「イラク戦争」関連年表 2003年11月

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主な出来事

  1. イラク各地で武装勢力による駐留軍,イラク警察・治安部隊に対する攻撃が激化。
  2. 地上からの攻撃により米軍ヘリコプター計4機墜落,米兵計39人死亡。
  3. イラク駐留米軍がスンニ派三角地帯を中心に反体制武装勢力に対し,地対地ミサイル,戦闘機,攻撃ヘリなど強力な兵器を使った大規模掃討作戦を開始。
  4. サーマッラで武装勢力の襲撃に対する米軍の応戦で民間人含む54人死亡,負傷者60人以上。
  5. 米国でイラク復興のための予算案が成立。
  6. ブッシュ大統領が暫定指導部の選出や暫定憲法制定などにより主権移譲の前倒を承認,憲法制定と選挙実施を主権移譲の前提としてきた占領政策の大幅な転換。
  7. イラク統治評議会とCPAが来年6月までに暫定政権を樹立し主権を移譲することで合意
  8. トルコ・イスタンブールの英国総領事館と英国系銀行に爆弾テロ,英国総領事含む27人死亡,450人以上負傷。
  9. イスラエル軍とパレスチナ武装勢力の攻撃と報復の連鎖が続く。

【イラクおよび周辺地図】 【用語集(人名・地名・組織名等】 【イラク戦争関連兵器】 【注釈一覧】

月日 イラク軍事情勢 イラク政治情勢 日本の対応 アメリカの対応 その他の国,
国際機関の対応
イラク周辺国情勢
11.1 モスルで爆弾攻撃により米兵2人死亡,2人負傷。(2)(D)
バグダッドでRPG攻撃により米兵1人死亡。(D)
ブレマーCPA代表が,「フセイン元大統領は生きていて,イラク国内にいる。彼を拘束するか,殺害することが我々の最優先課題だ」と述べる。(2)
11.2 ファルージャ南郊でバグダッド国際空港に向けて飛行中の米軍輸送ヘリCH47チヌーク1機が,地対空ミサイル攻撃により撃墜,米兵16人死亡,20人負傷。(2)(3)(D)
ファルージャで米軍車列に爆弾攻撃,米民間人2人死亡,1人負傷。(2)
キルクークでバグダッドの石油精製施設向けの原油パイプラインが爆発・炎上。(2)(3)
バグダッドで道路脇の爆弾により米兵1人死亡。(3)
ディヤラ州で副知事の車に道路脇の爆弾攻撃,イラク人1人死亡,15人負傷。(2) アフガニスタンで医療活動などを続ける日本のNGO「ペシャワール会」の用水工事現場に米軍ヘリが機銃掃射。(3)
11.3 バグダッドのCPA施設に向けて迫撃砲攻撃,1発が米軍施設に着弾,負傷者なし。(2)(3)
ティクリートで米歩兵師団に手製爆弾による攻撃,米兵1人死亡,1人負傷。(2)(7)(D)
カルバラのホテル前で爆弾が爆発,イラク人3人死亡,12人負傷。(2)(3)
ナジャフでバース党関係者の訴追委員会委員長の判事と検察官が拉致され,判事射殺。(2)(3) ブッシュ大統領が米軍の撤退はありえないとの考えを米軍ヘリ撃墜後に改めて強調。(2)(3) 議会上院が下院に続きイラク復興予算案186億ドルを可決。(2)(3) サウジアラビア・メッカで警察とアルイカイダ支援容疑者の交戦,容疑者2人死亡。(BBC)
11.4 バグダッドで米軍車両に道路脇の爆弾攻撃,米兵1人死亡,2人負傷。(2)(3)(D)
バグダッド中心部のCPA本部に迫撃砲かロケット砲による攻撃,要員4人負傷。(2)(3)
モスルで米兵宿泊ホテルや警察署にロケット砲攻撃。(2)
統治評議会のタラバーニ議長代行がブッシュ大統領らに親書を送り,米軍へのテロ急増を抑えるためにイラク人への権限移譲を早急に進めるよう要請。(2)(3)
モスルでイラク人判事が自宅近くで射殺。(2)
スペイン外相がバグダッド駐在の同国外交官らを治安悪化を理由に一時撤退させると発表。(2)(3)
