◆ 研究会概要

研究会は
(1) 大学生としての学問の研究成果を卒業論文の形でまとめる場であり、
(2) 比較的小人数のグループで様々なやり取りを繰り返しながら関心分野について効率的に研究する場です。

 経済発展論は、国際経済分野の1つです。国際経済分野は、グローバルな経済のシステムを、構造的かつ総合的に扱う分野です。その中で、経済発展論は、一国が途上国から先進国まで発展するメカニズムに焦点を当て、人々の幸福度や所得水準、および生産性の向上に関する諸理論とそれらを用いての政策論を中心とした領域になります。国や地域は限定されず、研究にあたっては、国際比較が多用されます。

 当研究会では、「経済発展」をテーマとした研究を「計量的分析」を活用しながら行うことを基本としています。「経済発展」は人類の究極の目的であり、先進国でも達成されたとはとても言えません。経済発展を促進するために我々は何をすべきなのかという「課題」を、「経済理論」と「経済統計」をバランスよく組み合わせることによって探求していきます。

 「経済発展論」とは、文字どおり、経済はどのような仕組みで発展していくのか、また、発展するにはどのような政策を用いたらよいのか、ということを明らかにしていくものです。「経済発展」は「各国」の「経済的進歩」の「歴史」である、と呼ばれることもあります。用語として「各国」が用いられるのは、「経済問題」をとらえる際の単位として、「国」のような政策単位が重要であるからです。「経済的進歩」は、経済発展の過程で生じる様々な経済現象を対象としていることを意味しています。「歴史」という言葉が用いられるのは、経済発展を理論的な枠組みの中で考えるだけでなく、必ず現実の経済との関連で考えることを示しています。

 現実の経済を対象とし、現実の経済問題を課題とするため、「計量経済学」が不可欠です。「計量経済学」は、研究の対象とする国・地域がどのような「経済構造」になっているのかを「経済理論」に基づいた「計量モデル」によって明らかにしていく学問です。そして、明らかになった「経済構造」を手掛かりにして現実の経済におけるより具体的な経済政策を立案していくのです。

 「経済発展」は人類の究極の目的であり、先進国でも達成されたとはとても言えません。この経済的進歩に少しでも貢献できることが重要であると思います。そして、研究会活動を通じて、「社会で通用するエコノミスト」になれるように、互いに切磋琢磨していけたらと思います。そのため、研究会活動には常にある水準以上の行動が必要であると考えています。


◆ 秋山先生紹介

名前

秋山 裕(あきやま ゆたか)

職位

准教授

研究室

三田研究室棟524号
E-mail: akiyama@econ.keio.ac.jp(@は半角@)

専門領域

計量経済学・統計学・国際経済・地域研究

研究について

経済発展とはいかなる現象なのか、また、経済発展を促進するために私たちは何をすべきかという「課題」を、 「経済理論」と「経済統計」をバランスよく組み合わせて探求していくことを基本としています。 地域的には環太平洋諸国、特にアジア諸国の経済発展を取り上げ、経済発展の過程で生じる産業構造の変化、 貿易構造の変化を中心に計量的な分析を行っています。

略歴

1961年:東京生まれ
  85年:慶應義塾大学経済学部卒業
  87年:同大学大学院経済学研究科修士課程修了、同大学助手
  89~93年:米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)に留学
  94年:専任講師
  96年:准教授

主要業績

  • 『経済発展論入門』東洋経済新報社、1999年4月
  • 『計量経済分析シリーズ第2巻 応用計量経済学1』
     高木康順・秋山裕・田中辰雄共著
     (第3章 輸出入関数、第4章 為替レート関数)多賀出版、1997年8月
  • Frontiers of Input-Output Analysis,
     ed. by Ronald E. Miller, Karen R. Polenske, and Adam Z. Rose,
     (Chap.12 Effects of Tariff Reductions on Trade in the Asia-Pasific Region),
     Oxford University Press, Nov. 1989(Yasuhiko Torii, Aeung-Jin Sim 共著)
  • 「地域間産業連関表によるタイの地方分散化政策の分析」
     『産業連関-イノベーション&テクニーク-』第7巻第3号、1997年5月
  • 『Rによる計量経済学』 オーム社、2009年1月
  • 『統計学基礎講義(第2版)』慶應義塾大学出版会、2015年4月
  • 『世界経済・社会統計 2013・2014』柊風舎、2016年10月
  • 『OECD 国民計算計算 2016』柊風舎、2018年4月