アジア経済史
近代東アジアを中心とする経済史を講義する。急激な変動下にあるアジアの現状を受けて,近代におけるアジア諸地域の経済的な変容過程を歴史的に解明する作業の必要性はさらに高まっているといえよう。
本講義では,国民国家とは異なる統合原理を持っていた中華世界の特徴をおさえた上で,持続的な人口増加を続けた中国の社会経済的変化を長期的に概観する。
後半は,近代を中心に東アジア,東南アジアを含むアジア域内の国際経済関係を検討する。あわせてアジア研究の方法論に関する最近の議論を紹介する。具体的に取り上げるテーマは,東アジア銀経済圏,中華世界の変容,上海ネットワーク,アジア国際分業体制,植民地経済,中国と東南アジアを結ぶ華僑を中心としたアジア間の労働力移動・送金のネットワークなど。
〔参考書〕
・杉原 薫『アジア間貿易の形成と構造』(ミネルヴァ書房)。
・溝口・浜下他編『アジアから考える2地域システム』『同上6長期社会変動』(東大出版会)。
・古田和子『上海ネットワークと近代東アジア』(東大出版会)。
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