「イラク戦争」関連年表 2003年5月

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主な出来事

  1. ブッシュ大統領が「イラクにおける主要な戦闘作戦」終結宣言,その後も米軍への銃器や爆発物による攻撃が続く。
  2. ブレマー文民行政官がバース党幹部の公職からの永久追放,イラク軍・国防省など治安機関解体を命令。
  3. 国連安保理で米・英・スペイン提案の対イラク経済制裁解除決議1483を採択。
    アナン国連事務総長がデ・メロ国連人権高等弁務官をイラク担当の特別代表に任命。
  4. イラクのWMDは依然として未発見,米議会で政府の情報誇張との見方が浮上,議会やCIAに再調査の動き始まる。
    米CIAとDIAが,4月にイラク北部で発見されたトレーラー2台を移動式の生物兵器製造施設と断定する共同報告書を発表。
  5. イスラエル軍とパレスチナ武装組織の攻撃と報復の応酬が続く。
    イスラエル政府とパレスチナ自治政府が中東和平ロードマップを受諾。
  6. サウジアラビアの外国人居住区で連続自爆テロ,死傷者200人以上,モロッコでも連続自爆テロで死傷者多数。
  7. ブッシュ大統領がイラク戦争後の米欧同盟について,NATOの役割をテロ対策を中心に再構築するよう要請,WMD拡散阻止のため飛行機や船舶の臨検を可能にする「拡散防止構想(PSI)」を提案。

【イラクおよび周辺地図】 【用語集(人名・地名・組織名等】 【イラク戦争関連兵器】 【注釈一覧】

月日 イラク軍事情勢 イラク政治情勢 日本の対応 アメリカの対応 その他の国,
国際機関の対応
イラク周辺国情勢
5.1 ファルージャ西方ハバニヤで米軍戦車がユーフラテス川に転落し米兵1人死亡,原因調査中。(D) 茂木外務副大臣がイラク戦争開戦前から閉鎖しているバグダッドの日本大使館を来週中にも再開する方針を表明。(1)(3) (現地4月30日夕)ガザ地区ガザ市内にイスラエル軍が戦車など約30両で侵攻,武装パレスチナ人との間で激しい銃撃戦,幼児や少年含むパレスチナ人13人死亡,60人以上負傷,パレスチナ自治政府がロードマップに違反と非難。(1)(3)(6)
5.2 米中央軍前線司令部が,フセイン政権のフワイシュ副首相兼軍需産業相とマルーフ副大統領,革命指導評議会のハディ評議会員の身柄を拘束したと発表。(2)
イラクの科学者フセイン・アッタルバシ博士がイラクの核開発計画について,国連の経済制裁による財政破綻で96年ごろには計画は崩壊していたと証言,共同通信報道。(3)
小泉首相がアテネでEU議長国ギリシャのシミティス首相らと会談し,イラク復興支援,国連中心の協調で一致。(2)(5)
(現地1日)ブッシュ大統領がカリフォルニア州サンディエゴ沖を航行中の米空母リンカーンの艦上で「イラクにおける主要な戦闘作戦」終結宣言。(1)(3)(6)
フライシャー大統領報道官が大統領の「戦闘終結」宣言について,ハーグ条約との関係で「法的には敵対行為(戦争)の終結ではない」とコメント。(1)(3)
ラムズフェルド国防長官がイラク復興を統括する文民行政官について,国務省主導の内定人事を公然と批判する異例の声明を発表,戦後イラク統治をめぐる主導権争い。(1)(3)
オーストラリア政府が,ブッシュ米大統領のイラク戦争終結宣言を受け,近くバグダッドに豪州大使館を開設する方針を明らかにする。(1) ガザ地区ラファでイスラエル兵の発砲により英国人TVカメラマン1人死亡。(1)
5.3 反フセイン政権組織の代表者らが会合を開き,5月末の暫定統治機構設立へ向けての事務局となる実務委員会設置を決定。(1)
