第14回 拡大教科書の在り方に関する公開シンポジウム

「PDF版拡大図書(教科書)」活用実践報告会

iPadを活用したPDF版拡大図書のパンフレット

中野 泰志(慶應義塾大学)

更新日:2018年12月18日


 2019年4月1日から施行される学校教育法等の一部を改正する法律(平成30年法律第39号)等により、学習者用デジタル教科書が制度化され、特別支援教育においては、全ての教育課程で、紙の教科書に代えて使用できるようになります。そのため、デジタル教科書に関する関心が急速に高くなってきています。

 我々は、弱視児童生徒にとって学びやすい環境を整えるために、ボランティアや教科書発行者の皆さんと一緒に、より使いやすい拡大教科書の作成や普及に関する活動を行ってきました。そして、拡大教科書の問題点だと言われている可搬性・操作性を向上させるために、文部科学省初等中等教育局教科書課委託研究事業「特別支援学校(視覚障害等)高等部における教科書デジタルデータ活用に関する調査研究」を受託し、教科書のデジタル化にも取り組んできました。また、デジタル教科書をより使いやすくするために、文部科学省初等中等教育局特別支援教育課委託開発事業「学習上の支援機器等教材開発支援事業」を受託し、教科書・教材等閲覧アプリ「UDブラウザ」の開発研究等を実施してきました。

 現在、各地域の視覚支援学校(盲学校)をハブとして、地域の学校に在籍している児童生徒にも、「PDF版拡大図書(教科書)」の提供を行っています。本シンポジウムでは、「デジタル教科書の最新動向とPDF版拡大図書(教科書)」に関する情報提供を行った上で、これまで私達が取り組んできた研究成果について、研究協力校でこれらのシステムを活用してくださっている先生方に実践報告をしていただきます。また、最後に、広島大学の氏間先生に、今年度、実施された「視覚障害高校生のための高大連携プログラム報告」をしていただきます。



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