財 政 論


教授 山田 太門

 この講義は財政学の基礎理論を学んでもらうためのものである。財政学の起源は経済学のそれに匹敵するか,むしろそれより古いとさえ言われる。官房学や家政学としての財政の概念はアダム・スミスの経済学に先行する。国や政府が在るところに必ず財政が在るからである。しかし経済学が確立してからの財政学の発展はめざましく,今日財政学の分析用具の多くは経済学から発したものである。この財政論の授業ではそうした経済学と財政学の両方の分野で共通して用いられる基本理論の説明と習得に力点がおかれる。そうすることによって財政の本質を理解し,経済学の内容をより豊かにする助けになるだろう。その反面,この授業に例えば現在の日本の財政再建に対する処方といった経済評論的な解説を直接期待しても報われないだろう。受講者はこの点によく留意して選択すべきである。授業で扱われる項目は以下のとおりである。

 (1)財政学の諸学説
 (2)国民経済に対する財政の規模と財政の仕組み
 (3)公共財の理論と公共経済学
 (4)予算制度の分析
 (5)租税の理論
 (6)公債の理論
 (7)社会保障制度
 (8)財政政策とマクロ経済

 教科書,参考書については授業中に指示する予定。
 テストは年度末に1回おこなわれ,持込不可。
 評点はテストの結果と出欠およびミニテストにより総合的に評価する。


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