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揺れる日本的経営 ―その成立と変革の検証― |
概要 |
平成不況から抜け出せないまま21世紀に突入した現在、日本企業は本格的な転換期を迎えている。 この論文では、日本的経営が戦後日本経済の発展の中でどのようにして形成されたのか、そして現在はなぜそこからの転換が図られているのか、今後はどのような変革が必要なのかということを検証し、その本質を探っていく。 |
主要参考文献 | 井村喜代子著『現代日本経済論[新版]』有斐閣、2000年 中央大学企業研究所編『日本型経営システムの構造転換』中央大学出版部、1998年 山本政一著『日本的経営の改革』千倉書房、2000年 |
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グローバル化する世界経済の中で現代日本経済論を下に考えるべきこと―WTO、FTAを見る― |
概要 |
日本経済が1990年代から現在迄続いている不況に陥った原因を、参考文献『現代日本経済論』(井村喜代子著 有斐閣 1993)に依拠し、戦後日本経済の歴史をたどり分析し、その原因が日本のこれまでの発展のあり方、現代資本主義の発展のあり方に起因するという前提の下、グローバル化する現代社会において今、なお活発化する貿易自由化を推進させるWTO、FTAの推進といった世界的潮流の中で、真の経済活動のあり方、経済政策の基本理念を探る。 |
主要参考文献 | 井村喜代子 『現代日本経済論』 有斐閣 1993 横田茂 『アメリカ経済を学ぶ人のために』 世界思想社 2000 高瀬保 『WTOとFTA』 東信堂 2003 |
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中国の外資開放政策と日本企業の中国投資 |
概要 |
中国はWTOに加盟したことで、市場としての魅力を増し外資の直接投資が急激に増加した。そこで、中国の対外政策の変遷とそれに伴う日本企業の中国進出政策・状況の変遷を歴史的に分析し、日本企業の中国進出が欧米企業に遅れた経緯を探り、その特徴を明らかにする。その上で今後一層激しく繰り広げられるであろう対中投資競争の中で、日本企業が勝ち残っていくためには何が求められるのか、ということを考察する。 |
主要参考文献 | 井村喜代子 『現代日本経済論』 有斐閣 2000年 郭四志 『日本の対中国直接投資』 明徳出版社 1999年 関満博、範建亭 『現地化する中国進出日本企業』 新評論 2003年 |
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生保危機から戦後日本経済の成長の性格を考える-日本とアメリカの債務関係- |
概要 |
生保は現在、運用難にあり、予定利率を引き下げるまでの危機にある。その原因の根本を考えるために、戦後日本経済がどのように発展し、その日本経済発展の性格とはどのようなものなのかを探る。レーガン政権の政策が引き起こした‘双子の赤字’、金融自由化、そしてプラザ合意のドルの切下げによりドルが流出する。日本は対外投資を拡大し、その中で生保は対米証券投資を大幅に拡大し、米国債も大量に保有するというアメリカの財政赤字をファイナンスするという構図の中に組み込まれているのだ。それらを論点としてこの論文を書いた。 |
主要参考文献 | 井村 喜代子 『現代日本経済論』〔新版〕 (有斐閣、2000年) 松村 文武 『債務国アメリカの構造』 (同文館出版、1988年) 宮崎 義一 『複合不況』 (中公新公、1998年) |
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規制緩和をどう捉えるべきか |
概要 |
長引く不況の中で、規制緩和はこの停滞を打開する解決法の一つであり、規制緩和を進めることを重要視する意見をよく耳にするようになってきた。そこで、規制緩和の実態を知り実際に期待される新産業の創出や雇用機会の増加、消費者利益の増加などが起こるのかを検討した。その際に実際に日本よりも早い時期に規制緩和を進めたアメリカの航空産業の現状を参考にしている。 |
主要参考文献 | 規制緩和 鶴田俊正 2002年 三松堂印刷 苦悩する市場原理のアメリカ医療 アメリカ財団視察団 2002年 規制緩和と労働・生活 1997年 法律文化社 |
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産業空洞化を考える |
概要 |
現在、日本製造業にとって最大の問題とも言える産業空洞化とは何なのかをはっきりさせ、製造業の歴史と空洞化の深化、現在の日本経済のおかれている状況(空洞化、海外生産比率の推移を中心に)を数字を見ながら分析し、空洞化克服のために考えられることを述べていく。空洞化克服、それはひいては日本経済の長期低迷からの脱却のための方策ともなると信じて・・・ |