ORHAが石油省の顧問団代表にロイヤル・ダッチ・シェルの元米国法人社長を任命。(3)
ブッシュ大統領がハワード豪首相と会談,イラクのWMD発見に強い自信を示す。(3)
パウエル国務長官がシリアのアサド大統領と会談,過激派組織への支援停止やイラク戦争後の中東政策支持を要求。(3)(6)
米ワシントン・ポスト紙が,米軍と専門家によるイラクの主要核関連施設調査の結果,激しい略奪により持ち出された核物質の特定不可能と報道。(1)(3)
チモシェビッチ・ポーランド外相が,戦後イラクの治安確保のために,ポーランドなど8カ国が5月末までに部隊を派遣する予定と発表。(1)(3)
5.4 バグダッドで銃撃により米兵1人負傷。(C) ガーナーORHA室長がチャラビINC代表,バルザーニKDP議長,タラバーニPUK議長,SCIRIハキム師,アラウィINA事務局長らによって,暫定政権の中核となる7-9人の幹部会が5月中旬にも形成されるとの見通しを明らかにする。(1)(3) ラムズフェルド国防長官が,イラクを3分割し米・英・ポーランド軍隊がそれぞれの担当地域で治安回復を進める計画を検討中と述べる。(1)(3)
5.5 ヨルダン川西岸地区中部のユダヤ人入植地近くで,イスラエル人が乗った車に銃撃,1人死亡,少女含む2人負傷。(1)
5.6 イラクの反フセイン勢力五派の代表がバグダッドで会談し,暫定統治機構の人選方法などを協議。(2)(5) イラクから横須賀に帰港した米空母キティホークのパーカー艦長が,イラク攻撃中に海上自衛隊からの燃料提供を受けたと証言。(2)(3)(6) ブッシュ大統領が,イラク復興を統括する文民行政官に国務省出身のポール・ブレマー氏を任命。(2)(3)(5) IAEAがイラクでの核施設略奪に対し早急な現地調査を認めるよう米軍当局に要請。(2)
ポーランド外相がパウエル米国務長官との会談後,イラクでの治安維持活動についてドイツの協力の必要性とそのための国連決議の必要性を訴える。(3)
5.7 自民党の山崎拓幹事長らが,自衛隊派遣を可能にする復興支援法案の国会提出を急ぐ考えを表明。(3)(5) 国防総省が,4月19日にイラク北部でフセイン政権の移動式生物兵器製造設備と見られるトレーラーを発見し調査中と発表。(1)(3)
政府がイラク向けの経済制裁の一部を国連決議に先行し解除すると発表。
(2)(5)(6)
米政府が国連安保理提出予定のイラク制裁解除決議案の中に,米英両国を中心とする「連合国」がイラクの石油の売却代金を実質管理するとの内容が盛り込まれていることが判明。(1)(3)
ロシアが,米政府が安保理に提出予定の対イラク制裁解除の決議案に反対する姿勢を明言。(2)(5) ガザ地区南部ハンユニスでイスラエル兵がパレスチナ人の民家に発砲,パレスチナ人幼児1人死亡。(1)
5.8 バグダッドで東部で狙撃により米兵1人死亡。(C)(D) ガザ地区ガザ市でイスラエル軍ヘリが走行中の車にミサイル攻撃,ハマス活動家1人死亡。(1)
ガザ地区中部のユダヤ人入植地付近でイスラエル軍戦車に突っ込もうとした車に兵士が発砲,パレスチナ人1人死亡。(1)
5.9 サーマッラで米軍ヘリUH-60ブラックホークが墜落,米兵3人死亡,原因調査中。(D) 政府がクラスター爆弾は対人地雷の規制外とする見解を閣議決定。(6) 米・英・スペインが,対イラク経済制裁解除決議案を安保理非公式協議に提出。(2)(3)(5)(6)
イラク制裁解除決議案に対し,仏,独が一定の柔軟姿勢を示す。(1)(3)
ブッシュ大統領がロードマップの積極推進を約束すると共にイスラエル・パレスチナ双方に協力を求める演説。(1)(6)
5.10 SCIRI最高指導者のムハンマド・ハキム師が亡命先のイランから23年ぶりに帰国。(1)(3) 米国がジュネーブでイランと23年ぶりに秘密交渉を開いていたことが明らかになる。(5)(6)
