マクロ経済学特論


教授 矢野 誠
助教授 白井 義昌

(1)秋学期2単位・合同講義
(3)マクロ経済政策の基礎理論をミクロ経済学的観点から講義する。
 公共経済学でとりあげられる重要な市場の失敗要因となるものはおおよそ,規模の経済性,外部性,市場の不完備性,様々な取り引きコストといったものがあげられよう。これらの要因を考慮したマクロ諸モデルを解説する。
 規模の経済,外部性という観点からは内生的成長モデルのいくつかのバラエティを系統だてて講義する。
 市場の不完備性,情報の非対称性といった観点からは,重複世代モデルを用いて,世代間所得移転,貨幣の存在意義,リカードの中立性命題,債務契約などのトピックスについて講義する。さらに,取り引きコストの存在という観点からは,サーチモデルを用いて協調の失敗,労働市場の分析,貨幣の存在意義などについて講義する。以上の講義内容は春学期開講の「マクロ経済学特論」で講義された動学的計画法の手法を応用したものであるので,それとあわせて履修するのが望ましい。

(5)リーディングリストは第一回講義にて配布する。


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