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解析学概論B1,2コースデザイン 服部哲弥


前期: 解析学概論B1 5セメスター 2単位 服部 哲弥 教授 応用数理講座
講義題目
ルベーグ積分論
目的と概要
 長さ,面積,体積,などを抽象した数学概念を測度といい,測度に基づく積分をルベーグ積分という.つまり,「関数の定積分とはその関数が座標軸と囲む図形の面積である」という,高校時代に習った積分の概念を数学的にもっとも自然に定式化したのがルベーグ積分である.従ってルベーグ積分は重要な基礎的な数学概念であり,多くの分野に関係がある.特に確率論は種々の空間の上の測度と積分を研究する分野であるし,また,関数解析学や偏微分方程式論などを学ぶ上でもルベーグ積分は必須の科目である.  この基礎的な数学概念のもっとも基礎的な事項を講義する.
到達目標
 ルベーグ積分論の基礎事項について,続論となる6セメスターの解析学概論B2の受講の前提となる数学的概念・知識・技術の習得を目指す.
内容・方法
 主に以下の内容を扱う.
  1. 測度の定義とルベーグ測度の構成,
  2. 可測関数と積分の定義,
  3. 基礎的な収束定理,
  4. 直積測度とフビニの定理.
教科書・参考書
 おおむね,伊藤清三,ルベーグ積分入門,裳華房,数学選書4,の前半の中から選んで講義する予定だが,細かい配列の違いや内容の取捨選択はある.  同書の他にも最近は日本語でも基礎教科書が多数出版されているので,新しいものの中からいくつかをやさしく見える順に挙げておく.この講義の単位取得については,以下のいずれの本でも,あるいは同程度以上の他の本でも差し支えない.
森真,ルベーグ積分超入門,共立出版,
新井仁之,ルベーグ積分講義,日本評論社,
盛田健彦,実解析と測度論の基礎,培風館.
成績評価
 中間及び期末試験による.

後期: 解析学概論B2 6セメスター 2単位 服部 哲弥 教授 応用数理講座
講義題目
ルベーグ積分論続論
目的と概要
 測度論(ルベーグ積分論)によって,たとえば関数の集合の2点間に距離を定義したり,関数の集合に測度を定義することが数学的に可能になった.直感的には前者は2つの関数が囲む面積によってその2つの関数の「違いの度合い」を測ること,後者は関数の集合の「大きさ」を測ることを意味する.ルベーグ積分論はこのような高度な概念を数学的に簡明に定義する手段を提供することで,関数解析学や確率過程論などの分野を始めとして数学諸分野の中で用いられ,さらに,数理解析や数理統計学などを通じて自然科学などの数理現象の研究にも用いられるなど,大きく発展した.  このような現代の解析学の基礎としての積分論の基礎事項を,5セメスターの解析学概論B1に続いて展開する.
到達目標
 5セメスターの解析学概論B1に引き続いて,ルベーグ積分論の基礎事項を習得することにより,将来関係諸分野を学ぶ際に当然に用いられるであろうルベーグ積分の基礎事項に余裕を持って接することができるようになることを目指す.
内容・方法
 5セメスターの解析学概論B1の補遺となる事項に続いて,様々な表現定理や条件付き確率で必要なラドンニコディムの定理,Lp空間の完備性,および確率論など関連する話題を取り上げたい.
教科書・参考書
 おおむね,伊藤清三,ルベーグ積分入門,裳華房,数学選書4,の後半の中からいくつかの話題を選んで講義する予定だが,講義の終盤ではこれにこだわらないかもしれない.  同書および解析学概論B1の項目で挙げた参考書以外に日本語による最近の著作としてたとえば以下がある.これらに限らず,各自専門としたい分野に応じて探すのもよいと思う.
志賀徳造,ルベーグ積分から確率論,共立出版,
谷島賢二,ルベーグ積分と関数解析,朝倉書店.
成績評価の方法
 中間及び期末試験による.
その他
 解析学概論B1の履修を前提とする.

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