5.11 茂木外務副大臣が,イラク復興での日本の支援策を探るため,日本政府要人としてイラク開戦後初めてバグダッド入り。(1)(3) 上院外交委員会の与野党有力議員がブッシュ政権のイラク復興政策の事前準備に手落ちがあったと非難,国際社会の支援や米国民の理解を得るためにもイラク復興政策の詳細を公表するよう要求。(3) イスラエル軍が約2カ月間続いてきたヨルダン川西岸とガザのパレスチナ自治区の全面封鎖を解除,パレスチナ人政治犯63人釈放,自治政府は自治区内部は封鎖継続と批判。(1)(6)
ヨルダン川西岸地区中部のユダヤ人入植地オフラ近くで銃撃によりイスラエル人1人死亡。(1)
パウエル米国務長官がイスラエルのシャロン首相,パレスチナ自治政府のアッバス首相と個別に会談,ロードマップ実現への米政府の本格仲介開始。(1)(3)
5.12 不発弾の爆発で米兵2人死亡,詳細調査中。(C)(D) 米政府高官がガーナーORHA室長が近くバグダッドを離れると発表。(2)(3)
米軍がイブラヒム・アハマド・アブドルサッタル軍参謀総長を拘束,AP報道。(3)
イランのハタミ大統領がレバノンで演説,イラクからの米軍の早期撤退を要求。(1)(5) ガザ地区ラファにイスラエル軍が侵攻,武装パレスチナ人との銃撃戦でパレスチナ人2人死亡,ハンユニスの軍の監視施設そばでイスラエル兵の発砲により,農作業中のパレスチナ人1人死亡。(1)
イスラエル軍がガザ地区を全面封鎖,パウエル米国務長官の帰国後。(1)
5.13 ディワニヤで敵対勢力の攻撃により米空軍兵1人死亡。(C)(D)
ヒッラで米軍弾薬庫が爆発し米海兵隊員1人死亡,原因調査中。(C)(D)
SCIRIのハキム師がナジャフで記者会見し,暫定政権でSCIRIが主導的立場をとることに意欲を表明。(3)
バグダッドでブレマー文民行政官が茂木外務副大臣と会談し,暫定政権の樹立時期について1,2カ月後との見通しを示す。(3)
ブッシュ大統領がサウジアラビアのテロをアルカイダの犯行とし「米国の正義思い知らせる」と演説。(2)(5) (現地12日深夜)サウジアラビア・リヤドの外国人居住地3カ所で連続自爆テロ,米国人8人含む25人死亡,日本人3人含む194人負傷,自爆者9人死亡。(2)(5)
ガザ地区南部のユダヤ人入植地のイスラエル軍基地に迫撃弾攻撃,イスラエル兵10人負傷。(1)
5.14 モスルで米軍車両にイラク人運転の車が衝突し米兵1人死亡,詳細調査中。(D) 衆議院本会議が有事関連法案を与党および民主,自由両党の賛成で可決。
(2)(5)(6)
バグダッドの治安担当の陸軍第3歩兵師団の少将が,武装警官要員として数千人の兵力を増強すると発表。(1)
ラムズフェルド米国防長官が上院歳出委員会公聴会で,イラク戦争でサーモバリック特殊爆弾の新型小型爆弾を攻撃ヘリAH-64アパッチに搭載し初めて使用したと証言。(3)
イランのハタミ大統領がシリアのアサド大統領と会談,イラク戦後復興,中東和平への協力強化で一致。(2)(3) (現地13日深夜)ガザ地区南部ハンユニス難民キャンプにイスラエル軍が侵攻,パレスチナ人約20人負傷。(1)
ガザ地区中部のユダヤ人入植地ネツァリム近くで,イスラエル軍の攻撃によりパレスチナ人3人死亡。(1)
5.15 バグダッドとキルクークを結ぶ道路で日本のNGOの車両が銃撃を受ける。(1)(3)
バグダッドでパトロール中の米軍車両に発砲,米兵の応戦でイラク人2人死亡。(3)
平沼経済産業相がイラク向けの貿易保険引き受けを,条件を限定して19日から再開すると発表。(1)(3) 米国が国連安保理協議で,イラク制裁解除決議案の修正案を各理事国に提示,米英主導の復興や石油売却益管理などの骨格は維持。(2)(3)
