練習問題解答例
追加情報

ここでは、内容に関連して、本書に付け加える情報をお伝えします。


・ 第2章 練習問題3の解法の詳細
@公共財の最適供給問題について、家計Bがすでに効用を最大化して効用水準がUB*に達していて、この水準UB*を維持しつつ、家計Aの効用を最大化すればよい。そこで、家計Aの効用最大化問題を考える。
   max UA(xA, G)=5xAG
    subject to 3xBG=UB*,
           x−8G=0,
           xA+xB+x=960
について、ラグランジュ乗数法で解く(ラグランジュ関数をLとする)
   L=5xAG+λ1{3xBG−UB*}+λ2{xA+xB+x−960}+λ3{x−8G}
この1階条件より、
    xA+xB=8G
となり、サミュエルソンの公式が得られる。この式とxA+xB+8G=960より、
   8G+8G=960
 よって、この下での公共財供給量は
   G=60
となる。
A公共財の自発的供給問題(ナッシュ均衡)については以下のように解く。家計Aの公共財供給量をTA、家計Bの公共財供給量をTBとする。このとき、TA+TB=Gの関係が成り立っている。そこでまず家計Aの効用最大化問題(TBを所与として)、
   max UA(xA, G)=5xAG
    subject to xA+8TA=360,
           TA+TB*=G
について、ラグランジュ関数をL=5xA(TA+TB*)+λ1(360−xA−8TA)とする。
 次に、家計Bの効用最大化問題(TAを所与として)、
   max UB(xB, G)=3xBG
    subject to xB+8TB=600
           TA*+TB=G
について、ラグランジュ関数をL=3xB(TA*+TB)+λ2(600−xB−8TB)とする。
 これらを解くと、それらの1階条件から
    xA      xB
   ────=────=8
    TA+TB   TA+TB
となる。上式と予算制約式より
   xA=360−8TA,
   xB=600−8TB
となる。したがって、ナッシュ反応関数は
   TA=45/2−TB/2,
   TB=75/2−TA/2
となる。このとき、ナッシュ均衡点では、TA=5, TB=35となる。よって、この下での公共財供給量は
   G=40
となる。
B政府による公共財供給問題(リンダール均衡)については以下のように解く。hAとhBの関係はhA+hB=1である。そこでまず家計Aの効用最大化問題(hAを所与として)、
   max UA(xA, G)=5xAG
    subject to xA+8hAG=360
について、ラグランジュ関数をL=5xAG+λ1(360−xA−8hAG)とする。
 次に、家計Bの効用最大化問題(hBを所与として)、
   max UB(xB, G)=3xBG
    subject to xB+8hBG=600
について、ラグランジュ関数をL=3xBG+λ2(600−xB−8hBG)とする。
 これらの1階条件から、
   xA        xB
   ──=8hA,  ──=8hB
    G        G
となる。上式と予算制約式から、
   2hAG=45, 2hBG=75
が得られる。このとき、2(hA+hB)G=120であり、hA+hB=1だから、この下での公共財供給量はG=60となる。
 よって、
   hA=3/8(=45/120),
   hB=5/8(=75/120)
となる。


・ 参考
本書の草稿を用いて行った2000年度の公共経済学の講義における

 試験問題 と 正解


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