11.5 モスルで米軍車両標的のロケット弾がそれ,近くの車両のイラク人3人死亡。(2)
バビル州マフムディアで米軍車列へのRPG攻撃により米兵1人死亡,2人負傷。(2)(3)(D)
人道支援の需要調査などのためイラクを訪問中の岡本首相補佐官が支援方針に変更がないことを強調。(2)(3) ペース統合参謀本部副議長が下院軍事委員会で米軍の将来的な戦力構成について説明し,対テロ戦争の長期化を前提に戦力構築を進める考えを明らかに。(2)
11.6 バグダッド南方ムサイブでポーランド軍車列に銃撃,指揮官1人死亡。(2)(3) シリア国境沿いフセイバ付近で米軍トラックが地雷により爆発,米兵1人死亡。(2)(3)(D)
モスルで米軍車両に道路脇の爆弾攻撃,米兵1人死亡,2人負傷。(2)(3)(D)
モスルで米軍特殊部隊が旧フセイン政権情報機関要員の逮捕のため奇襲作戦,1人射殺,米兵1人と家族2人負傷。(2)
ナジャフ州のマフディ知事が,米英が治安維持に成功しておらず,占領統治下で十分な自治権も与えられていないなどと主張して辞意を表明。(2)(3) ブッシュ大統領がイラク復興予算186億ドルを含む総額875億ドルの補正予算案に署名し予算が成立,うち647億ドルがイラクやアフガニスタン駐留米軍経費。4月に成立した785億ドルの補正予算と合わせイラク関連予算は計1660億ドルに増大。(2)(3) 国連報道官がバグダッドからの国連外国人スタッフ全員の退去完了と発表。(2)(3)
11.7 ティクリート近郊で地上からの攻撃により米軍ヘリOH-60ブラックホーク1機墜落,搭乗の兵士6人全員死亡。(2)(3)(D)
モスルで米軍へのRPG攻撃2件,米兵1人死亡,9人負傷。(2)(3)(D)
ティクリート近郊の米軍基地に迫撃砲攻撃,米軍は基地周辺を空爆。(2)(3)
モスルの警察署に迫撃砲弾4発着弾,建物に被害。(2)
バクバ北東ムクダディヤで米軍駐留の警察署へ迫撃砲攻撃,それた砲弾で民間人1人死亡,1人負傷。(2)
キルクーク付近で石油パイプライン炎上。(2)
小泉首相,イラク情勢について,引き続き米軍による治安維持が不可欠との認識を示す。(2)(3) 川口外相,ドイツのフィッシャー外相と,イラク復興をめぐり電話で会談。(2) イラク攻撃開始直後の3月23日にイラク軍の捕虜になったジェシカ・リンチ氏がABCテレビのインタビューで米軍の情報操作を批判。(2)(3) トルコ政府が10月7日に国会承認された同国治安部隊のイラク派兵計画の撤回を閣議決定。イラク統治評議会の反対を考慮。(2)(3) イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ中部の難民キャンプに侵攻,パレスチナ人少なくとも3人死亡。(2)
イスラエル軍がヨルダン川西岸パレスチナ自治区でイスラム聖戦のジェニン地区幹部を拘束,この際の銃撃戦でパレスチナ人2人死亡。(2)
11.8 ファルージャで米軍車両標的に道路脇の爆弾攻撃,米兵2人死亡,1人負傷(その後死亡)。(2)(D)
ファルージャ近郊を米軍が空爆,500ポンド爆弾3発投下。(2)
グリーン・ゾーンのCPA本部敷地内に迫撃砲弾着弾。(3)
バグダッドで道路脇の爆弾により米兵1人死亡,1人負傷。戦闘終結宣言以降の米兵死者は150人。(2)
アーミテージ国務副長官がイラクの治安状態について,「我々は反乱に直面しており,これは極めて戦争に近い」と述べ,武装勢力の活発な活動を認める。(2) 赤十字国際委員会(ICRC)がイラクの治安情勢悪化のため,バグダッドとバスラの事務所を一時閉鎖すると発表。(2)(3)
11.9 バスラ南方でスウェーデンの民間援助団体「希望の星」の職員が乗った車に銃撃,負傷者なし。(2)
ファルージャで武装勢力掃討作戦中の米兵3人負傷,武装勢力拠点を米軍がF-16で空爆。(2)