レビット仏駐米大使が,フランスとフセイン政権の「癒着」など「故意の誤情報キャンペーン」を展開しているとして,米政府,議会,メディアに抗議の書簡。(1)(3)
ガザ地区北部のベイトハヌンにイスラエル軍が戦車や装甲車で侵攻し一帯を占拠,銃撃戦で少年を含むパレスチナ人5人死亡。(1)
5.16 バビル州ハスワで米兵が不発弾処理中に爆発,米兵1人死亡,3人負傷。(D)(3) (現地15日夜)ブレマー文民行政官がバース党幹部の公職からの永久追放を命令。(1)(3)(6)
バグダッドでイラク女性連盟がデモ,女性約100人参加。(1)
パウエル国務長官がシュレーダー独首相と会談,独首相は国連主導によるイラク復興支援を条件に柔軟に対応する姿勢を強調。(2)(3) エルサレムでシャロン・イスラエル首相とアッバス・パレスチナ自治政府首相の直接会談。(2)(6)
5.17 フセイン政権の共和国防衛隊書記カマル・ムスタファ氏がバグダッドで投降と米中央軍司令部が発表。(1)
バグダッドで,フセイン元大統領を讃える歌を多数歌ってきたイラク人女性歌手射殺される。(3)(6)
(現地16日夜)モロッコ・カサブランカで連続自爆テロ,41人死亡,約100人負傷,アルカイダによる犯行の可能性。(2)(6)
5.18 ファルージャ西方ハバニヤで米軍車両にRPG攻撃,米兵2人負傷。(3)(C)
バグダッドで米軍燃料輸送車にRPG攻撃,死傷者なし。(C)
サマワ南東で米軍輸送トラックが横転し米兵1人死亡,原因調査中。(D)
イラク紙アルアハバル創刊号がイラクのメディアとして戦後初めての世論調査結果を発表,米英軍はイラクにとって「解放軍」が62%,「占領軍」が38%,調査数100人,調査方法など不明。(3) ベルギー総選挙連立与党が過半数を獲得,イラク戦争反対政策を信任。
(1)(6)
(現地17日夜)
ヨルダン川西岸地区ヘブロンのユダヤ人入植地近くでパレスチナ人が自爆,入植者の夫婦死亡,ハマスが実行声明。(1)(6)
(現地17日夜)イスラエルのシャロン首相とパレスチナ自治政府のアッバス首相がエルサレムの首相府で会談,ロードマップをめぐる議論は平行線。(1)(6)
エルサレム北部で路線バス内で自爆テロ,少なくとも7人死亡,23人負傷。(1)
エルサレム北郊ネベヤコブの警察検問所に近づいた人物が停止を求められ,逃走中に自爆。(1)(6)
5.19 #米軍車両に対戦車砲攻撃,米兵が通行中の車に発砲しイラク人2人死亡,米軍の被害は不明。(2)
ラマディで武器取引市場の強制捜索中に米兵1人負傷(6月18日に死亡)。(D)
ヒッラ付近で米海兵隊ヘリCH-46シーナイトが離陸直後に墜落,海兵隊員4人と救援の1人死亡,原因調査中。(3)(D)
バグダッドで銃撃により米兵1人死亡。(C)
バグダッドでイラク戦争後初めての退職者への年金支給開始,原資は米国が凍結したフセイン政権の資産。(3) 米・英・スペインが,安保理にイラク制裁解除決議案の再修正案を提案,UNMOVICなどの査察再開検討を追加。(2)(6) (現地18日夜)イスラエル政府がヨルダン川西岸とガザの両地区の全面封鎖を緊急閣議で決定。(1)
日本政府の仲介によるイスラエルとパレスチナ自治区の信頼醸成会議が双方から5人ずつの出席で東京都内で開催。(1)
ガザ地区南部のユダヤ人入植地クファルダロム近くで、イスラエル軍車両に対する自爆攻撃,イスラエル兵3人負傷,ハマスが実行声明。(1)(6)
イスラエル北部アフラの商店街で自爆テロ,少なくとも3人死亡,30人負傷,イスラム聖戦とアルアクサ殉教者団が実行声明。(1)
