現代資本主義論
名誉教授 北原 勇
20世紀末の現在,米欧日など先進資本主義経済はおしなべて,深刻な停滞のただ中にあり,大量失業と雇用不安が続いていると同時に,国際的な通貨価値の激動と金融システム破綻の不安にさらされ,また国家財政の収支悪化も加わって,確固たる打開策も将来の展望も見いだせない状況にある。なぜ資本主義経済はこのような事態に立ち至ったのか,この正確な分析なしに今後の展望は語れない。本講義は,第2次大戦後の半世紀の歴史を概観しながらこの問題に迫ろうとするものである。
まず,現代資本主義分析の方法を巡って正統派・宇野学派・レギュラシオン学派のそれぞれの特徴・有効性・限界を比較検討した上で,(1)アメリカ主導の「冷戦下・国家独占資本主義体制」の成立・展開・解体の過程を,他方における「冷戦下・社会主義体制」の成立・崩壊の過程との関連で把握する。
[参考文献]
・北原勇・伊藤誠・山田鋭夫『現代資本主義をどう視るか』青木書店,2500円
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