主要参考文献 | 『産業空洞化の克服』 小林英夫 中公新書 2003年 『空洞化を越えて』 関満博 日本経済新聞社 1997年 『現代日本経済論』 井村喜代子 有斐閣 2000年 |
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東海道幹線から見る旅客輸送産業-中長距離鉄道旅客輸送と現代における競争- |
概要 |
鉄道を中心とした輸送産業の中長距離旅客輸送という分野を、東海道幹線(東京-大阪間)について分析をする。その中で新幹線がどのように開発され開通まで至ったのか、そしてどのような経緯をたどり現在に至るのかを考察し、現代における航空産業との競争を明らかにした上で新幹線の問題・課題を挙げる。そしてそれらに対する解決策の提案も行う。 |
主要参考文献 | 杉浦一機「激突!東海道戦『のぞみ』対航空シャトル」草思社 2001 運輸省「運輸白書」各年版 財団法人運輸経済研究センター「鉄道政策論の展開-創業からJRまで120年」白桃書房 1988 |
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産業構造の特質から見た日本の電力自由化 |
概要 |
日本の電力事業は地域独占体制により競争市場とは異なる原理で動いてきた。しかし、「経済構造改革」の流れのなかで電力事業も段階的な自由化へと動き出した。現在、電力自由化は世界的な潮流であるが、どれも成功しているとは言えない。そもそも自由化がうまく機能しないのは電力事業の持つ特殊な産業構造に原因があるのではないか。そう考えた私は公益事業の特殊性と独占資本主義の視点を踏まえた上で電力自由化に着目することにした。 |
主要参考文献 | 北原勇 『独占資本主義の理論』(有斐閣、1999年)電気新聞 『電力自由化−新制度の徹底解説−』(電気新聞、2003年)石黒正康 『市場争奪−電力小売り自由化』(日刊工業新聞社、2001年) |
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日本の航空業界のこれから 〜アジアの航空需要増加にともなって〜 |
概要 |
規制緩和政策によって、日本の航空業界も自由化が進んだ。新規参入会社の存在により、それまでの航空業界に風を吹き込んだ。しかし、JALとJASの統合により、現在の日本の航空業界は新たな競争が繰り広げられている。国内線の競争に精力を傾けるのではなく、すぐ近くのアジアの航空市場は高い需要の伸びがある。国内線で逼迫している状態で、新規市場としてアジアの空の需要をどれだけとれるかが大事であると思う。アジアの可能性、国際線戦略としてのアライアンスに注目しながら考察していきたい。 |
主要参考文献 | R.ドガ二ス『21世紀の航空ビジネス』中央経済社、2003年 杉浦一機『新JAL VS ANA』中央書院、2003年 OECD編『国際航空輸送政策の将来』日本経済評論社、2000年 |
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地上デジタル放送が民間放送局にもたらす影響 |
概要 |
2003年末から始まった地上デジタル放送は、民間放送局を経営面もシステム面も大きな変革をもたらした。民間放送局の今までを述べた上で、地上デジタルが何をもたらすかについて述べてみたい。 |
主要参考文献 | 「デジタル放送」(西正著 日刊工業新聞社 2001年)「日本の放送のあゆみ」(日高一郎著 人間の科学社 1991年)「世界のデジタル放送」(日本放送協会放送文化研究所 日本放送出版協会 2003年) |
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「失業予備軍」―現代サラリーマンに内在する失業化傾向への『資本論』的アプローチ― |
概要 |
いわゆるバブル経済崩壊後、今日まで続く不況の下で、失業者数・失業率はかつて経験したことのない水準にまで達し、依然として増加傾向を示し続けている。こうした中、現在では新自由主義思想にもとづく政策が唱えられ、市場・ 競争原理の徹底こそが、不況、失業問題を克服する唯一の処方箋だとしてその実現化が進行している。しかし、徹底した市場・競争原理の追及は、資本主義経済体制のもつ矛盾を露呈してしまうのである。現に、完全失業率はいまだに上昇を続け、 失業問題は克服されるどころか一層深刻さを増している。 こうした問題意識を集約し、表象したものが、 本論の題名に用いた「失業予備軍」という筆者の造語であり、 ― 現代サラリーマンに内在する失業化傾向 ― これこそが本論の究明すべき課題となる。 |
主要参考文献 | マルクス 『 資本論 』 向坂逸郎訳 1969年 岩波書店 富塚良三・服部文男・本間要一郎 編著 『資本論体系 第3巻 剰余価値・資本蓄積』(オンデマンド版) 2001年 有斐閣 北原勇・鶴田満彦・本間要一郎 編著 『 資本論体系 第10巻 現代資本主義 』 2001年 有斐閣 |