線型代数第19講、演習問題(2015年12月04日)

I
次の2次形式が正定値であるための必要十分条件を求めましょう。
(1) $x^2+3y^2+2z^2+2axy+4axz+2yz$
(2) $x^2+y^2+z^2+2a(xy+yz+zx)$
[解答ビデオ]
II
$x^2+y^2+z^2=1$の下で対称行列 $$ A= \begin{pmatrix} 3&1&1\\ 1&3&1\\ 1&1&3 \end{pmatrix} $$ が定める2次形式がとる値の最大値と最小値を求めましょう。
[解答ビデオ]
III
$$SO(3):=\{A\in M_n(\mathbf{R});\ {}^tAA=A{}^tA=I_n,\ \det(A)=1\}$$ に対して、次の(1)と(2)を示しましょう。
(1) $A,B\in SO(3)\Rightarrow AB\in SO(3)$
(2) $A\in SO(3)\Rightarrow A^{-1}\in SO(3)$
[解答ビデオ]
IV
$A= \begin{pmatrix} 1&-5\\ 1&3 \end{pmatrix}$ を対角化しましょう。
[解答ビデオ]
V
$A,B\in M_n(\mathbf{C})$は正規行列とします。$A$と$B$が可換とすると、すなわち$AB=BA$を仮定すると、ある$U\in U(n)$に対して $$ U^*AU, U^*BU $$ が対角行列となることを示しましょう。
[解答ビデオ](2015/12/11に撮り直しました)
[解答ビデオ]
VI
$A\in M_3(\mathbf{R})$は対称とします。$A$が定める2次形式は正定値、すなわち $$ (A\vec x,\vec x)>0\quad (\vec x\not=\vec 0) $$ が成立するとします。
(i) $A$が正則であることを示しましょう。
(2) $A^{-1}$が対称であることを示しましょう。
(3) $A^{-1}$が定める2次形式が正定値であること、すなわち $$ (A^{-1}\vec x,\vec x)>0\quad (\vec x\not=\vec 0) $$ であることを示しましょう。
[解答ビデオ]
[参考ビデオ](2014年度収録)
VII
$A\in M_{m,n}(\mathbf{R})$とします。すなわち$A$が$m\times n$型の行列とします。このとき $$ {}^tAA\vec x=\vec 0, \vec x\in \mathbf{R}^n\Rightarrow \vec x=\vec 0 $$ が成立することを示しましょう。
[解答ビデオ]
VIII
$A\in M_{m,3}(\mathbf{R})$とします。すなわち$A$が$m\times 3$型の行列とします。$A=(\vec a\ \vec b\ \vec c)$と列ベクトル表示をします。また$={}^tAA$と定めます。
(i) $B$が非負定値であること、すなわち $$ (B\vec x,\vec x)\geq 0\quad (\vec x\in \mathbf{R}^3) $$ が成立することを示しましょう。
(2) $B$が正定値であることと$\vec a,\ \vec b,\ \vec c$が線型独立であることが必要十分であることを示しましょう。
[解答ビデオ]
IX
$B\in M_{3}(\mathbf{R})$とします。
(1) $B$が非負定値であることと$B$の固有値$\alpha,\beta,\gamma$が $$ \alpha,\beta,\gamma\geq 0 $$ であることが必要十分であることを示しましょう。
(2) $B$が非負定値であるとき$B$が正定値であることと$\det(B)>0$が必要十分であることを示しましょう。
[解答ビデオ]
X
$\vec p_1,\cdots,\vec p_\ell\in\mathbf{K}^n$は正規直交系であるとします。このとき $\vec q\in\mathbf{K}^n$に対して $$ P\vec q=<\vec q,\vec p_1>\cdot \vec p_1+\cdots+ <\vec q,\vec p_\ell>\cdot \vec p_\ell $$ とします。
(1) $\vec q_1,\vec q_2\in\mathbf{C}^n$に対して $$ P(\lambda\vec q_1+\mu\vec q_2) =\lambda P\vec q_1+\mu P\vec q_2 $$ が成立することを示しましょう。
(2)$P$を行列として表示しましょう。
(3)(補足問題)$P^*=P$, $P^2=P$が成立することを示しましょう。
(次週に出題する予定です。)
[解答ビデオ]
XI
$Q_1\in U_(n_1)$, $Q_2\in U_(n_2)$に対して $$ U= \left( \begin{array}{c|c} Q_1&O\\ \hline O&Q_2 \end{array} \right) $$ と定めると$U\in U(n_1+n_2)$が成立することを示しましょう。
[解答ビデオ]
XII
$A= \begin{pmatrix} 2&1&2\\ 1&2&-2\\ -2&2&1 \end{pmatrix} $ が正規であることを示して、Unitary 行列で対角化しましょう。
(小テストでは正規であることを示す必要はなかったです。)
[解答ビデオ]
XIII
補足問題(次週に出題の予定)
$A\in M_{m_1+m_2}(\mathbf{C})$は正規行列で $$ A= \left( \begin{array}{c|c} A_{11}&A_{12}\\ \hline O&A_{22} \end{array} \right) $$ とブロック分けできて$A_{11}\in M_{n_1}(\mathbf{C})$, $A_{22}\in M_{n_2}(\mathbf{C})$となっているとします。
(1) $A_{12}=O$が成立することを示しましょう。
(2) $A_{11}$と$A_{22}$が正規であることを示しましょう。