バビル州でイスカンダリアでRPG攻撃により米兵1人死亡。(2)(D)
ゴア前副大統領が,ブッシュ政権は同時多発テロ以降,米国をより安全にする政策を十分に実施しておらず,対テロ戦争を権力掌握のための口実に利用していると批判。(2) (現地8日)サウジアラビア・リヤドの外国人居住区で自動車による自爆テロ,17人死亡,120人以上負傷。(2)(BBC)
11.10 #サドル・シティで自治評議会議長が米兵の発砲により死亡。(2) 小泉首相,イラク復興支援特別措置法に基づき,自衛隊と文民の年内のイラク派遣を最終決断。(2)(3)(9) 民主党下院議員26人が,イラクで米軍死傷者が増え続けていることなどの責任によりラムズフェルド国防長官の辞任要求決議案を下院本会議に提出。(3)
11.11 バスラで道路脇の爆弾により小型バスが大破,警官2人含む4人死亡,9人負傷。(2)(3)
CPA本部付近にロケット弾2発着弾し爆発。(2)
バグダッドで爆弾により米兵1人死亡。(2)(D)
バグダッド北郊タージで米軍車両への爆弾攻撃により米兵1人死亡。(D)
米軍がスンニ派三角地帯周辺で,計1万発近いロケット砲や迫撃砲などの砲弾を発見,押収と発表。(2)
ブレマーCPA代表がパウエル国務長官,ラムズフェルド国防長官,ライス大統領補佐官ら国家安全保障チームとの間で,イラク人に前倒しで主権を移譲する可能性についてワシントンで協議。(2) イラク駐留米軍のサンチェス司令官がイラク情勢について,1日5〜6件だった攻撃がここ1カ月で約30件に激増と述べ,治安の急速な悪化を「戦争」と表現。(2)
ブッシュ大統領がイラク情勢について復興の遅れを認めたうえで,治安の安定と民主化への努力を継続する姿勢を強調。(2)(3)
韓国政府が安全保障関連の閣僚会議を開き,米国要請に応えイラクへの追加派兵規模を当初計画の3000人よりも増やす方向で検討することで一致。(2)(3)
11.12 ナーシリヤのイタリア警察軍駐屯地にトラックによる自爆攻撃,駐屯地の弾薬の誘爆もあり同国兵士ら16人含む27人死亡,84人以上負傷。(2)(3)(5)
ファルージャのヨルダン政府運営の病院に車4台で突入をはかった武装勢力に米軍が発砲,イラク人6人射殺,4人負傷,4人拘束。(2)(7)
バグダッドで米軍車列に道路脇の爆弾攻撃,米兵1人死亡,2人負傷。(2)(D)
福田官房長官が自衛隊のイラク派遣について,年内派遣をめざす方針を明言。(2)(3) ブッシュ大統領がイラク問題をめぐって安全保障関係閣僚やブレマーCPA代表らと協議,暫定指導部の選出や暫定憲法の制定などを通じて,主権移譲手続きを前倒しさせることを承認,憲法制定と選挙実施を主権移譲の前提としてきた占領政策の大幅な転換。(2)(3) パレスチナ自治政府のクレイ内閣が自治評議会で承認され正式発足。(2)
11.13 (現地12日夜)米軍がバグダッドでAC-130やUH-60などと地上部隊により武装勢力の拠点に大規模な攻撃,空爆でイラク人2人死亡,3人負傷。武装勢力掃討の「アイアン・ハンマー」作戦の一環。(2)(3)
サーマッラで米軍車列に爆弾攻撃,米兵2人死亡,3人負傷。(2)(D)
モスル,キルクーク,ファルージャで4件の爆弾攻撃により米兵計6人負傷。(2)
福田官房長官がナーシリヤでのテロ事件を受けて,自衛隊の年内派遣方針を見直す可能性を示す。(2)(3)(7)
政府が自衛隊イラク派遣に向けて,自衛官約10人による専門調査団を15日に現地に派遣することを決定。(2)(3)
ライス大統領補佐官が自衛隊のイラク派遣に引き続き期待感を示す。(2)(3) ウォルフォウィッツ国防副長官が日本政府が自衛隊のイラク派遣に慎重な姿勢をとっていることについて,当初から期待値は低かったとの見解を示す。(2) イラクのイタリア警察軍基地への自爆攻撃を受け,イタリア野党が同国軍のイラクからの撤退要求。(2)(3)
