貿易政策
国際貿易論は,貿易パターンの決定を議論する国際分業論と政策や社会的厚生を議論する貿易政策論という2つの部分から成っているが,この講義では後者の基礎を学ぶ。
貿易政策論は,経済理論と現実経済の接点を考えるための重要な素材を提供している。本講義では,基礎的な理論をしっかりと学ぶにとどまらず,その現実経済への応用可能性,政策分析の有効性についても議論していく。また,当該分野における新しいトピックも,時間の許す限り取り上げる。
教科書には,拙著『国際経済学・入門(仮題)』(日本評論社)を用いる予定である。詳しい講義要綱および参考文献リストは第1回目の講義の際に配布するが,主として以下のトピックを取り上げる予定である。
1. 国際貿易の厚生効果と貿易政策
(1)完全競争下の貿易政策の厚生効果
(2)市場の歪み理論
(3)規模の経済性・不完全競争と貿易政策
(4)貿易政策の政治経済学
2. 企業活動の国際化と国際経済
(1)国際収支統計とサービス貿易
(2)海外直接投資と企業活動の国際化
(3)地域経済統合と新しい国際経済体制
3. 為替変動と国際貿易
(1)為替シートの決定要因と貿易
(2)為替変動のミクロ的帰結
ミクロ・マクロ経済学の基礎は十分に学習済みであることを前提に講義を進める。また,できれば基本科目である「国際貿易論」を履修済みであることが望ましいが,これは受講のための条件とはしない。
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