国際経済論特論


名誉教授 深海 博明

(1)秋学期2単位・講義
(2)世界経済・国際経済の最近の注目すべき理論的・実証的分析の成果のうち,いくつかの特定問題に関するものを取り上げて,講義や輪読や研究報告等を適宜併用しつつ授業を進め,できれば各自がこれらの理解・把握に基づいて,能動的,主導的に何らかの研究成果を打ち出していくことができればと願っている。
(3)授業の最初に,まず履修者の問題意識や研究テーマを考慮して,取り上げる問題やテーマ・項目を最終的には決定・修正したいと考えているが,秋学期においては,主要な課題・問題として最近特に着目されている,世界全体の持続可能な発展(Globally Sustainable Development) をとりあげて,理論的・実証的・政策的に徹底した考察をこころみたい。経済学的アプローチに重点をおくが,国際政治経済論的アプローチやEcological Economics 的アプローチも含めて,総合的な分析を志向してみたい。
 21世紀に目指すべき目標として,広く設定・合意されている世界全体の持続可能な発展について,その意味・内容・要件等について検討を行う。
 そして現実を踏まえて,世界全体の持続的可能な発展を達成していくことが可能かどうかについても,突っ込んで解明を行ってみたい。特に最近注目されている自然資本や自然資本主義(Natural Capitalism) を取り上げて,検討・評価する予定である。その際,そのための戦略や戦術の国際政治経済論的な究明にも重点をおきたい。
(4)特定のテキストを全体として使用することはしないつもりであるが,できれば最近の主要論文を論文集として独自に編集したものを使用したいと考えている。

(5)リーディング・リストについては,最初の講義で主要リストを配布し,その後も,必要に応じて適宜配付する予定である。


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