自由研究セミナー〔春学期〕
「『グローバリズム』批判の彼方へ」


坂本 達哉

授業の目的および内容
 「グローバリズム」をめぐる議論が盛んである。それは基本的には、社会主義体制崩壊後の世界秩序の再建をめぐる路線選択の問題であり、その過程で支配的役割をはたしているアメリカ資本主義の評価の問題である。しかし、日本の論壇では、冷戦体制の崩壊、バブル後遺症、伝統的なアメリカ・コンプレックスなどが重なってグローバリズム=アメリカの世界支配という安直な図式が横行している。この授業では、こうした日本特有の反米感情論を排しつつ、ヨーロッパ型資本主義とアメリカ型資本主義との冷静な学問的比較論として、この問題を検討してみたい。テキストはイギリスを代表するグローバリズム批判論であるが、幅広い思想的・歴史的視野の下に、肯定・否定を問わずあらゆる立場からの考察にとって避けて通れない基本的な論点を展開している。授業はテキストの輪読を軸とするが、参加者による活発な討論を何より重視する。初講時までに以下の教科書を入手しておくこと。

 教科書:ジョン・グレイ『グローバリズムという幻想』日本経済新聞社1999年




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