備知識は前提としません。より詳細については、最初の授業で説明します。


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