11.14 (現地13日夜)米軍がバグダッドで大規模な武装勢力掃討作戦を継続。(2)(3)
ティクリート近郊で米軍の攻撃ヘリAH-64アパッチが武装勢力を攻撃,7人殺害,1人負傷。(2)(3)
ティクリートで作戦行動中の米兵1人負傷(20日に死亡),詳細調査中。(D)
バグダッドで米軍車列に爆弾攻撃,米兵1人死亡。(2)(3)(D)
クウェート国境付近からバスラへ向かうポルトガル記者6人の車列を武装集団が襲撃,記者1人負傷,記者1人行方不明。(2)
バラドで米軍契約企業の車両に銃撃,米国人1人死亡,1人負傷。(2)
小泉首相がラムズフェルド国防長官と会談,自衛隊のイラク派遣の決意を強調,日米両国がイラクの民主的政権樹立へ協力することで一致。(2)(3)(8)(9)(10) 石破防衛庁長官が非戦闘地域に派遣した自衛隊がテロの対象になる可能性に言及。(2) ニューヨーク・タイムズ紙が,来年6月までにイラクに暫定政権を発足させ,統治権限を移譲することで政府部内で合意,と報道。(2)(3) 国連安保理が,パレスチナ紛争の05年までの解決を定めた中東和平ロードマップを支持し、イスラエルとパレスチナ自治政府双方にロードマップの義務履行を求める決議案を全会一致で採択。(2)
アフガニスタン・アサダバッドで爆弾攻撃により米兵1人死亡。(D)
11.15 (現地14日夜)米軍がバグダッドで大規模な武装勢力掃討作戦を継続。(2)(3)
バグダッドで米軍車列に道路脇の爆弾攻撃,米兵1人死亡。(2)(3)(D)
CPAが今後の政治日程についての米国案を統治評議会に提示,基本法制定とそれに基づく暫定政権の樹立,来年6月までに暫定政権への主権移譲などで合意。(2)(3)
イラク南部で武装勢力に誘拐されたポルトガル人記者が無事解放。(2)
自衛隊のイラク派遣のため現地の治安情勢の専門調査団が出発。(2)(3) 石破防衛庁長官がラムズフェルド米国防長官と会談し,自衛隊を可能な限り早期にイラクに派遣する政府の方針を伝える。(2)(3)(7) トルコ・イスタンブールの2カ所のユダヤ教礼拝所付近で,自動車爆弾テロ,25人死亡,210人以上負傷。(6)
11.16 (現地15日夜)モスルで米軍ヘリOH-60ブラックホーク2機が地上からのロケット砲攻撃により墜落,米兵17人死亡,5人負傷。(2)(3)(5)(D)
米軍がキルクーク周辺の武装勢力訓練地域に向け,地対地ミサイルATACMS1基を発射。(2)
アルアラビーヤが,フセイン元大統領とされる人物が米英軍などへの攻撃を一層強めるようイラク国民に呼びかける音声メッセージを放送。(2)(3)
キルクークで副市長の車に銃撃,副市長と運転手が負傷。(2)(3)
アルカイダ幹部を名乗る者が,前日のトルコ・イスタンブールの同時爆弾テロについて実行声明を電子メールでアラブ紙に送付,日本が自衛隊を派遣すれば日本への攻撃も示唆。(2)(7)
11.17 米軍がティクリート周辺に戦車部隊や攻撃ヘリを投入し,武装勢力の拠点や訓練施設の一掃を目指す大規模な掃討作戦を開始。(2)(3)(7)
バラドで米軍にロケット砲や自動小銃による攻撃,米兵1人死亡,2人負傷,バラド南郊でも道路脇の爆弾攻撃により米兵1人死亡。(2)(3)(D)
バクバで米軍車両に爆弾攻撃,米兵1人死亡。(D)
バイジの石油精製施設のパイプラインで爆発,同施設は操業停止,またキルクーク北のガスパイプラインが武装勢力によるロケット砲攻撃で爆発・炎上。(2)(3)
