現代思想(秋学期)
グローバリゼーション,IT革命,地球環境問題といった現代社会を取り巻く状況の急速な進展の
中で,「市民」の立場からいかなる「思想」を形成し,実践してゆくのか,世界をどう解釈し,どう対峙してゆくのかという問題意識に立って,様々な社会問題,政治問題,経済問題を具体的に取り上げながら,「思想」の可能性を追求する。「思想」形成の場,「思想」の発進基地としての講義を目指すところに,本講義の特質がある。
講義は,原則として小田実が行う。参加者との質疑応答も含め,後日講義録の出版が予定されている。教室から日本社会の変革を目指す意欲的な学生諸君の参加を望む。
秋学期初めに本講義の内容を詳しく記した独自のシラバスを発行・配付するが,以下のようなトピックスを想定されたい。
1 ベトナム戦争と世界資本主義
2 1968 年以後の「現代思想」の諸相と市民運動
3 「新しい社会運動」と「市民」概念の転回
4 1986年のチェルノブイリ原発事故と「世界市民」
5 ポスト冷戦時代の世界構造─第三世界からの展望
6 戦後補償問題への思想的見取り図
7 転換点としての阪神大震災
8 グローバリゼーションへの市民的戦略
9 良心的軍事拒否国家の倫理と論理
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