研 究 会


教授 矢野 誠

 本ゼミナールは,公共経済学の理論の観点から政府の役割についての検討を行う。経済学では,どのような経済活動についても,そこから生み出される便益とそれを生み出すための費用との両面から考えるものである。これは政府の役割の経済学的分析についても同様で,政府が社会にもたらす便益と政府の活動から生み出される費用とを考えることができる。便益と費用の相対的サイズをどう評価するかで,それぞれの経済学者が望ましいと考える政府のサイズも異なってくる。こうした異なる考えかたの背後にある経済理論をはば広く検討しつつ,現代社会における政府の役割を議論していきたい。
 経済学が分析対象とするのは,現実の経済におけるいろいろの現象である。これらの現象は複雑に絡み合い,ひとつの分野に完全に納まってしまうことは非常に少ない。したがって,本ゼミナールでは,公共経済学的トピックに中心課題をおきながら,その他いろいろの経済現象に対する理論的分析手法をさぐることも目的とされ,そのための数学的手法の学習にも重点がおかれる。


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