制度・政策論特論


教授 寺出 道雄

(1)春学期2単位・講義
(2)この講義では,農業経済論の領域から大きく2つの問題をとりあげて概観する。
 すなわち,環境と農業(林業・水産業を含む)の係わりについての問題と,資本主義の発展と農業の変化に係わる問題である。この2つの話題は,それぞれ農業経済論の新たな研究課題と伝統的な研究課題であり,相互に十分に連続した問題として講義することは困難であるが,研究課題が大きく変わっていっているなかで,農業経済論の概観を得るためには,双方にふれる必要があると考える。
 前者については,1. 植物の物質生産と農業2.農法・農業技術の変化3.再生可能資源の利用4.現代の農業技術等の話題を,
 後者については,1.農民層分解2. 農工間の労働力移動3. 19世紀末以来のいくつかの農業不況4. 現代の農業政策等の話題をとりあげる。

(5)講義の全体をカバーする文献はないので,授業中に参考文献を指示する。なお,後者の話題では,速水融次郎『農業経済論』岩波1986に言及することが多いが,現在,絶版である。


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