産業組織論
産業組織論はIndustrial Organizationの訳である。この名称は内容と必ずしも合致し
たものではないし、印象も薄い。初学者には,独禁法諸規定の裏にあるべき理論と実証の学問であると考えてもらうと分りやすい。企業が他企業の行動等に反応したり,自らの環境や組織を変容させようとする試みは多様である。どこの国でも無制約の自由放任は許さず,一国の経済厚生のために何らかの制約をかけている。それらの多くは,政治力学の所産であったり,俗流の経済理論の結果であることが多い。これらのなかには,傾聴に値するものも含まれるが,それで完璧というわけにはいかない。その分野に理論を模索し,事実を見出そうとするものが,IOである。
IOの分野にもいくつかの学派と称されるものがあり,その主張はしばしば鋭角的に対立している。本講ではその基礎的な部分を解説し,学生各自の市場観・競争観の形成に資するものとしたいと考える。
(1)産業組織論の沿革
(2)市場集中の測定と国際比較
(3)規模の経済性・その他の経済性
(4)合併と厚生
(5)垂直統合と私的・社会的利益
(6)製品差別と私的・社会的利益
(7)参入障壁と企業戦略
(8)市場集中と利潤率
(9)インフレーション
(10)R&D競争
[参考書]
・R.クラーク『現代産業組織論』(多賀出版)
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