マクロ経済学I(春学期集中)


助教授 白井 義昌


 マクロ経済学の理論について講義する。マクロ経済学は本質的に時間を通じた取り引きを分析するものである。したがって経済主体の動学的最適化問題を明示的に取り扱わねばならない。そのアプローチは様々あるが,本講義では比較的近視眼的な意思決定ルールを考えれば十分な諸モデルを用いて,個々のトピックスを論じることにする。すなわち,重複世代モデルとサーチモデルを主にあつかうことになる。参考書は「新しいマクロ経済学」斎藤誠著,有斐閣1996年,Adavanced Macroeconomics David Romer,McGrawhill,およびLectures on Macroeconomics Blanchard and Fischer, 1989 MIT Press である。履修者は経済原論I,II,微分積分,線形代数,および統計学の単位を取得しているものが望ましい。
講義内容は以下のとおりである。
1.序論
2.IS-LM分析
 a.IS-LM分析の復習と問題点の指摘
 b.IS-LM分析の動学的応用- Krugman のDeflationary Spiral Model
3.重複世代モデルによる新古典派的マクロ理論の概観
 a.消費,貯蓄,および投資
 b.世代重複モデルの拡張と無限期間モデル
 c.経済成長
 d.国債の中立命題
 e.年金制度の比較
4.サーチモデルによるマクロ理論の概観
 a.サーチ理論序論
 b.協調の失敗と総需要管理政策
 c.取り引き手段としての貨幣の理論
5.その他マクロ経済学のトピックスの紹介


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