独占資本主義論(2018度)

授業内レポート


《授業内レポート》

  1. 講義内容の理解を深めるためのレポート課題です。提出は下記の[レポート提出方法]に指示された方法で提出期限までにEメールで提出してください。
  2. 提出は義務ではありませんが,提出されたレポートの内容に応じて定期試験の点数に加算します。
  3. 言うまでもないことですが,課題の「説明しなさい」や「論じなさい」という要求は,主語と述語によって構成された文章によって明確に答えなさい,という意味です。したがって,語句を箇条書きにしただけのレポート(特に講義資料を丸写ししただけのようなもの)は,課題の要求に応えていないため,定期試験の加算対象にはなりません。また,内容の区切りごとに段落を入れるのも日本語として当然のことです。
  4. レポートの内容によって定期試験の点数に加算します。配点は満点の比率で,定期試験:レポート=100:25程度の予定です。
  5. 期限後の提出も認めますが,評価は期限内提出の場合の5割程度とします。
  6. レポートの最終提出期限は当該学期の最終講義開始時までです。春学期のレポートの最終提出期限は7月20日午後1時です。
    最終提出期限後に送信してくる学生がいますが,ルールを曲げて提出を認めることはありません。ルールを守らない学生,自分だけ特別扱いを求める学生という評価となり,マイナスの効果しかありません
  7. なお,定期試験の論述問題はこれらの課題の領域を中心として出題されます。
春学期レポート成績一覧表
提出回数に疑問がある場合は,レポート提出と同じメール・アドレス宛に問い合わせてください。
ただし,問い合わせ期間は7月26日13時までとします。
[評価]についての質問・異議は受け付けません
*問い合わせ期間が終了しましたので,今後の問い合わせには対応しません(7/26, 13:00)。

[レポート提出方法]

課題レポートは,下記の1〜6に記された方法でEメールで送ってください。下記の方法以外で送られた場合,提出は無効です。無効だった場合でもそのことを個別に返信することはできません。
提出無効リストを参照し,自分の提出が無効でなかったか確認してください。
  1. Eメール送付先
     
  2. 件名mono課題番号-(半角ハイフン)学籍番号
    例:課題番号3を学籍番号21612345の学生が送る場合,件名をすべて半角英数字で,mono3-21612345 と入力する。
    指定以外の件名,例えば mono(3)-,mono03-,mono3‐(ハイフンが全角),monoIII(ローマ数字)などは無効です。
     
  3. 送付元大学から与えられたメールアドレス( keio.jp)。
    差出人名を本名(漢字またはローマ字でフルネーム)ニックネームを使用したものは無効です。
    keio.jp のウェブ・メールの初期設定では,差出人名がアカウント名になっています。自分の本名に変更して送付してください。
    ウェブメールや民間プロバイダのメールアドレスからの送付は無効
    です。
    指定されたメールアドレスを利用できない場合は,その理由を上記のアドレス宛てにメールで送り,私の許可を受けてください。
     
  4. 本文:メールの本文の冒頭に,課題番号・課題テーマ・学年・クラス・氏名を記し,その後にレポート本文(1,200字以内)を入力してください。
    MS Wordなどで作成したファイルを添付したものは無効です。
    1. 半角カタカナや機種依存文字(丸で囲んだ数字,ローマ数字,特殊な記号など)は使わないこと。これらの文字を使うと文字化けする可能性大です。
    2. MS Wordで作成した文章をコピーし,メール本文に直接ペーストすると,文字化けの可能性が高まります。メモ帳(Note Pad)などのテキスト・エディタで作成した方が安全です。
    3. 1行の文字数が多すぎると文字化けが発生しやすいようです。1行35字程度で改行してください。
    文字化けしたものは読めないのでレポート提出とは認められません。
     
  5. 提出期限課題の末尾に赤字で記された提出期限(基本的に出題日の翌週の講義)日の13:00(講義開始時間)まで
    期限後の提出は期限内提出の5割程度の評価とします。ただし,過去のレポートの最終提出期限は当該学期の最終講義開始時まで。
     
  6. その他
    a. 同じ日に複数の課題レポートが課された場合は,それぞれ別のメールで送付してください。
    b. メールを受け取った旨の返信はできません。送信済みメールは各自保存しておいてください。
    c. 他人のレポートやウェブ上の情報の盗用(コピー&ペースト)による提出などは,不正行為として経済学部から処分されることになります
     (実際に,2015年度には友人のレポートをほぼそのままコピペして提出した不正行為がありました。真摯な反省の態度が見られたため,正式処分は見送りましたが,今年度の履修者にもこのような恥ずべき行為をしないよう,注意喚起しておきます。)
【注意】
剰余価値」を「余剰価値」と書いたレポートが少なからずありました。
英語ではsurplus valueで,surplusは「余剰」とも訳せますが,経済学用語としては,「余剰価値」ではなく「剰余価値」です。
レポートでも定期試験でも「余剰価値」と記載されていた場合は減点します

課題 4 独占企業の価格設定行動と投資行動について,独占企業間の協調的行動という観点から論じなさい。
(出題日7月13日,提出期限7月20日,この課題の最終提出期限は7月26日午後1時とします)

[論理展開]
独占企業の行動原理=利潤の長期最大化
⇒協調的行動による価格支配
⇒価格支配維持のための供給調整
・余裕能力の保有
・慎重な投資行動
⇒投資行動における協調的行動

【注意】
提出されたレポートの一部に,新生産方法が存在する場合の投資行動について言及したものがありました。言うまでもなく,新生産方法が存在する場合の投資行動については,授業の際に述べたように,第2章第2節で取り上げる論点であって,春学期の授業範囲ではありません。