5.20 中部ツワイサの核施設が4月初めに周辺住民の略奪を受けた問題で,住民のうち少なくとも7人が被曝による急性放射線障害と判明。(1)(3) CIAなど情報当局が,米軍が4月にイラク北部で発見したトレーラーは生物兵器製造設備と結論づけたとNYタイムズ報道。(1)(3) イスラエルとパレスチナによる信頼醸成会議が来年以降も日本で年1回開くことで合意し閉会。(1)
イスラエル軍が15日から制圧していたガザ地区北部ベイトハヌンから撤退,制圧中にパレスチナ人7人殺害,住宅15件を破壊。(1)
5.21 バクバで米軍車両が横転し米兵1人死亡,1人負傷,原因調査中。(C) 川口外相がイラクの病院や電力施設の復旧,児童の学習再開支援など,国際機関やNGOを通じた総額約5千万ドルの拠出を柱とする新たなイラク人道・復興支援策を発表。(2)(3) ガザ地区北部ベイトハヌンにイスラエル軍が再侵攻。(1)(3)
5.22 ブレマー文民行政官が,フセイン政権を支えてきたイラク軍や国防省,情報省,各治安機関などの組織をいずれも解体すると宣言。(1)(3)(6) 日米首脳会談で,ブッシュ米大統領が自衛隊の後方支援を評価し,小泉首相は自衛隊派遣に意欲を示す。(2)(3)(6) 国連安保理の公開協議で,米・英・スペイン提案の対イラク経済制裁解除決議を採択,シリア除く14カ国が賛成,安保理決議1483として登録。(2)(3)(6)
5.23 山崎自民党幹事長と冬柴公明党幹事長が安保理決議1483の採択を受け,自衛隊派遣のためのイラク復興支援新法(仮称)の今国会成立に前向きな姿勢を示す。(3) パウエル国務長官とライス大統領補佐官の声明を発表,米政府がイスラエル側が留保条件付きながら原則的にロードマップ受諾と判断,パレスチナ側はすでに受諾,6月初旬にもブッシュ大統領・シャロン首相・アッバス首相による中東首脳会談をエジプトで開催する準備。(1)(6)
5.24 小泉首相がカイロでエジプトのムバラク大統領と会談,イラク復興に関して医療支援のための合同調査団派遣で合意。(2) 米政府,テロ組織を匿っているとの理由でイラン政府との接触を断絶。(2)
5.25 ディワニヤで爆弾攻撃により米兵1人死亡,1人負傷。(2)(D)          ORHAが,フセイン政権崩壊後初めて国家公務員への給与支給を開始。(2) IAEAがツワイサ放射能センターに調査団を送ることで米国と合意したと発表。(2) イスラエルの閣議がロードマップを賛成12,反対7,棄権4で正式承認,14項目の留保条件付。(1)(3)
5.26 ハディサで米軍車列にロケット砲や機関銃による攻撃,米兵1人死亡,1人負傷。(1)(3)(D)
バグダッドで爆弾により米兵1人死亡,3人負傷。(3)(C)(D)
サマワで米軍車両にトラックが衝突し米兵2人死亡,詳細調査中。(D)
政府がテロ対策特措法2年延長案とイラク復興支援新法の2法案を国会に提出する方針固める。 (2)(6) シラク仏大統領がイラク戦争について米国の一極支配の傾向を批判,英紙フィナンシャル・タイムズ記事。(2)
5.27 ファルージャの検問所で武装集団が米軍部隊に手榴弾攻撃や銃撃,米兵2人死亡,9人負傷,米軍の応戦で2人殺害,6人拘束。(2)(3)(D) 米当局者がイラク復興策の一環として,約8000人のイラク人警察官を職場復帰させたと発表。(3) 財務省が,1990年に政府が発動した対イラク経済制裁の大半を解除することを決定,武器取引などを除きイラクとの貿易が可能に。(3) アナン国連事務総長がデ・メロ国連人権高等弁務官をイラク担当の特別代表に任命,デ・メロ特別代表は6月2日までにイラク入りする予定を発表。(1)(3)
