演習

赤林 由雄

〔当科目の目的・内容〕
 この科目では、産業連関分析の理論を理解し、現実の経済を分析するための手法をみにつけることを目的としています。また演習においては現実のデータである公表された産業連関表を用いてさまざまな分析を受講者諸君にやってもらう予定です。
 産業連関分析はかなり強力なツールですが、分析のために膨大な量の計算を必要とします。ある程度型にはまった分析であれば、公表された表に付随している計数表をみることでわかることもありますが、特定の部門について詳細に分析したいときや、さまざまな仮定をおいてシミュレーションを行いたいときには、自分でそのような計算をやらなければなりません。2行2列の行列演算で足りるような仮設例としての産業連関表での分析であれば筆算や電卓でも計算できますが、いやしくも現実の経済を分析しようというのならばここでは数十から数百部門の行列での掛け算や逆行列計算が必要になります。そのためには、コンピュータを使った計算ができなければお話になりません。
 これらの計算は、最近ではExcelや1-2-3といった表計算ソフトによって行うことは可能ですが、この他に若干のプログラミングの能力を要します。なんらかのプログラミング言語で、ファイルからの入力、ファイルへの出力、簡単な数値計算ができたほうがよいでしょう。最低限、表計算ソフトMicrosoft Excelが使える(「絶対参照」と「相対参照」の違いがわかっており、関数を使った計算ができる)ことを前提として4月からの授業は行います。
 またE-mailを使えることも前提として授業を運営します。さらにメディアセンター三田計算室のWindows NTおよびUNIXワークステーション(E-mail)のアカウントの取得も必要です。(UNIXワークステーションのアカウントの登録には年間五千円の費用がかかります)
〔テキスト・参考文献〕
 最初の授業の際に指示します。