ベイズ統計学
ベイズ統計学は主観的客観的を問わず先験情報を考慮に入れつつ統計分析を行う手法を研究する学問である。ベイズ統計学は不確実性の下での意思決定になじみやすい構造をしているので,アカデミックな研究者のみならず実務家の間でも注目されつつある。本講義では,ベイズ統計学の基礎を学ぶとともに経済の実証分析においてベイズ統計学の手法がどのように生かされるかを学習する。統計学か計量経済学概論を受講したことがある学生が望ましい。成績は各学期末の筆記試験と随時提出してもらう課題によって決定される。
[主なトピック]
1.ベイズ統計学とは何か
2.基礎的な確率論の復習
(a)同時確率,周辺確率,条件付確率
(b)ベイズの定理
(c)確率変数と確率分布
3.ベイズ統計学の基礎
(a)事前分布,尤度関数,事後分布
(b)点推定と区間推定
(c)予測
4.ベルヌーイ分布に関するベイズ推測
5.正規分布に関するベイズ推測
(a)平均に関する推測
(b)分散に関する推測
6.回帰モデルに関するベイズ推測
(a)回帰係数に関する推測
(b)予測
〔教科書〕
渡部洋『ベイズ統計学入門』福村出版
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