三田祭論文
三田祭論文

慶應義塾大学経済学部
大平 哲研究会
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東伊豆町のインバウンド観光客増加のための提言

渋井丈史・竹中大貴・中村陸生・永長泰隆

伊豆半島東海岸の中央に位置する静岡県賀茂郡東伊豆町は、大川、北川、熱川、片瀬、白田、稲取の6つの温泉地を有する町である。東伊豆町は2012年に策定された第5次東伊豆町総合計画において、まちづくりの目標として「満点の海・山・空は東伊豆」を掲げ、魅力ある観光地展開を図っている。

しかし、2007年から2017年にかけて東伊豆町の観光客数は213万人から158万人に減少し、東伊豆町観光協会は2013年に策定された東伊豆町観光振興計画のもと、観光客の増加を図ってさまざまな施策に取り組んでいる。その施策の1つに外国人観光客の誘致への取り組みがある。今後さらなる増加の余地がある外国人観光客に東伊豆町を訪れてもらうことで、東伊豆町の観光を振興することができる。

新井(2017)は、外国人観光客を受けいれるためには町の良さを活かしつつ、外国人観光客が十分な情報を確保できる環境を整えることが重要だとしている。また、玉木(2017)によるとインバウンド観光では言語・交通対応をすることが必須であると述べている。しかし、インバウンド観光に関する研究はなされているものの、東伊豆町に限定したインバウンド観光の施策の提言につなげた文献はない。

本稿では、東伊豆町を訪れる外国人観光客を増加させるための施策を示す。1節では東伊豆町の概要や観光計画について述べ、2節では外国人観光客の現状や客層のデータをもとに分析する。3節では他の観光地のインバウンド観光の取り組み事例を紹介する。4節では東伊豆町が抱えるインバウンド観光の課題を整理し、5節では東伊豆町が取り組むべき観光施策について述べる。外国人観光客を増加させるためには、情報を確保するためのFree Wi-Fiの設置といったハード面と、観光業に携わる人材の育成や確保といったソフト面の両面を強化する施策を展開するべきである。

論文のフロー図

目次
はじめに
1 東伊豆町について
 1-1 概要
 1-2 東伊豆町が取り組んでいる観光計画について
2 外国人観光客の動向の調査
 2-1 外国人観光客の現状
 2-2 インバウンド観光客層についての分析
3 外国人観光客の誘致に向けての取り組み例
4 東伊豆が抱えるインバウンド観光の課題
5具体的な観光施策
おわりに
参考文献
補論

参考文献
ウェブサイト内の資料については、記載されているURLでのリンクを2018年11月20日時点で確認しました。その後、URL が変更されている可能性があります。

三田祭論文作成にあたり、ご協力いただいた川鍋雄大さん、北原彩帆さん、小松周平さんありがとうございました。

1回目の東伊豆への遠足の様子 東伊豆観光協会の方への聞き取り
温泉も利用させていただきました フィールドノート作成の様子
調査に協力してくれた中国人留学生の方と 大相撲東伊豆場所でのボランティアの様子
美しい伊豆想像センターの方への聞き取り 美味しい朝食をご馳走になりました

論文全文(ゼミ関係者のみダウンロード可)

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