研 究 会
本研究会は,「日本経済の応用ミクロ分析」をテーマとしたゼミナールであると理解されたい。現在の日本経済は,キャッチ・アップ過程を完了し,成熟化しつつあるにもかかわらず,依然として旧来のままの開発主義的な制度的枠組みにとどまっており,そのことが経済の活力を喪失させることに結果しかねないという危機に直面している。この意味で,自由主義的な制度的枠組みに脱皮することが火急の課題となっている。
けれども,規制緩和・経済構造改革といった制度的枠組みの転換をめざす動きは,掛け声だけは盛んであるが,実態としては遅々として進展してこなかった。この結果,既に経済状態の悪化がかなり進行してしまっている。こうした中で改革を旗印とする小泉政権が登場したが,前途を楽観できる状況にはない。
こうした状況において,日本経済についてトータルな考察を行うことは,単に知的な興味を引くことにとどまらず,若い世代の将来にかかわるきわめて実践的な意義をもつことでもあると思われる。学生諸君には,この点を自覚した上での,できるだけ積極的な参加を望みたい。
例年通り,4-6月は,応用ミクロ分析の基礎的な考え方を身につけるためのウォーミング・アップ期とし,そのために有益と思われる文献を輪読する。その後,それを基礎にして3年生には,三田祭論文の作成に向けて,日本経済の現状にかかわる具体的なテーマに取り組んでもらうことになる。また,秋学期には,4年生の全員に卒論の中間報告を担当してもらう。
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