[論述ポイント]
1. 独占的市場構造のもとで,独占企業は
1) 最大限の利潤を長期にわたって獲得するために
2) 協調的行動の利益と敵対的行動の不利益を認識し
3) 部門内競争と部門間競争を制限して独占的価格支配を行なう。
2. 価格競争の制限と非価格競争の激化
3. 余裕能力の保有
1) 需要の一時的・小幅の変化への対応
2) 参入障壁の要因
4. 慎重な投資行動
1) 予想限界利潤率の推計
利潤の長期最大化のため,長期的視点から予想限界利潤率を推計。
一定水準以上の場合だけ投資を実行。
2) 投資行動における事実上の協調

課題 3 独占的市場構造の特徴とそのもとでの独占企業の行動原理を説明しなさい。(出題日6月8日,提出期限6月15日)

【注意】
提出されたレポートの一部にこの講義や教科書の内容ではなく,(ネットで検索したのか?)近代経済学の「不完全競争の理論」に基づいていると思われるものがありました。
講義内容よりも「不完全競争の理論」の方が正しいと考えたのなら,その判断は尊重しますが,授業内レポートですから,まず講義内容に即した内容を書き,そのうえで「不完全競争の理論」の方が正しいと考えた理由を理論的に説明すべきです。
学問というのはそういうものです。その理論的説明が説得力のあるものであれば満点を差し上げますが,それが書かれていないレポートの評価は0点です。

[論理展開]
独占的市場構造=市場集中度,参入障壁
⇒部門内・部門間競争の抑制
⇒独占企業間の協調による価格支配のインセンティブ
⇒利潤の長期最大化
[論述ポイント]
1. 独占的市場構造
1) 高い市場集中度
生産量調節による価格支配の可能性
部門内企業の利害の一致
⇒部門内競争の制限
2) 高い参入障壁
参入=部門間競争の制限による長期的価格支配・利潤最大化
a) A,CA要因の参入障壁
市場規模(需要の動向)と生産能力との関係によって高さが変化
b) B,CB要因の参入障壁
既存企業のコスト面での優位性。需要の変化によっても高さは不変
ただし,潜在的参入企業が関連部門の独占企業の場合,コスト面で不利でない可能性
2. 独占企業の一般的目的:利潤の長期最大化
協調的行動の利益と敵対的行動の不利益の認識
1) 独占的市場構造の形成⇒価格支配を行なう可能性
2) 敵対的な行動⇒お互いが深刻な損害をこうむる可能性
3) 巨額の固定資本の存在⇒投下資本の安定的な回収が重要
*独占企業全体の利潤の長期最大化を図る方が自己の利益

課題 2 競争段階から独占段階への移行過程を説明しなさい。(出題日5月25日,提出期限6月1日)

[論理展開]
1. 個別資本の目的=利潤の最大化
2. 競争的な生産力の向上と資本蓄積
3. 最低必要資本量の増大と資本の集積・集中
4. 市場構造の変化
[論述ポイント]
個別資本が最大限の価値増殖を求めて競争的に行なう資本蓄積と生産力の向上が,最低必要資本量の増大と資本の集積・集中の進展をもたらし,市場構造を変化させるメカニズム
1. 生産力向上と資本蓄積の相互促進的進展
1) 新生産方法導入競争の第1局面:率先的導入競争
生産力向上による特別剰余価値の獲得と販売量増大
2) 新生産方法導入競争の第2局面:損失回避のための導入競争
新生産方法の普及と負の特別剰余価値の増大
競争の強制作用による新生産方法導入
2. 市場構造の変化
1) 生産力向上にともなう生産の大規模化
最低必要資本量の増大⇒資本の集積・集中の進展
2) 競争と信用による資本の集積・集中の促進

課題 1

次の(1),(2)を簡潔に説明しなさい。

(1) アベノミクスの理論的支柱であるリフレ派の主張を理論と統計的事実の両面から批判しなさい。
(2) 1990年代以降の日本経済の長期停滞とデフレ傾向の原因を生産年齢人口の減少に求める藻谷浩介説を批判しなさい。

(出題日4月27日,提出期限5月4日,上記の提出方法を厳守して送付すること!特に差出人名を本名にすることを忘れずに。)

【注意】
提出されたレポートにこの講義や教科書の内容とはほぼ無関係に,リフレ派の主張の要約や論評を書いているものが数件ありました。ネット上の情報にもとづくものと思われます。
講義や教科書よりもネットの記述の方が正しいと考えたのなら,その判断は尊重しますが,授業内レポートですから,まず講義内容に即した内容を書き,そのうえでネットの記述の方が正しいと考えた理由を論理的に説明すべきです。
学問とはそういうものです。その説明が説得力のあるものであれば満点を差し上げますが,それが書かれていないレポートの評価は0点です。

[論述ポイント]
(1) リフレ派批判
1.貨幣数量説に対する理論的批判
貨幣の機能と販売と購買の分離の可能性
2.合理的期待形成説とインフレ期待に対する理論的批判
合理的期待形成説とクルーグマン・モデルの非現実性
3.リフレ派の主張の統計的事実による検証
90年代以降,マネタリーベースの増減とマネーストックおよび消費者物価指数の変化には直接的な関係なし
(2) 藻谷説批判
1.藻谷説の特徴
2.生産年齢人口の減少と個人消費との関係
3.個人消費と総需要との関係
4.個人消費の増減の決定要因

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