McKenzie, Colin


個人基本情報
氏名:
McKenzie, Colin [まっけんじー、こりん]
職位:
教授
研究室:
部屋番号:517
内線番号:23218
EMAIL: mckenzie@econ.keio.ac.jp
略歴:
1987-1989 オーストラリア国立大学経済学部経済学科講師
1989-1994 大阪大学経済学部助教授
1994-2000 大阪大学大学院国際公共政策研究科助教授
2000-2003 大阪大学大学院国際公共政策研究科教授
2003- 慶應義塾大学経済学部教授
最終取得学位:
Ph.D.・経済学と計量経済学・オーストラリア国立大学
受賞学術賞:
なし
所属学会:
American Economics Association, East Asia Economics Association・Asian Economic JournalのAssociate Editor, Econometric Society, Modelling and Simulation Society of Australia and New Zealand
オーストラリア学会、日本経済学会・広報委員、日本統計学会、日本ファイナンス学会
教育活動
担当科目(2005年度)
[通学課程]
計量経済学II・Applied Econometrics・研究会
[通信教育課程]
なし
[大学院]
計量経済学上級・計量経済学演習・公共経済学演習・制度・政策論演習
教育方針:
学生とのコミュニケーションをとるために、すべての科目に関してオフィスアワーを設定している。コミュニケーションを英語でやるのか、日本語でやるのかを学生に任せている。
・計量経済学II・Applied Econometrics・計量経済学上級・計量経済学演習
できるだけ理論分析と応用分析をバランスのとれた形で授業を進めている。授業の中身の理解度を高めるために、練習問題などを積極的に配布する。応用分析の理解度を高めるために、コンピュータ・ソフトの利用練習を授業中に積極的に行う。
・「研究会」
国内外の規制緩和と構造改革の理論・応用分析を研究対象としている。授業では英語と日本語両方を利用することによって国際化を目指している学生の要求に答えている。
・公共経済学演習・制度・政策論演習
学内外の報告者を招くことによって院生は公共経済関連問題に関する色々な考え方または分析手法に触れることができ、幅広い理解度を高める。
研究活動
専攻・研究領域:
計量経済学・計量経済学
現在の研究活動
研究課題名:
社債市場おける価格形成と引受業者の役割について
途中経過及び今後の計画:
日本の引受業者に関する規制緩和・自由化(たとえば三局合意の廃止、銀行の子会社は引受業務を担当することができることなど)はスプレッド又は引受業者の手数料どのようなえ影響を与えたかを調べている。例えば、銀行子会社の参入によって国内社債の引受手数料は大幅に減少したことや国内社債のスプレッドが変化していないことを明らかにした。現在、日本企業がユーロ市場で発行した社債のスプレッドは規制緩和の影響を受けたかどうかを調べている。 社債が発行された時点と流通市場で最初に取引される時点でどの程度の価格変化が生じるか、その変化は何に依存するかも調べている。
研究課題名:
事象研究の計量経済学分析
途中経過及び今後の計画:
ファイナンスにおける事象研究(event study)では人工変数(generated variable)問題が頻繁に起こっていることを明らかにし、その問題の存在によって事象研究にどのよう影響を受けるかまたはその影響を防ぐためにどのような改善策があるのかを漸近的な分析とモンテ・カルロ実験によって明らかにした。これからもモンテ・カルロ実験を中心に人工変数問題の小本数の影響を調べる。
主要業績:
単著論文
McKenzie, C.R. (1992), "Money Demand in an Open Economy", Journal of the Japanese and International Economies, 6(2), 176-198.
McKenzie, C.R. (1997), "Unit Roots and Cointegration Analysis: The Impact on Empirical Analysis in Economics", Japanese Economic Review, 48(1), 18-28.
共著論文
Godfrey,L.G., M. McAleer and C.R. McKenzie (1988), "Variable Addition and Lagrange Multiplier Tests for Linear and Logarithmic Regression Models", Review of Economics and Statistics, 70(3) (1988), 492-503.
McAleer, M. and C.R. McKenzie (1991), "Keynesian and New Classical Models of Unemployment Revisited", Economic Journal, 101, 359-381.
McAleer, M. and C.R. McKenzie (1991), "When Are Two Step Estimators Efficient?", Econometric Reviews, 10(2) (1991), 235-252.
McAleer, M., C.R. McKenzie and M.H. Pesaran (1994), "Cointegration and Direct Tests of the Rational Expectations Hypothesis", Econometric Reviews, 13(2), 231-258.
McKenzie, C.R. and M. McAleer (1997), "On Efficient Estimation and Correct Inference in Models with Generated Regressors: A General Approach", Japanese Economic Review, 48(4), 368-389.
McKenzie, C.R., M. McAleer and L. Gill (1999), "Simple Procedures for Testing Autoregressive versus Moving Average Errors in Regression Models", Japanese Economic Review, 50(3), 239-252.
McKenzie, C.R. and M. McAleer (2002), "Comparing Tests of Autoregressive Versus Moving Average Errors in Regression Models Using Bahadur's Asymptotic Relative Efficiency", Communications in Statistics - Theory and Methods, 31(8), 1349-1371.
Sakata, K. and C.R. McKenzie (2004), "The Accumulation of Human Capital and the Sectoral Shifts Hypothesis for Different Age Groups", Mathematics and Computers in Simulation, 64(3-4), 459-465. 
McKenzie, C.R. and S. Takaoka (2005), "Deregulation of Bank Underwriting Activities: Impacts in the Euro-yen and Japanese Corporate Bond Markets", Mathematics and Computers in Simulation, 68(5/6), 529-538.
Takaoka, S. and C.R. McKenzie, "The Impact of Bank Entry in the Japanese Corporate Bond Underwriting Market", forthcoming in the Journal of Banking and Finance.
著書
松浦克己・マッケンジー・コリン(2001)『EViewsによる計量経済分析』、東洋経済新報社。
松浦克己・マッケンジー・コリン(2005)『EViewsによる計量経済学入門』、東洋経済新報社。
閲覧者へのメッセージ:
研究紹介
研究対象としているのは理論計量経済学の問題やさまざまな応用問題である。理論計量経済学問題として計量経済学モデルの特定化・評価を行うのに、診断検定がどの程度役に立つかということがあげられる。応用問題として特石法の廃止がガソリンの小売価格にどのような影響を与えたかということや社債市場において銀行子会社が引受業務を担当することできることによって手数料・スプレッドにどのように変化したということがあげられる。
学生へのメッセージ
経済理論のみを勉強すると、経済学が現実からかなり離れているという印象を受けるが、計量経済学では実際の経済の動きを説明しようとしているので現実をいつも考える必要がある。計量経済学を勉強することによっていままでの経済学の見方と少しちがう見方をもつようになる。