「イラク戦争」関連年表 2003年7月

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主な出来事

  1. イラク中部・北部中心に米軍やイラク治安部隊に対する武装勢力の攻撃が依然として多発。
  2. 戦闘終結宣言以降の攻撃による米軍死者が50人を超え,米統合参謀本部議長や中央軍司令官がイラク情勢を戦争状態と表現。
  3. 米国のイラク攻撃開始後の米兵死者が148人となり,湾岸戦争の死者数を超える。
  4. 米英がイラク攻撃の大義名分としたイラクのWMD保有や核開発計画情報に対する疑惑が両国でいっそう深まる。
    米:ラムズフェルド国防長官がイラクのWMD保有の劇的証拠がなかったと発言。CIA長官がイラクのウラン購入情報が偽と認める。政府高官がイラクのウラン購入情報を調査し否定的な報告をした元アフリカ大使の妻がCIA工作員と情報漏洩。
    英:政府のイラクWMD情報操作疑惑が深まり,BBCに情報操作情報を提供したケリー博士が自殺。
  5. ブッシュ米大統領ら政権幹部とブレア英首相がフセイン政権打倒を理由にイラク攻撃を正当化。
  6. イラク統治評議会発足(CPAが国内政治勢力から25人の評議員を指名)。
  7. 米軍がフセイン元大統領の長男ウダイ氏と次男クサイ氏を発見し殺害。
  8. イスラエルがヨルダン川西岸地区のパレスチナ自治区を分離する壁を建設,一部完成。
  9. イラク復興支援特別措置法が参院本会議で与党3党の強行採決により可決・成立。

【イラクおよび周辺地図】 【用語集(人名・地名・組織名等】 【イラク戦争関連兵器】 【注釈一覧】

月日 イラク軍事情勢 イラク政治情勢 日本の対応 アメリカの対応 その他の国,
国際機関の対応
イラク周辺国情勢
7.1 (現地6月30日深夜)ファルージャ中心部のモスク付近などで複数の爆発,住民10人死亡,4人負傷。(2)(3)
バグダッド北東ムスタンシリヤで走行中の米軍車両にロケット砲攻撃,米兵3人負傷。(2)
バグダッド国際空港近くで米軍車列にロケット砲攻撃,米兵3人負傷。(2)
米軍当局者が,大規模戦闘終結宣言以降の米英軍への攻撃が73回,米英兵の死者31人,負傷者178人と発表。(2)
民主党が政府のイラク復興支援特措法案について,米軍などによる占領下の自衛隊派遣を認めないことで一致。与党三党,イラク特措法案の民主党修正案について,自衛隊派遣を認めていないことから受け入れないことを決定。(3) ブッシュ大統領がイラクの治安悪化について,旧フセイン政権の治安要員やバース党の元党員が「権力と特権」を取り戻すため暴力に訴えていると非難。(3) イスラエルのシャロン首相とパレスチナ自治政府のアッバス首相が会談,中東和平ロードマップ規定の個別課題協議のため,4つの合同委員会を設置することで合意。(2)
ヨルダン川西岸地区トルカレム近郊でイスラエル軍の検問所に向け発砲したパレスチナ人1人がイスラエル兵によって射殺。(1)
7.2 カルバラで地雷除去中の爆発で米海兵隊員1人死亡,3人負傷。(2)(D) ブッシュ大統領がイラクで相次ぐ米兵襲撃について,「かかってこい」と治安状況悪化に強いいら立ちを示す異例の発言。(3) イスラエル軍がヨルダン川西岸地区ベツレヘムの治安権限をパレスチナ自治政府に引き渡す。(2)
7.3 バラドの米軍拠点に迫撃砲攻撃,米兵16人負傷。(2)(3)
バグダッドで銃撃により米兵1人死亡,イラク人2人負傷。(D)(3)
ラマディで米軍車両に攻撃,米兵6人負傷。(3)