バグダッド郊外でINCメンバーの車に銃撃,1人死亡,2人負傷。(2) 政府がイラクへの自衛隊派遣の大枠を定める基本計画について,治安情勢を見極めるためイラクに派遣中の専門調査団の帰国後に閣議決定する方針を固める。(2) パウエル国務長官が訪米中のドイツ外相と会談,イラクへの主権移譲の新たな民主化プロセスを説明,外相は評価し協力を確認。(3) ストロー英外相が来年6月のイラクへの主権移譲などのCPAの新方針について支持する一方で,治安が安定するまでは米英軍の駐留が必要との考えを示す。(2)(3) イラン・ハタミ大統領がテヘランを訪問したイラク統治評議会のタラバーニ議長と会談,米国のイラク占領統治の早期終了を期待すると述べる。(2)
EU国防相理事会がEU防衛庁の04年創設で合意。(2)
11.18 米軍が17日夜からティクリートを空爆,武装勢力掃討作戦の一環。(2)(3)
在バグダッド日本大使館に発砲,負傷者はなし。(2)(3)(7) モスルで道路脇の爆弾により米兵2人負傷。(2)
ディカール州のCPA最高顧問のイタリア人カラマイ氏が辞任,米国主導の占領統治を批判。(2) 陸上自衛隊員らによる専門調査団がサマワに到着し現地の治安状況などの調査開始。(2)(3) パウエル国務長官がEU加盟国外相らと会談,来年6月のイラクへの主権移譲について,新しい国連代表の任命など国連の積極的な関与への期待を表明。(2)(3)
11.19 ラマディで爆弾攻撃や銃撃により,米英の占領統治に協力的な部族長ら7人死亡,負傷者多数。(2)
ラマディの警察署長自宅に手榴弾による攻撃,署長の息子重傷。(2) バスラで英軍車列に道路脇の爆弾攻撃,CPA契約の英民間警備会社社員1人負傷。(2)
ブッシュ大統領がロンドンで演説,国際協調主義重視の姿勢を示すとともにイラク攻撃の正当性も強調。(2)(3) 国連安保理が,パレスチナ紛争の05年までの解決を定めた中東和平ロードマップを支持し,イスラエルとパレスチナ自治政府双方にロードマップの義務履行を求める決議案を全会一致で採択。(2)
11.20 バグダッド北方ガリディヤ付近でパトロール中の米歩兵師団に手製爆弾による攻撃,米兵1人死亡。(2)
バグダッド市内で2人組の男がヨルダン大使館に銃撃しイラク人警備員1人射殺。(2)
バグバで米軍戦車に爆弾攻撃,米兵1人死亡。(D)
ラマディで米軍車両に爆弾攻撃,米兵1人死亡。(D)
バスラで米英の占領統治に協力していた政党「アッシリア民主運動」のムラド代表が誘拐され殺害。(2)
キルクークのPUKの事務所近くで爆発,関係者ら5人死亡,40人負傷。(2)
日・米・豪3カ国によるテロ対策協議がキャンベラで開催,アジア太平洋地域の治安情勢などについて意見交換。(2) ブッシュ大統領とブレア首相がロンドンで会談,トルコの爆弾テロ事件について対決姿勢を強調し,来年6月のイラクへの主権移譲後もイラク人による治安維持が可能になるまで米英軍などのイラク駐留を継続する考えを示す。(2)(3)(7) ロンドンでブッシュ米大統領の訪英に抗議する大規模なデモ,約15万人参加。(2) トルコ・イスタンブールの英国系のHSBC銀行と英国総領事館前で自動車による爆弾テロ,英国総領事を含む27人死亡,450人以上負傷。(2)(3)
11.21 カルバラの連合軍基地に迫撃砲弾5発着弾,負傷者なし。(2)
バグダッドの石油省ビルと外国メディアや企業拠点のパレスチナホテルにロケット弾攻撃,2人負傷。(2)(3)
バラドでパトロール中の米軍車両が水路に転落し米兵1人死亡,原因調査中。(D)
ブッシュ大統領がトルコ首相と電話会談,トルコの爆弾テロ事件について哀悼の意を示すとともに,「対テロ戦争で首相と一致団結する」と述べる。(2) アルカイダ幹部を名乗る者がサウジアラビア紙にトルコの爆弾テロの実行声明をに送付,日本がイラクに兵士を派遣すればアルカイダは東京の中心部を攻撃する」と日本への攻撃も示唆。(2)(3)
