国際経済論特論
名誉教授 深海 博明
(1)春学期2単位・講義
(2)世界経済・国際経済の最近の注目すべき理論的・実証的分析の成果のうち,いくつかの特定問題に関するものを取り上げて,講義や輪読や研究報告等を適宜併用しつつ授業を進め,できれば各自がこれらの理解・把握に基づいて,能動的,主導的に何らかの研究成果を打ち出していくことができればと願っている。
(3)授業の最初に,まず履修者の問題意識や研究テーマを考慮して,取り上げる問題やテーマ・項目を最終的には決定・修正したいと考えているが,春学期においては,国際政治経済論(Interna-tional Political Economy) 的アプローチに中心をおき,世界経済分析における経済的要因と非経済的要因特に政治的要因との相互作用性・連動性に着目して考察を進める予定である。
なかでも,最近のグローバリゼーションの展開が世界政治経済全般そして各国の経済に対してもつ意味や効果・影響を明確化し,それに関して,各国,そして世界経済としてどのように対処していったらよいのか,国民国家の存在自体やガバナンスはどうなっていくのか,国際的ルール作りや何らかの管理システムの構築が必要なのかどうか等について,具体的・体系的に考察したい。最近は,反グローバリゼーションの主張やNGO の動き等が顕著となっているが,その論拠や背景を検討・評価してみたい。
(4)特定のテキストを全体として使用することはないが,独自に編集した論文集を使用したいと考えている。
(5)リーディング・リストについては,最初の講義で主要リストを配布し,その後も,必要に応じて適宜配付する予定である。
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