計画と市場2(中国)(春学期)
講師 藤村 幸義
「市場経済」という鉄球が計画経済の国である中国に飛び込んできて大暴れしている。市場経済と言っても形態は様々だ。欧米の市場経済を全く模倣したものもあれば,中国の伝統とうまく結合させた修正型の市場経済もある。中には郷鎮企業のように中国が新たに生みでした市場経済のやり方もある。
だが市場経済がすんなりと中国の中に浸透していくわけではない。あちこちで激しく衝突し,摩擦を引き起こしている。いまや中国の環境汚染はすさまじいばかりである。近い将来,エネルギーや食糧が大幅に不足する可能性も出てきた。それだけではない。民主化の遅れや社会主義で目立った悪平等の考え方が,市場経済の浸透を妨げる要因にもなっている。
新聞社の特派員として北京に六年半滞在。アジアの多くの国も取材して回った。現地でのホットな見聞を織り交ぜながら,どのような市場経済の型であれば,中国の現状にうまく適合し,これから21世紀に向け持続発展していけるかを探っていきたい。
講義内容は以下の通り。
(1) 改革・開放の残された問題点
(2) 発展する非国有企業
(3) 高すぎる外貨への依存度
(4) 正念場の国有企業改革
(5) ひずみの拡大
(6) 出来損ないのマクロコントロール
(7) 目の余る中国の環境破壊
(8) エネルギーは大丈夫か
(9) 深刻な食糧危機が目前に
(10) NIESとの共存共栄
(11) 民主化の遅れ
(12) 日本の対中政策
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