シャロン首相がヨルダン川西岸とガザのユダヤ人入植地の一部を来夏までに撤去する案を検討中とイスラエルのテレビが報道。(2)
11.22 バクバの警察署で,自動車爆弾による自爆攻撃,警官7人と民間人2人死亡,負傷者多数。(2)(3)
バクバ近郊ハンバニサードの警察署で,自動車爆弾による自爆攻撃,警官6人と民間人3人死亡,負傷者多数。(2)(3)
バグダッド国際空港離陸直後の国際宅配会社DHLの貨物機に地対空ミサイル攻撃により被弾,空港に緊急着陸。(2)(3) キルクークのイラク国営北部石油会社(NOC)ビルで大きな爆発,米国プラント会社社員4人とNOCのイラク人社員3人負傷。(2)
エルサレム郊外の分離壁建設現場で銃撃によりイスラエル人警備員2人死亡,ファタハ軍事部門の組織が実行声明。(2)
アフガニスタン・カブールのホテルで爆発,死傷者不明,多数の外国人宿泊者,タリバーンが実行声明。(2)
11.23 モスルで米兵士2人が首を切られ殺害,群集が1時間以上遺体を損壊。(2)(D)
モスルで武装集団の銃撃により警察部隊指揮官死亡。(2)
バクバで米軍車列標的に道路脇の爆弾攻撃,米兵1人死亡,2人負傷。(2)(D) キルクークで国内の製油所に原油を送るパイライン爆破。(2)
アフガニスタン・カブール北郊のバグラム基地近くで,米軍ヘリMH-531機墜落,米兵5人死亡,7人負傷。(2)(D)
11.24 統治評議会が来年6月末までの暫定政権樹立と米英による占領の終結など主権移譲の日程を示した書簡を,国連安保理に提出。(2)(3)統治評議会が,フセイン元大統領の音声テープを放送し武装勢力の蜂起を助長したとして,アルアラビアのイラク国内での活動を禁止。(2) シラク仏大統領がブレア英首相と会談,シラク大統領は,来年6月にイラクの暫定政府に主権移譲する米英の新たな方針を不十分と批判。仏独が主張するEU独自の防衛力強化案に関しNATOとの両立を条件に前進させる方向で合意。(2)(3)
11.25 キルクークのホテルで爆発,イラク人警官や従業員3人負傷,ホテルには米ハリバートン社子会社社員が宿泊。(2) イタリア軍がナーシリヤで大量のロケット弾や爆発物を押収と発表。(2)
グリーン・ゾーン周辺に数発の迫撃砲弾着弾,死傷者なし。(2)
中央軍のアビゼイド司令官がイラクからの米軍の撤退は政府の樹立と地域の安全保障の確立を条件とするとの考えを示す。(2)(3) ブッシュ大統領がテロや大量破壊兵器などの脅威に対応することを目的に,在日米軍を含む米軍の地球的規模での態勢見直しに向けた同盟国や友好国との協議を本格的に始めるとの声明を発表。(2) スロバキア国防相が同国警備部隊30人を追加派遣する方針を表明。(2)
11.26 バグダッドのイタリア大使館にロケット弾攻撃,死傷者なし。(2)(3)
#モスルで米軍と群衆が衝突,銃撃戦に巻き込まれた少年1人死亡,市民4人重傷,米兵2人負傷。(2)
米軍が旧フセイン政権ナンバー2のイブラヒム元革命指導評議会副議長の妻と娘をサーマッラで拘束と発表。(2) ガーナーORHA元局長がイラク占領政策について,派遣米軍の不足とイラク軍の早急な解体が治安悪化の原因と批判。(2) パレスチナ自治区ラファ難民キャンプ近くで9歳の男児がイスラエル兵の銃撃で死亡,ガザ南部でイスラエル兵の銃撃によりパレスチナ人3人死亡。(2)
11.27 シスターニ師がタラバーニ統治評議会議長と会談し,来年5月末までに実施予定の暫定議会選挙は各州の直接投票で選ぶよう要求。(2) イラクの治安情勢調査のために現地に派遣されていた防衛庁の専門調査団のメンバーの一部が帰国。(2)(3)
加藤紘一元自民党幹事長が,自衛隊のイラク派遣について,派兵に反対,イラクのWMD保有というイラク攻撃の大義名分もなくなったと述べる。(2)
