自由研究セミナー
「カウンセリングと精神療法を学ぶ」


土屋 博政

 今日心の病いが深刻化しています。私たち一人一人が心のメカニズムを知ることは急務といえます。しかし心の問題を理解するアプローチはいろいろあります。そして一つの問題を異なる視点から見ていくことは、私たちの見方を複眼的にさせ、厚みと深みのあるものにさせます。そこでこの授業では英文のテキストCase Approach to Counseling and Psychotherapy を用いて、一つの症例を様々な療法から接近することで、複眼的視点を学びます。テキストでは一人のRuth という女性来談者に対して、9つの異なったカウンセリング理論があてはめられ、診断が下されます。即ち精紳分析、アドラー心理学、実存心理学、来談者中心療法、ゲシュタルト心理学、交流分析、行動療法、現実療法、認知行動療法という9つの専門分野をそれぞれ代表する療法家のアプローチの仕方と考えを学びます。
 授業は毎回各人に章ごと要約してもらい、そこから得た知見を議論しながら進めていきます。
 またこの授業ではテキストを読む以外に、幾つかの映画を鑑賞し、それらを議論していきます。見る予定の映画は『キルトに綴る愛』(1995年)、『マイ・ガール』(1991年)、『マイ・ガール2』(1994年)、『黙秘』(1995年)などです。
 試験は行いません。成績は授業の参加度と提出されたペーパーによってつけられます。
 尚、テキストは授業時にコピーしたものを配布します。

教科書:Gerald Corey, Case Approach to Counseling and Psychotherapy (Pacific Grove, California: Brooks / Cole Publishing Company, 1991)

参考書:山中康裕他編『シネマのなかの臨床心理学』(有斐閣、1999年)


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