山田太門


個人基本情報
氏名:
山田太門[やまだたもん]
職位:
教授
研究室:
三田研究室626・内線3279
略歴:
1944年:東京生まれ
1968年:慶應義塾大学経済学部卒業
1970年:同大学大学院経済学研究科修士課程修了
   同年:同大学経済学部助手
1973年:同大学大学院経済学研究科博士課程修了
1976年:同大学経済学部助教授
1989年:同学部教授
その間、1978年より1980年まで米国プリンストン大学経済学部客員研究員として留学。
1993年より1994年にかけてプリンストン大学ウッドロー・ウィルソン・スクールおよびエール大学PONPO研究所客員研究員として留学。
最終取得学位:
修士号・経済学・慶應義塾大学
受賞学術賞:
所属学会:
日本経済学会
日本財政学会
日本経済政策学会(常務理事)
文化経済学会<日本>(理事長)
日本NPO学会
公共選択学会(理事)
教育活動
担当科目(2003年度)
[日吉]
マクロ経済学初級I
[三田]
財政論・NPO経済論・研究会
教育方針:
マクロ経済学初級I:
経済学の入門コースとして経済学の基本的考え方および用語・概念をできるだけ易しく教えることを目標にする。毎授業での質問と学期半ばでの質問表の提出とそれにたいする応答(教育補助員の協力も含む)を通じて学生へのフィードバックをこころがける。
財政論:
財政と経済学との関連性を理解させることを重視し、公共経済学や租税の理論、公債の理論さらにマクロ経済学の基礎理論の説明から始め、財政学の諸学説の紹介など、大学でなければ教授できない内容を教える方針。一過的な時事評論にならないように気をつける。
NPO経済論:
最初にNPO成立の基礎理論を説明し、学期半ばから学生の実際の活動や考え方を提出させ、その内容を加味して実践論に移行していく。一方的講義にならないようインターアクティヴな授業をこころがける。そのため学生アンケートを頻繁に行なう。
研究会:
前半で公共経済に関する幅広い分野から基本的テキストの徹底的な精読を行なう。後半ではゼミ員をグループ分けし、フィールド・リサーチ・レポートとして企業や官庁を訪問しヒヤリングを行いその結果をゼミで報告し皆で議論する。その他、合宿等を利用し時事的テーマについて討論会やディベートを行なう。
研究活動
専攻・研究領域:
理論経済学・公共経済学・財政学・経済政策・文化経済学・NPO論
現在の研究活動
研究課題名:
市場経済における非営利活動領域の生成
途中経過及び今後の計画:
個人におけるボランティア活動の高まりがどのような分野で生じているのか、また、企業やNPO組織によるフィランソロピー活動についてはどうかを調査研究し、それらの活動の必然性があるか否かを検証する。
研究課題名:
経済活動における教育プロセスの生成
途中経過及び今後の計画:
市場経済の発展をになう教育プロセスを経済学の理論を用いて分析する。その際、文化経済学における分析概念である文化資本の形成の側面からアプローチする予定。
主要業績:
(単著論文)
「公共財部門における不均斉成長」『三田学会雑誌』第70巻2号,1977
「共同体内利益と定住均衡」『三田学会雑誌』第77巻4号,1984
「公共部門の短期および長期均衡分析」『三田学会雑誌』 第82巻特別号,1990
「非営利活動の基礎理論」『フィナンシャル・レビュー』21号,1991
「寄付活動に基づく準公共財・サービスの供給ー民間費営利セクターの育成と利他主義」『日本経済政策学会年報』XLII号,1994
「フィランソロピー活動の基礎理論」『季刊社会保障研究』第30巻4号,1995
(単著書)
『公共経済学』(日経文庫)日本経済新聞社,1987
(共著書)
『経済学の古典(下)−近代経済学』有斐閣,1978
(翻訳書)
『選択のコスト』J.ブキャナン著春秋社,1988
閲覧者へのメッセージ:
(研究紹介)
理論経済学の手法を使って市場のみならず非市場領域の分析を行なうことに興味がある。最重要なのは政府、公共部門の財政活動の分析であるが、同時に民間の非営利活動、文化・芸術をめぐる経済活動にも分析を拡張してみたい。
(学生へのメッセージ)
経済理論はどのようにして現実の経済の中から考え出されているのか、そしてその理論はどのように役立つのかを考えてもらいたい。それにはできるだけ身の回りの小さな問題から考えて行き、徐々に大きな一般的課題に敷衍して行くべきだろう。また、我々の経済生活が広い意味での文化の流れの中で営まれていることを自覚しよう。