ブッシュ大統領が大統領専用機でバグダッドを訪問し,米兵と夕食をとるなど2時間半の滞在。(2)(3)(5) イスラエルのシャロン首相が1967年以来占領しているパレスチナからの部分撤退を示唆,テロ阻止名目の分離壁は建設を加速すると明言。(2)
11.28 モスルの米軍駐屯地に武装勢力による迫撃砲攻撃,米兵1人死亡,イラク人労働者1人負傷。(2)(D) CPA主導の主権移譲プロセスについて,シスターニ師系宗教指導者アッサギル師が,米国は民意を尊重していない,民意が反映されなければ我々は流血もいとわない,と強い調子で警告。(2) 石破防衛庁長官が,イラクから帰国した自衛隊の専門調査団の報告を受け,イラク南部の治安状況は相当に安定し,医療,浄水,給水についてのニーズも再確認したとし,サマワへの陸上自衛隊派遣は可能との考えを示す。(2)(3) ヒラリー・クリントン民主党上院議員がバグダッドでブレマーCPA代表らと会談,ブッシュ大統領のイラク政策を批判しイラク統治について国連の役割強化の必要を強調。(2)(3) オランダ政府がサマワでの同国部隊駐留の半年間延長を閣議決定,情報収集のための特殊部隊70人の派遣も決定。(2)(3) アナン国連事務総長がイスラエルのヨルダン川西岸地区での「分離壁」建設続行について,国連総会決議を無視しており,パレスチナ人の生活に深刻な影響を与えているとする報告を,加盟各国に配布。(2)
11.29 ティクリート南郊で日本人外交官2人の乗った車両が併走する車から銃撃され,2人と運転手死亡。(2)(3)(5)
バグダッド南郊でスペイン情報機関員の乗った車両2台がロケット弾や銃による攻撃を受け,7人死亡,1人負傷。(2)(8)
ハディサで米軍車両への銃撃により米兵2人死亡。(D)
11.30 サーマッラで反米武装勢力が米軍補給部隊の2つの車列に大規模な攻撃,米兵5人負傷,米軍の応戦で民間人含むイラク人54人死亡,負傷者多数。(2)(3)
#サーマッラの武装勢力に対する米軍の応戦に巻き込まれ,民間人少なくとも8人死亡,60人以上負傷。(2)
ティクリートの幹線道路で送電塔建設のために派遣されていた韓国の民間人が,襲撃され2人死亡,2人負傷。(2)(8)

#:連合軍兵士の「誤射」・「誤爆」または過剰防衛によると見られる事件。

[出典]
(1)朝日新聞データベース:http://dna.asahi.com:7070/hscdoc/asa-start.html
(2)asahi.com:http://www2.asahi.com/special/iraqrecovery/
(3)共同通信:http://news.kyodo.co.jp/kyodonews/2003/iraq2/
(4)Sankei Web:http://www.sankei.co.jp/databox/iraq/sp_iraq_list.html
(5)NIKKEI NET:http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt57/
(6)MSN-Mainichi INTERACTIVE:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/
(7)YOMIURI ON-LINE:http://www.yomiuri.co.jp/features/gulf2/
(8)公安調査庁:http://www.moj.go.jp/KOUAN/iraq.html
(BBC)BBC放送:http://news.bbc.co.uk
(D)米国防総省:http://www.defenselink.mil/releases/archive.html

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