安全保障会議で,PKO協力法に基づき航空自衛隊のC130輸送機2機をイラク周辺国に派遣,医薬品などの物資輸送を行なうことを決定。(3) (現地2日夜)ガザ自治区中部でユダヤ人入植地クファルダロムに少なくとも3発のロケット弾攻撃,イスラエル人4人負傷,パレスチナ治安警察が過激派活動家5人逮捕。(2)
7.4 #バラドで米軍車両にロケット砲などの攻撃,米軍の発砲でイラク人11人死亡。(2)
米兵がスレイマニヤでトルコ兵11人をクルド人市長暗殺計画の疑いで拘束。(2)(3)
アルジャジーラが,イラク人に米軍への抵抗を呼びかけるフセイン元大統領テープを放送,CIAが本人と確認。(2)(3) イラク復興支援特別措置法案が衆院を通過。(2)(3)
「イラク中央配電所」の施設復旧などのため,国連開発計画UNDPに対し555万ドルの緊急無償資金協力を閣議決定。(3)
7.5 ファルージャのモスク爆発で8人死亡。(2)
ラマディの警察施設に爆弾攻撃,警官7人死亡,40人以上負傷。(2)(3)
ガザ自治区の武装組織「民衆抵抗委員会」が,イスラエル軍によるパレスチナ攻撃の停止とパレスチナ人政治犯の釈放を条件として停戦に参加。(2)
7.6 バグダッドで民家捜索中に銃撃され米兵2人死亡。(D)
米軍がクルド人自治区で身柄を拘束したトルコ兵11人を釈放。(3)
7.7 (現地6日夜)#ラマディで武装集団が米兵を銃撃,米兵4人負傷,米兵の応戦・発砲で近くにいた民間人2人死亡。(3)
バグダッドで道路脇の爆弾により米兵1人死亡。(D)
SCIRIなど反フセイン組織7派の代表が暫定政府樹立に向けて会談,10日か11日にブレマーCPA代表と「統治評議会」設立について最終的な協議に入ることを決定。(3)
米兵がバクダット空港で免税店から酒など強奪,航空機を損壊,損害は120億円と報じられる。(2)(3)
イラク復興支援特別措置法案が参院審議入り。(2)(3) 政府高官が「イラクがアフリカからウランを購入しようとしたとの内容をブッシュ大統領の一般教書演説に含めるべきではなかった」と述べ,ウラン入手情報が誤りだったことを認める,ワシントン・ポスト紙報道。(3) 英下院外交委員会が,ブレア政権が昨年9月にまとめたイラクのWMDに関する報告書について,兵器の脅威を「不当に強調」したと批判する調査結果を発表。(3)
7.8 キルクークでパトロール中の米軍部隊にRPG攻撃,米兵3人負傷。(2) シンクタンク・核政策研究所が劣化ウラン弾について,米軍内部の研究でも生体への影響が指摘されていたとする調査報告書を発表。(3)
7.9 バビル州マフムディアで武装勢力の狙撃により米兵1人死亡。(2)(D)
米軍が襲撃がを受け,少なくとも米兵2人死亡,1人負傷。(2)
バクバで米軍車両への銃撃により米兵1人死亡。(D)
ラムズフェルド国防長官が上院軍事委員会公聴会で,「イラク戦争」前にWMDの劇的証拠がなかったと証言。(2)(3)
ブッシュ大統領の一般教書演説のイラクのウラン購入情報について,演説直後の2月に国務省がIAEAに対し情報の不備を認めていたと政府高官が発言。(3)
複数の英政府高官が,イラクではもはやWMDは発見されないとの見方を表明。(3)
英政府のイラクWMDの脅威誇張疑惑を報じたBBCに対し,ブレア政権が報道の訂正と謝罪,情報源の開示を要求。(2)
7.10 (現地9日夜)ティクリートで米軍トラックにRPG攻撃,米兵1人死亡,1人負傷。(2)(D)
ファルージャで米兵や米軍基地にロケット弾などの攻撃,死傷者不明。(2)
PKO協力法に基づいてイラク向けの支援物資を輸送のため,航空自衛隊のC130輸送機2機がヨルダン・アンマンに向け出発。(3) ケリー民主党上院議員が,イラクで米兵に死傷者が絶えず,復興のための米軍兵力不足について「ブッシュ大統領は真実を語るべきだ」と批判。(3)