5.28 バグダッド北郊タージで米軍車列への攻撃により米兵1人死亡。(2)(3)(D) バグダッドのPLO代表部を米軍兵士が捜索,ラーマン代表代理とイラク人職員ら計5人を拘束。(1) CIAとDIAが,4月にイラク北部で発見されたトレーラー2台を移動式の生物兵器製造施設と断定する共同報告書を発表。(2)(6) 上海協力機構6カ国首脳会談がモスクワで開催,反テロやイラク復興の国連主導要請を含む共同宣言に調印。(2)(6)
ポーランド国防省が,同国主導でイラク南部に展開する多国籍治安維持部隊は7500人規模と発表。(2)
5.29 敵対勢力の銃撃により米兵1人死亡,詳細不明。(C) イラクWMD未発見問題で民主党上院議員から脅威の誇張疑惑の発言,共和党からも議会による独自調査支持の発言,CIAが戦前情報の再調査開始。(3)
イラク駐留海兵隊司令官がWMD未発見問題に関し,国家的な過ちの可能性を指摘。(2)
IMFがイラク復興支援のための現地調査団派遣を決定。(2)
イスラム諸国会議機構が,イラク占領終結,独立・民主の政府を作るイラク国民への支持を表明。(2)
5.30 モスルで米軍車両3台の衝突,米兵3人死亡,原因調査中。(D) 政府がイラクに対する輸出入禁止や資産凍結などの経済制裁解除を閣議了解。(2)(3)
5.31 米軍がバース党を支持する集会を開いたイラク警察学校校長ら計15人を拘束。(3) ブッシュ大統領がイラク戦争後の米欧同盟について,NATOの役割をテロ対策を中心に再構築するよう要請,WMD拡散阻止のため飛行機や船舶の臨検を可能にする「拡散防止構想(PSI)」を提案。(2)(6) クロイド英人権問題担当特使が,フセイン政権の人権侵害究明のため,イラク各地で発見されている多数の人骨の分析や反体制派への聞き取り調査を開始したと発表。(1) シャロン首相がアッバス・パレスチナ自治政府首相との会談で表明したパレスチナ自治区への経済封鎖緩和を実施。(1)

#:連合軍兵士の「誤射」・「誤爆」または過剰防衛によると見られる事件

[出典]
(1)朝日新聞データベース:http://dna.asahi.com:7070/hscdoc/asa-start.html
(2)asahi.com:http://www2.asahi.com/special/iraqattack/
(3)共同通信:http://news.kyodo.co.jp/kyodonews/2003/iraq2/
(4)Sankei Web:http://www.sankei.co.jp/databox/iraq/sp_iraq_list.html
(5)NIKKEI NET:http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt57/
(6)MSN-Mainichi INTERACTIVE:http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/
(7)YOMIURI ON-LINE:http://www.yomiuri.co.jp/features/gulf2/
(BBC)BBC放送:http://news.bbc.co.uk
(C)米中央軍司令部:http://www.centcom.mil/
(D)米国防総省:http://www.defenselink.mil/releases/archive.htm
(IB)Iraq Body Count:http://www.iraqbodycount.net/database/

(このページの各事項と出典の確認について,延近研究会14期生 松崎禎夫君が協力してくれた。)

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