線型代数学確認問題(第15講義, 2020年11月27日)
- I
- $V,W$が$\mathbf{K}^n$の部分空間とします.$V+W$が
直和ならば
\begin{equation*}
\dim(V\oplus W)=\dim V+\dim W
\end{equation*}
であることを証明しましょう.
- [解答ビデオ]
- II
- $A\in M_n(\mathbf{R})$が対称とします。
- (1) $F$を$n\times \ell$行列とするとき
$$
B={}^tFAF
$$
が対称であることを示しましょう。
- (2)$A$が定める2次形式が非負定値とします。すなわち
$$
(A\vec v,\vec v)\geq 0
$$
が成立するとします。このとき$B$が定める2次形式も非負定値となることを示しましょう。
- (3)$A$が定める2次形式が正定値とします。また
$$F=(\vec f_1\ \cdots \vec f_{\ell})$$
と列ベクトル表示をするとき$\vec f_1,\dots,\vec f_{\ell}$は1次独立とします。このとき$B$が定める2次形式も正定値となることを示しましょう。
- [解答ビデオ]
- III
- $A\in M_{m,n}(\mathbf{R})$とします。すなわち、実$m\times n$行列とします。このとき$\mathbf{R}^n$中で
$$
\mathrm{ker}({}^tAA)=\mathrm{ker}(A)
$$
が成立することを示しましょう。
- [解答ビデオ]
- IV
- (1)
$R=
\frac 19
\begin{pmatrix}
4&-4&7\\
8&1&-4\\
1&8&4
\end{pmatrix}\in SO(3)
$
で
\begin{equation*}
\ker(R-I_3)=
\mathbf{R}
\begin{pmatrix}
2\\1\\2
\end{pmatrix}
\end{equation*}
であることを示せ.
- (2)
$\vec p_1=
\frac 13
\begin{pmatrix}
2\\1\\2
\end{pmatrix}
$
である
$P=(\vec p_1\ \vec p_2\ \vec p_3)$である$P\in SO(3)$
を求めて$P^{-1}RP$を計算しましょう.
- [解答ビデオ]
- V
-
$\vec p_1=
\frac 13
\begin{pmatrix}
1\\2\\2
\end{pmatrix}
$
である
$P=(\vec p_1\ \vec p_2\ \vec p_3)$である$P\in SO(3)$
を求めましょう.
- 解説ビデオ
- VI
- 対称行列
$
A=
\begin{pmatrix}
0&1&1&-1\\
1&0&-1&1\\
1&-1&0&1\\
-1&1&1&0
\end{pmatrix}
$を直交行列で対角化して,各固有空間への射影を$A$で表しましょう.
- 解説ビデオ
- VII
-
単位ベクトル
$\vec q_1=\frac 1{\sqrt 3}
\begin{pmatrix}
1\\1\\1
\end{pmatrix}
$
とします.部分空間$\mathbf{R}\vec q_1$の直交補空間
\begin{equation*}
V
=\left(\mathbf{R}\vec q_1\right)^\perp
=\{\vec v\in\mathbf{R}^3;\
(\vec v,\vec q_1)=0\}
\end{equation*}
に関する鏡映$Q$を
\begin{equation*}
Q\vec x=\vec x+2(P\vec x-\vec x)
\end{equation*}
によって定義します.ただし,ここで$P$は$V$への直交射影とします.
- (1)
Qを行列として表しましょう.
- (2)
$|Q|$を求めましょう.
- (3)
$Q$を直交行列で対角化しましょう.
- [参考ビデオNo.1]
・
[参考ビデオNo.2]
- VIII
- 4次正方行列$X=(\vec{a}\ \vec{b}\ \vec{c}\ \vec{d})$とその余因子行列
$\tilde{X}$に対して等式
\begin{equation*}
\tilde{X}X=\det(X)\cdot I_4
\end{equation*}
が成立することを$(3,3)$成分と$(4,2)$成分で確かめましょう.
- 解説ビデオ
- IX
- 4次正方行列
$Y=
\left(
\begin{smallmatrix}
\mathbf{a}\\\mathbf{b}\\\mathbf{c}\\\mathbf{d}
\end{smallmatrix}
\right)
$とその余因子行列
$\tilde{Y}$に対して等式
\begin{equation*}
Y\tilde{Y}=\det(Y)\cdot I_4
\end{equation*}
が成立することを$(2,2)$成分と$(3,4)$成分で確かめましょう.
- 解説ビデオ
- X
- 単位ベクトル
$\vec{p}_1=
\frac 1{\sqrt{6}}
\left(
\begin{smallmatrix}
1\\1\\-2
\end{smallmatrix}
\right)
$
に対して,直交行列
$P=(\vec{p}_1\ \vec{p}_2\ \vec{p}_3)$で$\det(P)=1$を満たすものを1個
求めましょう.次にそれを用いて条件を満たすすべての$P$を表しましょう.
- 解説ビデオ