フランクス前中央軍司令官が下院軍事委員会で,イラクでは現在も米軍襲撃が1日平均10−25回程度あり,イラク駐留米軍の規模は現状14万8000人程度を当面維持必要と証言。(2)(3)
主要債権国会議(パリ・クラブ,日米欧19カ国)が,各国のイラク向け公的債権は元利合計(遅延損害金を除く)で総額約210億ドルと発表,返済を04年末まで実質的猶予で合意。日本は約41億ドルで最大の債権国。(2)
7.11 テネットCIA長官が,イラク開戦前のウラン購入情報が偽であり,その責任が自分にあることを認める。(2)(7)
7.12 イラクのウラン購入計画情報の信頼性不足について,昨年10月時点でCIAがホワイトハウスのNSC担当者に指摘済み,NYタイムズ紙など報道。(2)
フライシャー大統領報道官が「イラクが核兵器保有を目指していたというより大きな事実は誰も否定しない。ブッシュ大統領のメッセージは明確で,フセイン元大統領が脅威だったことに米国民は今も同意している」と釈明。(2)
7.13 バグダッド西部の警察署付近で爆発,イラク人1人死亡,1人負傷。(2) CPAが国内各政治勢力の代表ら25人を選出して,統治評議会発足。シーア派13人,スンニ派5人,クルド人5人,キリスト教徒1人,トルクメン系1人,うち女性3人。(2)(3)(7) ハマスとイスラム聖戦が共同声明,パレスチナ自治政府が過激派の武装解除を行なうならイスラエルへの攻撃停止を破棄し,武装闘争を再開すると警告。(2)
7.14 バグダッド中心部で走行中の米軍車両にRPG攻撃,米兵1人死亡,6人負傷。(2)(3)(D)
バグダッド国際空港近くで米軍車両にRPG攻撃,米兵1人負傷。(3)
PKO協力法に基づくイラク支援の空自輸送機がアンマンに到着。(2)(3)
NYタイムズ紙などが政府高官の情報リークにより元駐ガボン大使の妻がCIA工作員とする報道,元大使はイラクのニジェールからのウラン購入疑惑を2002年に調査し否定的な報告,最近ブッシュ政権のイラク攻撃理由を批判。(1)(6) インドが米国要請のイラク派兵を行なわないことを正式決定。(2)
7.15 ヒッラ北郊バビロンで銃撃により米海兵隊員1人死亡。(D) 統治評議会が旧フセイン政権の「戦争犯罪」を裁くための特別法廷開設を決定。(2) 国防総省が,イラク戦争の戦費が5月1日までに350億ドル,その後月平均39億ドルずつ増加して現時点までで480億ドルとの見積もりを発表。(3)(7) イタリア外相がイラクのニジェールからのウラン購入計画情報について,同国政府と情報機関は関与せずと言明。(2)
シラク仏大統領,イラクへの仏軍派遣について「現在の枠組みでは考えられない」と発言。(2)
7.16 バグダッド国際空港に着陸態勢の米軍C130輸送機に地対空ミサイル,命中せず。(2)(3)
バグダッド西郊アブグレイブで米軍車列に道路脇の爆弾攻撃,米兵1人死亡,2人負傷。(3)(D)
ハディサで親米派市長とその息子が射殺される。(3)
アビゼイド中央軍新司令官がイラクでの米軍への攻撃について,「古典的なゲリラ型の軍事作戦で低強度の紛争だが,これは戦争だ」との認識を示す。(2)(3)
ブッシュ大統領が今年1月の一般教書演説で示したイラクの核開発計画の根拠はイラクのウラン購入計画のみとワシントン・ポスト紙報道。(2)
イラクのウラン購入計画情報の偽造文書について,FBIが捜査を開始。(2)
上院情報特別委員会がイラクのウラン購入計画をめぐる情報操作疑惑で,テネットCIA長官を非公開で証人喚問,長官が政府の圧力を認める。(2)(3)
