本講義の目的は二つある。まず国際マクロ経済学(Open Economy Macroeconomics) の基礎的な概念および分析枠組みを説明すること,それから,それらを用いて国際マクロ経済学上の諸問題の理解を深めることである。マクロ経済学とミクロ経済学の基礎をきちんと理解していることを前提として,以下の内容を講義する。
- 1. 閉鎖経済と開放経済のマクロモデル
-
IS-LMモデル(復習)
総供給関数と総需要関数(復習)
開放経済モデルに固有の概念
国際収支
為替レートと金利
金利裁定条件
- 2. 為替レートの決定理論
-
短期・中期・長期の理論
マーシャル・ラーナーの条件
J カーヴ効果
- 3. 開放マクロ経済の分析
-
マンデル・フレミング・モデル
政策の有効性
ドーンブッシュ・モデル
波及効果と経済の相互依存
- 4. 国際的相互依存と為替レート体制
-
カンゾネリ・ヘンダーソン・モデル
国際的相互依存の理論と実証
為替レート体制との関連