7.17 アルジャジーラが,フセイン元大統領が統治評議会を「外国に雇われた下僕だ」と批判し,米英軍に対する聖戦を呼びかける声明を放送,CIAが本人の声と確認。(2)(3)
警察がファルージャでアルジャジーラの取材拠点を「敵意の扇動」を理由に捜索,スタッフ数人を翌日まで拘束。(3)
ブッシュ大統領が米英首脳会談後,イラクのWMD情報操作疑惑を否定し,WMD発見は時間の問題であると強気の姿勢を貫く。(2)(3) UNICEFが,米英軍投下のクラスター爆弾や旧イラク軍放置の弾薬で,1000人以上の児童が「戦後」に死傷したと発表,CPAに対し不発弾などの早急な処理を要求。(2)
ブレア英首相が米両院会議で演説,イラクのWMD情報が誤りでもフセイン政権を打倒した攻撃は正当と強調。(2)(3)
7.18 ファルージャで米軍車両標的に道路脇の爆弾攻撃,米兵1人死亡。(2)(3)(D)
米兵死者は,戦闘終結宣言以降35人,イラク攻撃開始以降148人で湾岸戦争の米兵死者数を超える。(2)(3)
ホワイトハウスが,イラクのWMDに関する情報当局の分析をまとめた機密報告書「02年国家情報評価」(NIE)の一部を公表,イラクのWMD脅威を指摘しつつウラン入手情報の不確かさを認める部分を含む。(2)(3) 英政府のWMD情報操作をBBCに指摘したケリー元国連査察官が自殺。(2)(3)
7.19 バグダッドで警備中の米軍部隊にRPG攻撃,米兵1人死亡。(D)
バグダッドの米占領本部前で占領に反対するイラク市民デモに1万人参加。(1) 小泉首相とブレア英首相が会談,両首相とも米英のイラク攻撃の正当性を強調。(2) イラクがニジェールからウラン購入するという内容の文書をイタリア人女性記者が02年10月に入手し米大使館に渡したが,信頼性に疑問で記事にしなかったと明かす。(2)
7.20 タルアファルで米軍車両にRPGや銃撃,米兵2人死亡,1人負傷。(2)(D)
ヒッラで国連の車列に銃撃,イラク人運転手1人死亡,国際移住機関(IOM)関係者1人負傷。(1)
東京・渋谷でイラクへの自衛隊派遣に反対する市民ら約600人のデモ。(2) イランが新型中距離弾道ミサイル「シャハブ3」を配備。(2)
7.21 バグダッド北部スライフ地区で米軍車両に道路脇の爆弾攻撃,米兵1人死亡,3人負傷,イラク人通訳1人死亡。(2)(D) ラマディのアルアラビーヤ事務所を米軍が強制捜査,逮捕・押収なく退去。(3) 朝日新聞の世論調査で,イラクへの自衛隊派遣に反対55%,賛成33%。(2)
7.22 バグダッド南郊を通行中のICRCの車に銃撃,スリランカ人技術職員1人死亡,イラク人運転手1人負傷。(2)
ラマディとバラドを結ぶ道路で米軍トラックにRPG攻撃,米兵1人死亡,1人負傷。(2)(D)
モスルの民家を米軍が急襲し銃撃戦,フセイン元大統領の長男ウダイ氏と次男クサイ氏を含む4人殺害,米兵4人負傷。(2)(3) 国連安保理の公開協議で,デ・メロ事務総長特別代表が,イラク復興支援強化のため国連イラク支援団(UNAMI)を設置し,年内に専門家チームを派遣することを正式提案。(2)(3)
7.23 バグダッド東部で米軍車列に道路脇の爆弾攻撃,米兵1人死亡,2人負傷。(3)(D)
モスルで米軍車列にRPG攻撃,米兵1人死亡,7人負傷。(3)(D)
アルアラビーヤが,フセイン元大統領が旧イラク軍の兵士たちに蜂起を呼びかける音声テープを放送。(2)(3)
ブレマーCPA代表が今後60日以内に達成を目指す具体的目標として,治安回復,経済復興,民主化推進,国軍部隊創設,民間防衛隊発足,国境警備隊の復活,電力の戦前レベルへの回復,全国で千校以上の学校の修復などを発表。(3)
小泉首相が党首討論で,菅民主党代表の質問に対し,イラク復興支援特措法案に基づく自衛隊の派遣地域について「どこが非戦闘地域で,どこが戦闘地域なのか,いま私に聞かれたって分かるわけがない」と述べる。(2) ウォルフォウィッツ国防副長官がイラクの治安状況について,フセイン元大統領支持者らによる抵抗の過小評価など開戦前の見通しの誤算を認める発言。(2)(3)
7.24 モスル近くで米軍車列にRPGなどによる攻撃,米兵3人死亡。(2)(3)(D) 米軍がフセイン元大統領の息子2人の遺体写真を複数公表。(2)(3) チェイニー副大統領がイラクのWMDの脅威は情報操作による誇張ではなかったとし,WMDを取り除くには武力行使しかなかったことを強調。(2)
7.25 バグダッドで移動中の米軍が被弾,米兵2人と市民1人負傷。 イラク・ヨルダン国境で難民キャンプを医療支援する日本NGOが,資金難で7月末で撤退することが明らかになる。(2)
参院外交防衛委員会が夜開催され,イラク復興支援特措法案が強行採決により可決。(2)(3)
イスラエルが収監中のパレスチナ人のうち政治犯約250人を釈放と発表,イスラエル攻撃の活動家は含まれず。(2)
パレスチナ自治政府のアッバス首相が訪米しブッシュ大統領と会談,両当局者によるパレスチナ経済発展合同委員会の設立を発表。(2)
7.26 バグダッドの病院警備の米軍に手榴弾攻撃,米兵3人死亡,4人負傷。(2)(3)(D)
バグダッドで米軍車列にRPG攻撃,米兵1人死亡,2人負傷。(2)(3)(D)
#カルバラで米軍がモスクに侵入したとして反米デモ,米兵の発砲で市民1人死亡。(2) 未明の参院本会議で与党3党がイラク復興支援特措法の採決強行,賛成多数で可決成立。(2)(3)
7.27 #バグダッド・マンスール地区の民家を捜索中の米軍が近づいてきた車に発砲,住民5人死亡,取材中の日本人ジャーナリストが米兵の暴行で負傷。(2)(3)
バクダット南部ハスワでパトロール中の米軍部隊にRPG攻撃,米兵1人死亡,2人負傷。(1)(3)(D)
#カルバラで前日の米軍発砲に対する抗議デモ,デモ隊が米軍に投石,米兵の発砲で市民1人死亡,3人負傷。(2) イスラエル政府が,過激派活動家を含む計540人のパレスチナ人政治犯を釈放すると発表。(1)
7.28 バグダッドで米軍車列標的に爆弾攻撃,米兵1人死亡,3人負傷。(2)(3)(D)
戦闘終結宣言以降の攻撃による米軍死者が50人。(2)(3)
統治評議会が,指導部の構成や人選などについて本格的協議を開始。(3) 三菱商事がイラク国営石油公社と年末までに最大600万バレルの原油を輸入する契約締結,日本企業では初めて。(2)(3) マイヤーズ統合参謀本部議長がイラク情勢は「まだ戦争状態」との認識を示す。(2)(3)
バウチャー国務省報道官が,イラク安定化のための軍と警察活動に計30カ国[7-1]が参加することを確認したと発表。(2)(3)
中央軍が,バスラ南方ウムカスル収容所でイラク兵の捕虜を虐待した容疑で米兵4人を告発,イラク戦争開始後初めて。(3)
イラクに軍隊2300人を派兵済のポーランドで世論調査,派兵反対55%で1カ月前より22ポイント増,賛成36%。(3) サウジアラビア・アルカシムで治安部隊の襲撃によりイスラム武装勢力容疑者6人死亡,治安部隊2人死亡。(BBC)
7.29 アルアラビーヤが,フセイン元大統領とされる人物がウダイ氏・クサイ氏を殉教と讃える声明を放送。(2)(3)
統治評議会が議長職を評議員9人の輪番制にすることで合意,選出した9人を発表[7-2]。(3)
上院外交委員会で,イラクでの今後の米軍駐留計画や復興費用について,ウォルフォウィッツ国防副長官に民主,共和両党議員から厳しい批判。(3) イスラエルのシャロン首相が訪米しブッシュ大統領と会談,ヨルダン川西岸地区での分離壁建設続行を表明。(2)
7.30 ブッシュ大統領がアルカイダの新たなテロ計画情報について,国際線ハイジャックを示唆するデータがあると指摘。(2)
7.31 (現地30日深夜)バクバで銃撃により米兵1人死亡,2人負傷。(2)(3)(D)
バグダッドで爆弾や銃撃により米兵2人死亡,5人負傷。(2)(D)
ヒッラのポーランド軍物資集積所に迫撃砲攻撃,死傷者なし。(1)
ジャファリ統治評議会初代議長が共同通信との会見で,最大の目標は米英軍の占領終結と独立回復,民主政府樹立後は米軍基地も認めないと言明。(3)
ブレマーCPA代表がイラク正式政権発足条件の総選挙実施について,04年半ばの実施は可能,その時点でCPAの任務が終了し占領も終了と述べる。(2)
衆院イラク復興支援特別委員会のイラク事情調査団が現地へ向け出発。(1)(3) イラク駐留米軍のサンチェス司令官が,イラク全土を戦闘地域と非戦闘地域に明確に線引きするのは不可能との見方を示す。(2)(3)
ワシントン・ポスト紙が,米政府によるイラク人科学者に対する再三の尋問にもかかわらず,フセイン元大統領がWMDの開発を進めていたとの主張を支持する証言得られずと報道。(3)
英下院外交委員会が報告書「対テロ戦の外交的側面」を発表,イラク攻撃がテロとの戦いの阻害要因となった可能性があると批判。(3)
ヨルダンが,フセイン元大統領の娘2人とその子ども9人の入国を人道的配慮から許可,11人は王室の保護下に。(2)(3)
イスラエルがテロリストの侵入を阻止するためとして建設中の分離壁,ヨルダン川西岸北西部サーレムからエルカナに至る約100kmとエルサレム近郊の16kmが完成。(2)

#:連合軍兵士の「誤射」・「誤爆」または過剰防衛によると見られる事件。

[出典]
(1)朝日新聞データベース:http://dna.asahi.com:7070/hscdoc/asa-start.html
(2)asahi.com:http://www2.asahi.com/special/iraqattack/http://www2.asahi.com/special/iraqrecovery/
(3)共同通信:http://news.kyodo.co.jp/kyodonews/2003/iraq2/
(4)Sankei Web:http://www.sankei.co.jp/databox/iraq/sp_iraq_list.html
(5)NIKKEI NET:http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt57/
(6)MSN-Mainichi INTERACTIVE:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/
(7)YOMIURI ON-LINE:http://www.yomiuri.co.jp/features/gulf2/
(BBC)BBC放送:http://news.bbc.co.uk
(D)米国防総省:http://www.defenselink.mil/releases/archive.html

(このページの各事項と出典の確認について,延近研究会14期生 松崎禎夫君が協力してくれた。)

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